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第3話 雷の音が鳴り響いて!
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「ったれ」
小声とは言え、思わず汚い言葉が漏れてしまった。だが仕方がない。
午後の授業中、晴天で気持ちの良い天気ではあったけど、ゴロゴロと教室中に響く音。「先生、ゲリラ豪雨かも」とか「傘持ってきてない」などなど、急激な天候の変化を心配して窓の外に視線を送る生徒が多数。授業に集中できないほどの音が鳴り響くため私は居ても立っても居られなくなり、震えながら右手を上げようとした。
「日比さん、聞こえてる? 体調が悪いのであれば保健室に行ってみてはどうかしら?」
私が手を上げるよりも先に先生が私のSOSに気付いたようだ。そう、教室中に鳴り響く音は雷の音ではなくて私のお腹が急を要していただけ。
「すみません。日比 津賀子、行ってきます」
走れば何かが崩壊しそうなのでゆっくりと席を立ち、とても小さな歩幅でゆっくりと教室を出る。
私が教室を出て扉を閉めると、教室内から「雷の音が少しだけ離れて行った」「このまま晴れをキープしてくれ」などと言う声が聞こえ、なんだか申し訳なさと恥ずかしさを感じた。
授業中なので廊下に出てしまえば見ている人はいない、多少なりとも変な格好をして歩いても問題はない。
背筋をピンと張り、肛門が油断しないように両手でがっちりお尻を圧縮。時折変な声が漏れたり、顎に首筋、そして太ももに普段とは違う力を入れつつ私は一歩一歩トイレを目指した。だが、辿り着いた楽園の光景に私は落胆した。
「し、使用中?」
すべてのトイレのドアが閉まっている。授業中にこれだけの人がトイレを利用していることがありますか普通。
「津賀子さん。そこに居るのですか?」
苦しみと衝撃で放心状態だった私を我に返したのは、ソナタさんの声だった。
「津賀子さん、お腹を下したのですね」
「ソナタさんもお腹を?」
「恐らくですが、私の手に付着していた細菌が原因かと考えています」
「……」
手に付着していた細菌。あいつの指……なんかモヤっとした感じになったけど、今はそんなことはどうでもよくて。
「津賀子さん、私はすでに長居しましたので今から出ますね」
「大丈夫、私は頑張って下の階に行くから」
「いいえ津賀子さん、ここを使ってください」
「そう、じゃあ」
彼女は頑固者なので、ここで譲り合っていても時間の無駄。今は急を要しているので従った方が賢明である。出てきたソナタさんは口元を抑えながら苦しそうにも見えたけど、私にも余裕がないだけに謝りつつトイレに入った。慌ててトイレの便蓋を開けるとそこには溢れんばかりの……その光景に私が呆然としているとドア越しにソナタさんが話しかけてきた。
「津賀子さん、私のう〇ちはどうでしょうか?」
「お前、快便じゃねーか」
「誤解です、津賀子さん。最初はちょっとだけ水状だったのですが、途中からスッキリと出たのです」
「それは快便なんだよ」
溢れんばかりのう〇ちは水を流しても予想通り詰まった。私は頬をピクピクと引きつらせながら懸命にラバーカップを押して引っ張ってを繰り返し、他人の立派なう〇ちと格闘した。そもそもラバーカップがこの場に用意されていることが引っかかるがな。
「うわぁーん、きたなぁーい」
「津賀子さん、汚いは失礼です。そちらのう〇ちを褒めていただけませんか?」
「話しかけるな」
「津賀子さん」
「はいはい立派ですよ。こんなう〇ちには滅多に遭遇できないくらいの大きさね。快便で羨ましいこと……ただ、私はあんたのう〇ちを見るためでも掃除しに来たわけではないからね」
全然流れない他人のう〇ちの片付けしているよりも、他のトイレが空いている可能性があるから移動した方が早いかもしれない。私は出ようとドアを開けようとしたがびくともしなかった。
「あんた今ドア押さえてるでしょ? 離れなさい。私は限界が近づいてんのよ」
「せっかく私が途中で譲ったのですから、そこで済ますべきですよ津賀子さん」
「お前は、悪魔の使いかなにかなのか?」
