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世界の中心
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世界に中心があるとしたら、それはいったいどこにあるのだろうか。
例えばそれは上海のビル街の様な圧倒的な現代文明の中心だとか、世界一の標高を誇るエヴェレストの頂だとか、バミューダ海域の渦の中だとか、でも実は中心というのは名もない道の印一つない、ただのひび割れたアスファルトみたいなものかもしれない。
どうでもいいことだろうけど、だけど僕は暫くそれについて考えていた。
世界に中心があるとして、まずはそれが、何の中心なのかを決めなくてはいけないという結論がでたのは僕が知っている地名のいくつかを、出し尽くした後だった。
でも、別に何かの特定のジャンルに固定された中心が知りたい訳じゃないとだいぶ冷めてしまったコーヒーを啜りながら思う。
あまりに大きな論題について考えようと答えをみちびきだそうとするといつだって論点がずれてしまう。
それはまるでぼけた写真のようにピントを逃している。
大き過ぎる存在の全貌を僕たちは見ることができない、地球の海の全てを一目で見たものはいない、土星のリングの全てを直接見たことのある人物はいない。
すべては存在を把握してからの調査の過程とそこからわかった事象によって形作られた結果。
それをもってある程度の形を導く。
人はちっぽけで僕らの瞳には大き過ぎるものも小さ過ぎるものもうつせない。
彼女の存在は僕にとってそんな風なものに似ている。
彼女は僕にとって土星のリングだ。
僕はどうやっても彼女の全てを見ることは出来ない。
でもだからこそ僕はそんな彼女の知りようもないような神秘さが美しいと思えるし、ただそう思えるだけで自分が少しは幸せで、入られる気がする。
だからたぶん僕にとっての世界の中心は彼女なのだ。
不確かで、移ろいやすい、彼女の神秘。
それが僕の世界の中心。
例えばそれは上海のビル街の様な圧倒的な現代文明の中心だとか、世界一の標高を誇るエヴェレストの頂だとか、バミューダ海域の渦の中だとか、でも実は中心というのは名もない道の印一つない、ただのひび割れたアスファルトみたいなものかもしれない。
どうでもいいことだろうけど、だけど僕は暫くそれについて考えていた。
世界に中心があるとして、まずはそれが、何の中心なのかを決めなくてはいけないという結論がでたのは僕が知っている地名のいくつかを、出し尽くした後だった。
でも、別に何かの特定のジャンルに固定された中心が知りたい訳じゃないとだいぶ冷めてしまったコーヒーを啜りながら思う。
あまりに大きな論題について考えようと答えをみちびきだそうとするといつだって論点がずれてしまう。
それはまるでぼけた写真のようにピントを逃している。
大き過ぎる存在の全貌を僕たちは見ることができない、地球の海の全てを一目で見たものはいない、土星のリングの全てを直接見たことのある人物はいない。
すべては存在を把握してからの調査の過程とそこからわかった事象によって形作られた結果。
それをもってある程度の形を導く。
人はちっぽけで僕らの瞳には大き過ぎるものも小さ過ぎるものもうつせない。
彼女の存在は僕にとってそんな風なものに似ている。
彼女は僕にとって土星のリングだ。
僕はどうやっても彼女の全てを見ることは出来ない。
でもだからこそ僕はそんな彼女の知りようもないような神秘さが美しいと思えるし、ただそう思えるだけで自分が少しは幸せで、入られる気がする。
だからたぶん僕にとっての世界の中心は彼女なのだ。
不確かで、移ろいやすい、彼女の神秘。
それが僕の世界の中心。
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