私が知ってる貴方

ゆきりん(安室 雪)

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 連休最終日まで、理沙は響也様に抱かれ続けていた。

「響也様っ、もうっ許して・・・、明日からは仕事があるのっ」

「ああ?仕事は辞めればいいだろ?」

「私の生活かかってるし、辞めれないっ」

 執拗に愛撫を続け、理沙を責め立てる。途中で意識を手放した理沙の意識をゆっくり戻させ、ぼんやりしている理沙に書類を差し出す。

「引越しの手続きの書類だ、ココにサインしろ」

 ぼ~っとしながら、言われた部分にサインする。その紙はすぐに退けられ、また激しく抱かれのだ。


 
 翌朝、怠い身体を無理に起こさせ、会社に向かう準備をする。

「理沙、ハクに送ってもらえ」

 遠慮するが、結局ハクさんに送ってもらう事になった。

「すいません、ハクさん」

「いいんですよ、この後いくつか所用がありますから」

 と、にっこり微笑まれる。

「それで理沙さん、仕事は何時頃終わりますか?」

「え、残業が無ければ18時ですけどたまに遅い時もあります」

「そうですか、では18:20分位からこちらでお待ちしてます。では」

 ハクさんは理沙を路上に下ろし、走り去ってしまった。

 えっ!?



 午前中は連休明けと言う事もあり、かなりバタバタしていたが、午後には平常に戻りつつある。そんな午後、派遣元である派遣会社から、社内の電話に連絡がある。
 
「有田さん、早く言って貰えればいいのに」

 電話の向こうで派遣の担当者が鼻息荒く話し始める。

「事情は聞きましたよ?もう、入籍もしたんですって、びっくりしたわ。登録の変更手続きはさっき代理の方が済ませたから大丈夫ですよ。でも、急遽今月末までだなんて。ま、色々大変そうだものね。人事の方には今から伝えるわね。最終日まで、苗字は有田さんで通すように伝えておくわ。『京極さん』だと、騒がれてしまうものね。じゃ、また連絡するわね」

「はぁ」

 一気に話をされ、電話は切れた。

 誰が入籍したって?

『京極』って確かに言ったし。

 ど~ゆ~事!?



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