神獣様の森にて。

しゅ

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桃........ン゛ン゛ッ!ピールはすべてシルの手ずから食べさせてもらった。喉が乾いていたこともあり、とても美味しかった。ただ、いくら俺が「自分で食べられます!」と言っても、「ん?ほら、いい子だからその可愛い口をあけてごらん?」なんて言って聞かなくて.......。


「ふふ。拗ねている番も愛しいが、折角なら笑顔の番を眺めていたいかな?」

「..............なんだか、とても甘くないですか?」

「ん?そんなに桃が美味しかったかい?また供えさせる?」

「ち、違くて.........。シル、が........今日会ったばかりなのに.......。まるで.......。」


恋人みたいに。


「恋人みたい、って?我はそう思っていたけど、違うのかい?いや、我らの場合は伴侶か。」

「え、で、でも........」


神?から与えられただけの番、でしょう.........?


「.........俊は言葉にしなきゃ寂しくて悲しくなっちゃうのだね?いじらしくて可愛いね。」

「なッ....!!!!」


そんな、まるで俺がシルを大好きみたいな......!!!!!!


「違うのかい?」

「..............。」


思わず黙って俯いた俺の上から「ふふっ。」って笑い声が聞こえる。ムカつく。


「あぁ......。そんなに拗ねないで。ごめんごめん。ついつい、いじらしくてね。.......俊。顔を上げて?」


素直に顔を上げてなんてやるものか、と思ったけど、どうしても顔が見たくなり、その欲求に負けて顔を上げた。

そっと両手で顔を挟まれ、視線が絡み合う。



....................嫌じゃ、ない。




「一目惚れだよ。.....いや、一嗅惚れかな?一応、獣だからね。俊の匂いを感じた瞬間に、我のものだと思った。黒い艶のある髪、うるうるな瞳。.....纏う空気にすら惹かれる。その、顔に思っていることが全部出てしまう素直さも、ね。」


愛おしいものを見る目で見つめられながら紡がれた言葉。顔から湯気が出てるんじゃないかってくらい熱い。


「.......少しは不安が解消されたかい?愛しい人?」

「...........全部、お見通し、なんですね?」

「我じゃなくても多少わかりそうなくらい顔に書いてあるけれど..........。(ボソッ)」

「え?」

「なんでもない。『愛の力』、とでも言っておこうかな?」

「ふふ、なにそれ。あはは!」


クサいセリフに、なんだか笑いが止まらなくなった。



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