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第3話 妄想ティスト
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私は図書室にて一人時間を潰していた。友達の十佳はどうしたと思うかもしれないけど、十佳にとっては友達が私一人しかいない訳じゃないので別々に行動することもある。妄想癖もあってか仲良くなってくれる子が少ないなか十佳がよく私と友達になってくれたと思う。
私は興味のある本を持ち出して席に着く。
静かなようで静かでないのが図書室。ひそひそ話をしている生徒も多く、集中すれば聞き取れる。
本を1ページめくっては、ひそひそ話に耳を傾けながら情報収集したりしていると、そこへ一人の男子生徒が私の前に来た。3年の先輩のようだった。
「悪い、匿まって」
「匿う? 」
先輩はそう告げるや否や私の席の下に潜り込んできた。誰かから逃げているのだろうが仮にも私は女子。席の下に入り込まれたらスカートの中を見られちゃうじゃないかと思った時だった。
「ねぇ、今ここに翼が来なかった? 」
「翼? 」
少し怒ったような表情の女の先輩に話しかけられた。翼と言うのは恐らく私の座る席の下に隠れている先輩のことだろう。ひょっとしたらこの人は彼女って奴か? 喧嘩でもして逃げてきたか?
と言うか、普通に隠れきれるのか? ほとんど背中とか丸見えじゃんかと思った時、太ももに温もりを感じた……。
やだ、まさか。先輩は気づけば私のスカートに頭を入れてきていた。恥ずかしくなってきたのと、こそばゆいような感じと、彼女かもしれない人が目の前にいるのに触られていることに背徳間を覚える状況に興奮してきましたよー私は。
「あの~大丈夫でしょうか? 」
「……」
「顔が赤いけど大丈夫でしょうか?」
「……」
突然、私に話しかけてきた女子生徒により私はお楽しみの妄想から呼び戻された。
妄想して顔を赤くしていた私を心配してくれる善人により、思考が正常化し始めた。
妄想だったり空想だったりを途中で中断されるとテンションは落ちてしまい、その場に留まる気力まなくなるものなので教室に戻ることにした。
「心配してくれてありがとう。私は大丈夫」
「どこへ行くんですか? 」
「どこへ行くって、教室に戻るだけよ」
「そうですか。ところで先程、顔を赤くしていたのは妄想をしてたからですか? 」
私は別に妄想すること事態悪いことでも恥ずかしいことでもないと思っているので堂々と答えってやった。
「うん、妄想してた。たまたま私の前に来たなんの接点もない先輩との妄想だった」
何か軽蔑の眼差しを私に向けながら女子生徒は無言で去っていった。何だったあやつは。
教室に戻ると、十佳が私の元へ来た。
「ん、どうした十佳」
「湖乃佳と話した? 」
「誰やねん、このかって? 」
「私の双子の妹」
「十佳って双子だったの? 」
初めて知った。いや変じゃね? 双子なら確実に学校で会う機会もあるし、家に遊びに行ったときなど出会う場面は多々ある。
しかし、顔が似ていなかったから気づけなかった。二卵性双生児ということか。
言われてみればあの軽蔑の眼差しはどことなくメドゥーサを思わせる視線ではあった気がする。
「喘息が酷くて中学校までは空気のいい田舎のお婆ちゃんの家に暮らしてたのよ」
「あーだから知らなくて当然なんだー」
「まぁ、取りあえず湖乃佳とも仲良くしてあげてよ。あんた友達いないし丁度いいでしょ」
十佳というメドゥーサは視線で人を石化するだけでなく、口からも毒を吐き攻撃してくるから精神がタフじゃなければ秒殺されてしまう。
「で? その湖乃佳は私のこと何か言ってた? 」
「ええ、図書室で妄想している痴女がいるって言ってた気がする」
「……」
私のことを痴女と呼ぶような奴と私は友達にならなければいけないのか? そもそも湖乃佳は私のことを痴女と言っているのに友達になりたいのか? 多くの疑問が頭の中に過ぎった。
だが、言えることは妄想癖は断じて痴女では無いことを教えねばならぬ。妄想協会の発展のためにネガティブなイメージを持った人たちを正すことも我々妄想ティストの宿命だからな。
私は興味のある本を持ち出して席に着く。
静かなようで静かでないのが図書室。ひそひそ話をしている生徒も多く、集中すれば聞き取れる。
本を1ページめくっては、ひそひそ話に耳を傾けながら情報収集したりしていると、そこへ一人の男子生徒が私の前に来た。3年の先輩のようだった。
「悪い、匿まって」
「匿う? 」
先輩はそう告げるや否や私の席の下に潜り込んできた。誰かから逃げているのだろうが仮にも私は女子。席の下に入り込まれたらスカートの中を見られちゃうじゃないかと思った時だった。
「ねぇ、今ここに翼が来なかった? 」
「翼? 」
少し怒ったような表情の女の先輩に話しかけられた。翼と言うのは恐らく私の座る席の下に隠れている先輩のことだろう。ひょっとしたらこの人は彼女って奴か? 喧嘩でもして逃げてきたか?
