​『支配者の美学―女たちの「誠意」を査定する男―』

まさき

文字の大きさ
8 / 24
​基盤の解体(ファウンデーション・リセット)

第4話:【美女アスリート】―最速のプライドを砕く、ドーピング検査の真実―【完結編:終焉のファンファーレ、永久欠番の所有物】

第4話:【美女アスリート】―最速のプライドを砕く、ドーピング検査の真実―

【完結編:終焉のファンファーレ、永久欠番の所有物】

控室の静寂を、彼女の激しい喘ぎ声と、肌がぶつかり合う卑俗な音だけが支配していた。
鋼のようにしなやかな彼女の肢体は、今や僕の支配を一身に受け、痙攣するように震えている。かつて世界中を魅了したあの力強い蹴り出しも、今はただ、僕の背中にしがみつき、快楽という名のゴールへ向かうためだけに費やされていた。

「……あ、あぁ……っ! ご主人、様……! もっと、もっと奥まで……査定して……!」
「いい声だ。……スプリンター、あなたのその発達した心肺機能は、僕に犯されながら喘ぐためにある。……違うかい?」

僕は彼女の耳元で残酷に囁き、彼女が最も大切にしていた「記録」と「名誉」を、快楽の泥濘に沈めていく。
絶頂の瞬間、彼女は背中を反らせ、悲鳴のような声を上げた。その瞬間、彼女の中で何かが決定的に壊れ、同時に僕という支配者なしでは生きられない「所有物」へと変質した。

長い沈黙の後、彼女はオイルと情動の痕跡にまみれたまま、僕の足元に力なく跪いた。
「……さて。査定の結果ですが、あなたの肉体には『多大なる資産価値』があると認められました。……よって、商社として以下の『更生プログラム』を提示します」

僕は彼女の顎をすくい上げ、虚ろな瞳を覗き込んだ。
「一つ、あなたは予定通り国際大会に出場し、必ずメダルを持ち帰りなさい。……ドーピングの証拠は僕が預かり、検体は商社の息がかかった研究所ですり替えておく。……二つ目、あなたは今後十年間、我が社の『生涯専属アンバサダー』として、すべての肖像権とプライベートを僕の管理下に置く。……いいですね?」

「……はい。……すべて、あなたの……仰せのままに……」
彼女は僕の手に頬を寄せ、愛おしそうに目を細めた。そこには、記録を追い求めていた頃のストイックな光はなく、ただ主人に選ばれた喜びだけが宿っている。

「いい返事だ。……ただし、忘れないでください。あなたがトラックを走るのは『国民のため』ではない。……僕の商社が利益を上げ、僕という飼い主が満足するためだ。……レースの前夜、僕があなたの身体をどう『調整』しても、あなたは翌日、平然とした顔で勝たなければならない」

「……わかって、います。……私は、あなたのための……走る人形……」
彼女は自分の首に手をやり、そこに見えない首輪があるかのように、恍惚とした表情を浮かべた。

僕は彼女のユニフォームを拾い上げ、その肌を隠すように着せかけた。
「さあ、シャワーを浴びてきなさい。……外ではメディアが、あなたの『清廉な勝利の笑顔』を待っていますよ。……僕だけが知っている、この堕ちた肉体の真実を隠して、明日も世界を欺きなさい」

彼女は立ち上がり、完璧なアスリートの歩調でバスルームへと向かった。
商社の盤石な利権。そして、最速という称号を冠した、僕だけの美しい駒。
次の号砲が鳴る時、彼女は僕の欲望を加速させるためだけに、あのトラックを駆けるのだ。
感想 0

あなたにおすすめの小説

触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜

桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。 上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。 「私も……私も交配したい」 太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。

ドSな彼からの溺愛は蜜の味

鳴宮鶉子
恋愛
ドSな彼からの溺愛は蜜の味

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

俺様上司に今宵も激しく求められる。

藤白ましろ
恋愛
 鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。  蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。  ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。 「おまえの顔、えっろい」  神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。  ――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。 **2026.01.02start~2026.01.17end** ◆エブリスタ様にも掲載。人気沸騰中です! https://estar.jp/novels/26513389

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

義姉と押し入れに隠れたら、止まれなくなった

くろがねや
恋愛
父の再婚で、義姉ができた。 血は繋がっていない。でも——家族だ。そう言い聞かせながら、涼介はずっと沙耶から距離を取ってきた。 夏休み。田舎への帰省。甥っ子にせがまれて始まったかくれんぼ。急いで飛び込んだ押し入れの中に、先客がいた。 「……涼介くん」 薄い水色の浴衣。下ろした髪。橙色の光に染まった、沙耶の顔。 逃げ場のない暗闇の中で、二人分の体温が混ざり合う。 夜、来て。 その一言が——涼介の、全部を壊した。 甘くて、苦しくて、止まれない。 これは、ある夏の、秘密の話。

スパダリな義理兄と❤︎♡甘い恋物語♡❤︎

鳴宮鶉子
恋愛
IT関係の会社を起業しているエリートで見た目も極上にカッコイイ母の再婚相手の息子に恋をした。妹でなくわたしを女として見て

病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜

来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。 望んでいたわけじゃない。 けれど、逃げられなかった。 生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。 親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。 無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。 それでも――彼だけは違った。 優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。 形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。 これは束縛? それとも、本当の愛? 穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。