​『支配者の美学―女たちの「誠意」を査定する男―』

まさき

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精神の隷属(マインド・ディミネーション)

第6話 【バイオリニスト】:不協和音の絶頂と、調教される楽器 【後編】

【第6話 】【バイオリニスト】:不協和音の絶頂と、調教される楽器 【後編】

「やめて……この手は、音楽を奏でるために……っ」
鏡に押し付けられた彼女が必死に抵抗するが、僕はそのしなやかな指を強引に絡め取り、鏡の中に映る彼女の「崩壊していく姿」を直視させた。

「その美しい指を、今夜は僕のために使ってもらおうか。君が世界に聴かせてきた『天上の旋律』。それが僕の手の中で、どれほど淫らな不協和音に変わるか……自分の目でしっかり見ておくんだ。君のその高貴な身体も、今この瞬間から、僕が自由に弾き鳴らすための道具に過ぎない」

背中のファスナーを乱暴に引き下ろすと、最高級のシルクで仕立てられたステージ衣装が、主の尊厳を嘲笑うかのように床へ滑り落ちた。
数千人の羨望を浴び続けてきたその肢体は、僕の冷徹な視線を浴びて、真冬の小鳥のように細かく震えている。僕は彼女を楽屋の革張りのソファへと押し倒し、芸術家としての仮面を一枚ずつ剥ぎ取っていった。

「……っ、ああぁ……っ! は、離して……お願い……っ」

僕は躊躇なく、彼女が「聖域」と呼んだ場所に指を沈めた。
最初は必死に唇を噛み締め、抵抗の意思を示していた彼女だったが、僕が執拗に、かつ技巧的にその肉体の弱点を責め立てるたびに、喉の奥からせり上がる熱い吐息を隠せなくなっていく。

「どうした。君のバイオリンより、僕の指の方が良い音が出るじゃないか。その指先まで、快楽で震え始めているぞ」
「あ、っ、あぁ……っ! 嫌、そんな……っ」

指先、首筋、そして彼女が今まで誰にも許さなかった肉体の深淵まで、僕は徹底的に僕の所有印を刻み込んでいく。
彼女の指は、もはや見えない弦を弾くのではなく、空を掴み、最後には僕の背中に必死に縋り付くためのものへと変わっていった。高潔な芸術家としての自意識が、剥き出しの肉体の反応によって、内側からボロボロに崩れていく。

「嫌……っ、あ、あぁ……っ! 壊れる……っ」
絶頂の波が押し寄せるたび、彼女の瞳からは高慢な光が完全に消失し、代わりに悦楽の濁りが混じり始める。三百万人の頂点に君臨するような錯覚の中にいた天才が、今は僕の腕の中で、ただのメスとして汗を散らし、理性を失って震えている。

僕は彼女を逃がさず、何度も、何度もその自尊心を快楽で塗りつぶした。
数時間に及ぶ執拗な「査定」の末、彼女は僕の足元に崩れ落ち、自ら脚を開いて、涙ながらに完全な服従を請うた。

「……私のすべてを、あなたに……。どうか、もっと……汚して……」

最後には、彼女は僕の靴に接吻し、魂の底から僕の支配を受け入れた。かつての傲慢な「芸術の女王」は死に、ここには僕の欲望にのみ反応する、一台の完成された「楽器」が横たわっていた。

査定は、完全な合格だ。

彼女の肢体は、もはやバイオリンを構えるための筋力を失い、ただ僕の愛撫を待つだけの肉の塊へと変貌していた。楽屋の床には、彼女が命よりも大切にしていた名器の弓が、主の服従を象徴するように無残に転がっている。

「……様。……ご主人、様……」

掠れた声で僕を呼ぶ彼女の瞳には、かつての鋭い知性は欠片も残っていない。そこにあるのは、支配されることによってのみ自分の存在を証明できる、壊れた女の虚ろな熱だけだ。
僕は彼女の濡れた髪を乱暴に掴み、その耳元で改めて所有権を宣告する。

「お前の旋律も、その才能も、この柔らかな肉体も、すべては僕の許可なくしては存在し得ない。お前は今日から、僕の指先が奏でるだけの、名もなき楽器だ」

彼女は小さく震えながら、喜びにも似た悲鳴を上げ、僕の脚にさらに強く縋り付いた。
一三〇分に及ぶこの査定の儀式をもって、一〇〇年に一人の天才は、僕専用の工作員……否、僕の絶対的な奴隷として、ここに完成した。

彼女の頬を伝う涙は、芸術家の最期を悼む葬送曲ではなく、支配という名の深い悦楽に溺れた女の、甘い滴であった。
僕は満足げにその光景を眺め、新たな「手駒」が完璧に磨き上げられたことを確信した。
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