と言うか、普通に隠れきれるのか? ほとんど背中とか丸見えじゃんかと思った時、太ももに温もりを感じた……。
やだ、まさか。先輩は気づけば私のスカートに頭を入れてきていた。恥ずかしくなってきたのと、こそばゆいような感じと、彼女かもしれない人が目の前にいるのに触られていることに背徳間を覚える状況に興奮してきましたよー私は。
「あの~大丈夫でしょうか? 」
「……」
「顔が赤いけど大丈夫でしょうか?」
「……」
突然、私に話しかけてきた女子生徒により私はお楽しみの妄想から呼び戻された。
妄想して顔を赤くしていた私を心配してくれる善人により、思考が正常化し始めた。
妄想だったり空想だったりを途中で中断されるとテンションは落ちてしまい、その場に留まる気力まなくなるものなので教室に戻ることにした。
「心配してくれてありがとう。私は大丈夫」
「どこへ行くんですか? 」
「どこへ行くって、教室に戻るだけよ」
「そうですか。ところで先程、顔を赤くしていたのは妄想をしてたからですか? 」
私は別に妄想すること事態悪いことでも恥ずかしいことでもないと思っているので堂々と答えってやった。
「うん、妄想してた。たまたま私の前に来たなんの接点もない先輩との妄想だった」
何か軽蔑の眼差しを私に向けながら女子生徒は無言で去っていった。何だったあやつは。
教室に戻ると、十佳が私の元へ来た。
「ん、どうした十佳」
「湖乃佳と話した? 」
「誰やねん、このかって? 」
「私の双子の妹」
「十佳って双子だったの? 」
初めて知った。いや変じゃね? 双子なら確実に学校で会う機会もあるし、家に遊びに行ったときなど出会う場面は多々ある。
しかし、顔が似ていなかったから気づけなかった。二卵性双生児ということか。
言われてみればあの軽蔑の眼差しはどことなくメドゥーサを思わせる視線ではあった気がする。
「喘息が酷くて中学校までは空気のいい田舎のお婆ちゃんの家に暮らしてたのよ」
「あーだから知らなくて当然なんだー」
「まぁ、取りあえず湖乃佳とも仲良くしてあげてよ。あんた友達いないし丁度いいでしょ」
十佳というメドゥーサは視線で人を石化するだけでなく、口からも毒を吐き攻撃してくるから精神がタフじゃなければ秒殺されてしまう。
「で? その湖乃佳は私のこと何か言ってた? 」
「ええ、図書室で妄想している痴女がいるって言ってた気がする」
「……」
私のことを痴女と呼ぶような奴と私は友達にならなければいけないのか? そもそも湖乃佳は私のことを痴女と言っているのに友達になりたいのか? 多くの疑問が頭の中に過ぎった。
だが、言えることは妄想癖は断じて痴女では無いことを教えねばならぬ。妄想協会の発展のためにネガティブなイメージを持った人たちを正すことも我々妄想ティストの宿命だからな。
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