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一章 始動編
《1話》憧れ
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昔から憧れていた。ダンジョンを進む探索者に。
昔から憧れていた。どんな敵でもはねのける強者に。
―――でも全ては結局憧れで。
―――自分はただの、弱者で。
嗚呼、何故だろう。自分で選んだ道なのに、後悔ばかりで。
嗚呼、何故だろう。この期に及んで、無様にも思ってしまう。
目の前には魔物がいる。赤い目をギラつかせ、獲物を嬲るように。
俺は負けたんだ。もう取り返しのつかないくらいに。
最低ランクの、失敗が難しいぐらいのダンジョンで。
終わり。この状況が一言で言い表せてしまう中で。
思ってしまうんだ―――。
「まだ、死にたくないなぁ。」
誰も来ないと分かっていながら。
それでも、希望を望みながら。
――――――そして希望は、唐突に訪れた。
「ならば僕が助けてあげよう。」
泡沫の希望が見えた。この希望は綺麗で、眩しくて、信じられないくらい暖かかった。
―――――――――今日も俺はダンジョンに潜る。
しかし、進展があったらいいなぁ程度だ。
なんせ俺は探索者になって5ヶ月間、最低いランクのダンジョンすら攻略できていないのだから。
普通の探索者は1週間ぐらいでクリアするダンジョンで、だ。
多分理由は、俺の体質のせいだ。
レベルは上がるのだ。しかし、全くステータスがあがらない。
更に、スキルも取得できていない。
大体は熟練度などでスキルを得ることが出来るのだが、毎日素振りをしても一向に得ることはなかった。
それでも探索者をやめない理由。
それは憧れだ。
小さい頃から憧れていた。魔物と戦いダンジョンを攻略する探索者に。
だから今日も挑む。
最低ランクのダンジョンに。
と言っても、伊達に5ヶ月潜り続けたわけじゃない。
ボス部屋以外はくまなく探索し、地形、出てる魔物、その弱点等を殆どを知っている。
今日はボスの討伐を目標に攻略することになる。
一回目の攻略でうまくいくとは思えないが、頑張れるだけ頑張ろう。
と、言う心意気が今回の惨事を引き犯したのかもしれない。
ボス部屋までは順調だった。目立った怪我もせずに1層2層と突破。
3層も突破しいよいよボス部屋。
「よし、気張ってくぞ、俺。」
ボス部屋目前で気合を入れ、ドアを押し開ける。
中にいたのは、ゴブリンの上位互換であるゴブリンロード。
ロードと言っても、ただのゴブリン一種だ。
力が強くなっただけ。スピードも体力もあまりない。
しかし、
知識としてはわかっているだが、なんでだろう?足が動かない。
いや、分かっている。震えているのだ。足が。
動けよ。動け!俺の足!
一人で葛藤してる間にも、ゴブリンロードは着実に近づいてきている。
あ、やばい。
そう思ったときはすでにもう目の前で――。
グシャ―――バキバキッバキッ!
一撃で、いや、一振りで骨が使い物になくなった。
地に倒れ伏す。もう、無様に。
手足が使い物にならないことがわかると、急に冷静になってきた。
ここで終わりか、と悟ってしまう。
弱く、脆い人生だったな。
いつの間にかゴブリンロードが俺を覗き込んでいた。もうこんなに近い。
助かりようがないな。多分食われるだろうな。
―――でも、それでも。
「まだ、死にたくないなぁ。」
―――諦めたふりをしても本心では。
「もっと、いきたかったなぁ。もっと強くなりたかったなぁ。」
願望だけ吐いてしまう。生きたいんだ。死にたくないんだ。強くなりたいんだ。
「では僕が助けてあげよう。」
「――――――え?」
「生きたいんでしょ?死にたくないんでしょ?強くなりたいんでしょ?
この僕が、叶えてあげるよ。」
「そんなことが、でk」
『グウゥアァァァァァァ!!』
「うるさいよ。今話してるでしょ、だまりなよ。
いや、黙れ。」
瞬間、無数の光の矢が出現しゴブリンロードを串刺しにする。
抗う暇も与えられず、あっけなく倒れ込み消失する。
その人は、改めて僕の方を見据える。
「さて、改めて質問だが、力がほしいかい?
