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高校生
第49話 俺のあだ名はウシガエル!
俺は今とても逃げ出したい。
この場所から遠い、誰も知らないところへ。
何がなんだか分からない人のために説明すると、今日は本当なら亜美とデートをする予定だった。だが、亜美が俺の家に行きたいと言い張り、俺はそれを拒否。腕を引っ張って、別のところへ連れて行こうとしているときに通行人のおばさんに誘拐犯と誤解され、危うく警察沙汰になるところだった。その間に亜美は俺の家に上がりこもうと玄関前に向かった瞬間に、そこから今出かけようとしていた六花と遭遇。
そして今、リビングで机の両サイドにそれぞれ六花と亜美が座り、俺は少し離れた場所で彼女らを見守っている……というか、逃げています。はい。
六花と亜美の様子はというと……無言。
ただひたすらお互いを見つめ合っている……ではなく、睨みつけている。
この状態がかれこれ1時間は続いているので、俺は話し合うことを提案すると、
「「うるさい!だまれっ!」」
2人から口を揃えて言われました……。
このままじゃ、ずっと続くんじゃないか。
でも、なんかこの状態見覚えがあるぞ。
たしか……高校の公民か歴史で習ったソ連とアメリカの『冷戦』だ。
直接は戦わないところが、今の六花と亜美の状態に似ている。
最終的にはソ連が滅びて、『冷戦』は終わったが……ん?……ということは、六花と亜美もどちらかが滅びるまではこの状態が続くということか?
滅びる=死
俺は慌てて亜美に今まで隠していたことを全て話した。
この際、「うるさい!だまれっ!ウシガエル」とか酷いことを言われたけど、そんなことはどうでもいい。
説明を終えると、少しは納得してくれたのか、表情もさっきよりは穏やかになった。
「一応、分かったけど……でも、男と女がひとつ屋根の下でど、どどど同棲をしてたなんてっ!」
いやいや。同棲じゃなくて同居だから……と言ったところで「どっちも変わらないじゃないっ!」と言われそうなので、言わなかった。
ふと、六花の方を見ると、顔が赤くなっていた。
なんで顔赤くしてるの?!どこに照れたの?!
「や、やややっぱりっ!……うわぁぁぁん」
それを見た亜美は泣き出してしまった。
てか、なにが「やっぱり」なんだよ!
「……ぐすん……もぉ帰るっ!さようならウシガエル」
そして、亜美は泣きながら帰っていった。
というか、いつ俺のあだ名がウシガエルになったんだよ!
六花はというと、
「……ウシガエル……クスクス」
ウシガエルという単語にツボったらしく、亜美が玄関を出るまで笑いを堪えていた。
亜美が玄関を出た瞬間に腹を抱えて俺の顔を見ながら大笑い。
なぜか心外だな。俺のどこがウシガエルなんだろうね!今日初めて言われたよ。
こうして、土曜日の昼は修羅場となり、休日だというのに平日並に疲れたのだった。
この場所から遠い、誰も知らないところへ。
何がなんだか分からない人のために説明すると、今日は本当なら亜美とデートをする予定だった。だが、亜美が俺の家に行きたいと言い張り、俺はそれを拒否。腕を引っ張って、別のところへ連れて行こうとしているときに通行人のおばさんに誘拐犯と誤解され、危うく警察沙汰になるところだった。その間に亜美は俺の家に上がりこもうと玄関前に向かった瞬間に、そこから今出かけようとしていた六花と遭遇。
そして今、リビングで机の両サイドにそれぞれ六花と亜美が座り、俺は少し離れた場所で彼女らを見守っている……というか、逃げています。はい。
六花と亜美の様子はというと……無言。
ただひたすらお互いを見つめ合っている……ではなく、睨みつけている。
この状態がかれこれ1時間は続いているので、俺は話し合うことを提案すると、
「「うるさい!だまれっ!」」
2人から口を揃えて言われました……。
このままじゃ、ずっと続くんじゃないか。
でも、なんかこの状態見覚えがあるぞ。
たしか……高校の公民か歴史で習ったソ連とアメリカの『冷戦』だ。
直接は戦わないところが、今の六花と亜美の状態に似ている。
最終的にはソ連が滅びて、『冷戦』は終わったが……ん?……ということは、六花と亜美もどちらかが滅びるまではこの状態が続くということか?
滅びる=死
俺は慌てて亜美に今まで隠していたことを全て話した。
この際、「うるさい!だまれっ!ウシガエル」とか酷いことを言われたけど、そんなことはどうでもいい。
説明を終えると、少しは納得してくれたのか、表情もさっきよりは穏やかになった。
「一応、分かったけど……でも、男と女がひとつ屋根の下でど、どどど同棲をしてたなんてっ!」
いやいや。同棲じゃなくて同居だから……と言ったところで「どっちも変わらないじゃないっ!」と言われそうなので、言わなかった。
ふと、六花の方を見ると、顔が赤くなっていた。
なんで顔赤くしてるの?!どこに照れたの?!
「や、やややっぱりっ!……うわぁぁぁん」
それを見た亜美は泣き出してしまった。
てか、なにが「やっぱり」なんだよ!
「……ぐすん……もぉ帰るっ!さようならウシガエル」
そして、亜美は泣きながら帰っていった。
というか、いつ俺のあだ名がウシガエルになったんだよ!
六花はというと、
「……ウシガエル……クスクス」
ウシガエルという単語にツボったらしく、亜美が玄関を出るまで笑いを堪えていた。
亜美が玄関を出た瞬間に腹を抱えて俺の顔を見ながら大笑い。
なぜか心外だな。俺のどこがウシガエルなんだろうね!今日初めて言われたよ。
こうして、土曜日の昼は修羅場となり、休日だというのに平日並に疲れたのだった。
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