私が間に合ったのか間に合わなかったのか……それは内緒にしておこう。
――ったれが。
小声とは言え、思わず汚い言葉が漏れてしまった。だが仕方がない。
午後の授業中、晴天で気持ちの良い天気ではあったけど、ゴロゴロと教室中に響く音。「先生、ゲリラ豪雨かも」とか「傘持ってきてない」などなど、急激な天候の変化を心配して窓の外に視線を送る生徒が多数。授業に集中できないほどの音が鳴り響くため私は居ても立っても居られなくなり、震えながら右手を上げようとした。
「日比さん、聞こえてる? 体調が悪いのであれば保健室に行ってみてはどうかしら?」
私が手を上げるよりも先に先生が私のSOSに気付いたようだ。そう、教室中に鳴り響く音は雷の音ではなくて私のお腹が急を要していただけ。
「すみません。日比 津賀子、行ってきます」
走れば何かが崩壊しそうなのでゆっくりと席を立ち、とても小さな歩幅でゆっくりと教室を出る。
私が教室を出て扉を閉めると、教室内から「雷の音が少しだけ離れて行った」「このまま晴れをキープしてくれ」などと言う声が聞こえ、なんだか申し訳なさと恥ずかしさを感じた。
授業中なので廊下に出てしまえば見ている人はいない、多少なりとも変な格好をして歩いても問題はない。
背筋をピンと張り、肛門が油断しないように両手でがっちりお尻を圧縮。時折変な声が漏れたり、顎に首筋、そして太ももに普段とは違う力を入れつつ私は一歩一歩トイレを目指した。だが、辿り着いた楽園の光景に私は落胆した。
「し、使用中?」
すべてのトイレのドアが閉まっている。授業中にこれだけの人がトイレを利用していることがありますか普通。
「津賀子さん。そこに居るのですか?」
苦しみと衝撃で放心状態だった私を我に返したのは、ソナタさんの声だった。
「津賀子さん、お腹を下したのですね」
「ソナタさんもお腹を?」
「恐らくですが、私の手に付着していた細菌が原因かと考えています」
「……」
手に付着していた細菌。あいつの指……なんかモヤっとした感じになったけど、今はそんなことはどうでもよくて。
「津賀子さん、私はすでに長居しましたので今から出ますね」
「大丈夫、私は頑張って下の階に行くから」
「いいえ津賀子さん、ここを使ってください」
「そう、じゃあ」
彼女は頑固者なので、ここで譲り合っていても時間の無駄。今は急を要しているので従った方が賢明である。出てきたソナタさんは口元を抑えながら苦しそうにも見えたけど、私にも余裕がないだけに謝りつつトイレに入った。慌ててトイレの便蓋を開けるとそこには溢れんばかりの……その光景に私が呆然としているとドア越しにソナタさんが話しかけてきた。
「津賀子さん、私のう〇ちはどうでしょうか?」
「お前、快便じゃねーか」
「誤解です、津賀子さん。最初はちょっとだけ水状だったのですが、途中からスッキリと出たのです」
「それは快便なんだよ」
溢れんばかりのう〇ちは水を流しても予想通り詰まった。私は頬をピクピクと引きつらせながら懸命にラバーカップを押して引っ張ってを繰り返し、他人の立派なう〇ちと格闘した。そもそもラバーカップがこの場に用意されていることが引っかかるがな。
「うわぁーん、きたなぁーい」
「津賀子さん、汚いは失礼です。そちらのう〇ちを褒めていただけませんか?」
「話しかけるな」
「津賀子さん」
「はいはい立派ですよ。こんなう〇ちには滅多に遭遇できないくらいの大きさね。快便で羨ましいこと……ただ、私はあんたのう〇ちを見るためでも掃除しに来たわけではないからね」
全然流れない他人のう〇ちの片付けしているよりも、他のトイレが空いている可能性があるから移動した方が早いかもしれない。私は出ようとドアを開けようとしたがびくともしなかった。
「あんた今ドア押さえてるでしょ? 離れなさい。私は限界が近づいてんのよ」
「せっかく私が途中で譲ったのですから、そこで済ますべきですよ津賀子さん」
「お前は、悪魔の使いかなにかなのか?」
私が間に合ったのか間に合わなかったのか……それは内緒にしておこう。
――ったれが。
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