強くなる勇気はあるかい。」
フフッ、ハハハッ。
俺を殺しかけていた魔物を秒殺して、
見方を変えれば、なにか怪しいことをしようとしているようにも見える。
でも何故か、この人のことを信用したいと思った。
どうせ、この人に救ってもらった命だ。
この人に命を預けたって、あまり嫌な感じがしない。
むしろ、謎の高揚感がある。
答えは一つ。
「強く、、、なりたいです。あなたのように。」
「そうかいそうかい。では、叶えてあげよう。君の願いを。
僕の名前はルーナ。君の『導き手』だ。よろしくね、ユリス君。」
すごく、この人ーーールーナさんが眩しく見えた。
ああ、分かったよ。この謎の高揚感。この謎の安心感。
僕はきっとこの人に、憧れているんだ。
この物語は、俺ーーユリスとルーナさんから始める冒険譚である。
「あ、ユリス君。君が弱い理由なんだけどね。」
「はい?」
昔から憧れていた。どんな敵でもはねのける強者に。
―――でも全ては結局憧れで。
―――自分はただの、弱者で。
嗚呼、何故だろう。自分で選んだ道なのに、後悔ばかりで。
嗚呼、何故だろう。この期に及んで、無様にも思ってしまう。
目の前には魔物がいる。赤い目をギラつかせ、獲物を嬲るように。
俺は負けたんだ。もう取り返しのつかないくらいに。
最低ランクの、失敗が難しいぐらいのダンジョンで。
終わり。この状況が一言で言い表せてしまう中で。
思ってしまうんだ―――。
「まだ、死にたくないなぁ。」
誰も来ないと分かっていながら。
それでも、希望を望みながら。
――――――そして希望は、唐突に訪れた。
「ならば僕が助けてあげよう。」
泡沫の希望が見えた。この希望は綺麗で、眩しくて、信じられないくらい暖かかった。
―――――――――今日も俺はダンジョンに潜る。
しかし、進展があったらいいなぁ程度だ。
なんせ俺は探索者になって5ヶ月間、最低いランクのダンジョンすら攻略できていないのだから。
普通の探索者は1週間ぐらいでクリアするダンジョンで、だ。
多分理由は、俺の体質のせいだ。
レベルは上がるのだ。しかし、全くステータスがあがらない。
更に、スキルも取得できていない。
大体は熟練度などでスキルを得ることが出来るのだが、毎日素振りをしても一向に得ることはなかった。
それでも探索者をやめない理由。
それは憧れだ。
小さい頃から憧れていた。魔物と戦いダンジョンを攻略する探索者に。
だから今日も挑む。
最低ランクのダンジョンに。
と言っても、伊達に5ヶ月潜り続けたわけじゃない。
ボス部屋以外はくまなく探索し、地形、出てる魔物、その弱点等を殆どを知っている。
今日はボスの討伐を目標に攻略することになる。
一回目の攻略でうまくいくとは思えないが、頑張れるだけ頑張ろう。
と、言う心意気が今回の惨事を引き犯したのかもしれない。
ボス部屋までは順調だった。目立った怪我もせずに1層2層と突破。
3層も突破しいよいよボス部屋。
「よし、気張ってくぞ、俺。」
ボス部屋目前で気合を入れ、ドアを押し開ける。
中にいたのは、ゴブリンの上位互換であるゴブリンロード。
ロードと言っても、ただのゴブリン一種だ。
力が強くなっただけ。スピードも体力もあまりない。
しかし、
知識としてはわかっているだが、なんでだろう?足が動かない。
いや、分かっている。震えているのだ。足が。
動けよ。動け!俺の足!
一人で葛藤してる間にも、ゴブリンロードは着実に近づいてきている。
あ、やばい。
そう思ったときはすでにもう目の前で――。
グシャ―――バキバキッバキッ!
一撃で、いや、一振りで骨が使い物になくなった。
地に倒れ伏す。もう、無様に。
手足が使い物にならないことがわかると、急に冷静になってきた。
ここで終わりか、と悟ってしまう。
弱く、脆い人生だったな。
いつの間にかゴブリンロードが俺を覗き込んでいた。もうこんなに近い。
助かりようがないな。多分食われるだろうな。
―――でも、それでも。
「まだ、死にたくないなぁ。」
―――諦めたふりをしても本心では。
「もっと、いきたかったなぁ。もっと強くなりたかったなぁ。」
願望だけ吐いてしまう。生きたいんだ。死にたくないんだ。強くなりたいんだ。
「では僕が助けてあげよう。」
「――――――え?」
「生きたいんでしょ?死にたくないんでしょ?強くなりたいんでしょ?
この僕が、叶えてあげるよ。」
「そんなことが、でk」
『グウゥアァァァァァァ!!』
「うるさいよ。今話してるでしょ、だまりなよ。
いや、黙れ。」
瞬間、無数の光の矢が出現しゴブリンロードを串刺しにする。
抗う暇も与えられず、あっけなく倒れ込み消失する。
その人は、改めて僕の方を見据える。
「さて、改めて質問だが、力がほしいかい?
強くなる勇気はあるかい。」
フフッ、ハハハッ。
俺を殺しかけていた魔物を秒殺して、
見方を変えれば、なにか怪しいことをしようとしているようにも見える。
でも何故か、この人のことを信用したいと思った。
どうせ、この人に救ってもらった命だ。
この人に命を預けたって、あまり嫌な感じがしない。
むしろ、謎の高揚感がある。
答えは一つ。
「強く、、、なりたいです。あなたのように。」
「そうかいそうかい。では、叶えてあげよう。君の願いを。
僕の名前はルーナ。君の『導き手』だ。よろしくね、ユリス君。」
すごく、この人ーーールーナさんが眩しく見えた。
ああ、分かったよ。この謎の高揚感。この謎の安心感。
僕はきっとこの人に、憧れているんだ。
この物語は、俺ーーユリスとルーナさんから始める冒険譚である。
「あ、ユリス君。君が弱い理由なんだけどね。」
「はい?」
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