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殲滅?いえ、陽動です
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「ふう…言いそびれちゃったな。」
外の世界のこと。自分のこと。ーーイーヴァに抱いてる感情のこと。
「さっさと終わらせて、ちゃんと話さなきゃ。」
誰かが言っていた。こういうセリフは“フラグ”になるらしい。
だから、帰りたいなら余計なことは言わない。それが鉄則なのだと。
「…バカバカしい。」
そんな独り言ひとつで未来が変わるわけないだろうに。
死んだ奴はどっちにしろ、そこで息絶える運命だったのだ。
もし本当にそんなことが起こるならば、そう…。
自分たちを高みの見物している、“カミサマ”の仕業だとしか思えない。
「…こんなクソみたいな世界をつくっといて、随分性格の悪いカミサマだな。」
ーーまあ、そんな存在が本当にいるならば、の話だが。
彼の、何も映さないガラス細工の瞳。
見えていないはずなのに、すべてを見透かすように宙を見つめる瞳。
「…いたぞ!」
「逃がすな!取り囲め!」
アムの目線の先に輪をつくる烏合の衆。蚊帳の外から見るその様子に、気分がシラケてしまった。
(揃いも揃って人形みたいに…一周まわって憐れにも思えるよ。)
アムが用意した罠ーー分身に群がり続ける。まるで甘いものに群がる蟻みたいだ。
見た目だけ白を装って、その実は真っ黒に染まりきった蟻。
「さっさと終わらせようか。」
木の上から、銃口を向ける。
不老不死と言っても、完璧じゃない。病気になったり、時間経過で歳を取らないだけだ。
気味の悪い平穏に浸り続けたから、忘れてしまっただけ。
外傷を負えば、アッサリと生涯を終える。生き物である以上、絶対に。
パァン!
乾いた破裂音とほぼ同時。
「うわぁ!?」
「ひっ!?あ、頭が…!」
着弾地点が一瞬にして弾け飛ぶ。狙われた当人は、己の死すら実感していないだろう。
「ほぅら、全然対応出来てない。」
ぬるま湯の中でしか息のできない、脆弱な命。
外から少しつつくだけで、抗うことも出来ず逃げ惑い続ける“完璧”な人間。
パンッパァン!
「ど、何処から!?」
「仲間がいたのか!?」
次々と仲間が斃れる中。混乱に陥った奴らは気付かない。
そもそも最初から罠にかかっていたことすら。
「こんなお粗末な仕掛けから未だ抜け出せないなんて。」
教えを盲信し続け、自分たち以外を徹底的に排除し。
ーー軽々しく命を奪い続けてきた輩ほど、その拳の先が自分になるかもしれないなんて、考えもしない。
この楽園においてのみ、彼らは絶対的な正義であり強者だから。
「こんのぉ!!…え?」
混沌とした状況で、一人がアムの分身を貫いた。
しかし、それは幻だと主張せんが如く、モヤとなって霧散する。
「に、偽物だ!本物が潜伏しているぞ!!」
既にその数を半分に減らしている面々。目が飛び出るくらいに血眼になって辺りを伺い始める。
「盾だ!盾を出せ!」
複数人が力を合わせて、目の前に障壁を顕現させた。
この楽園に住む人間が、最も伸び悩む力。
力を合わせても、正面を護れる程度の大きさ。
(バカじゃないの…。)
そんなの…側面から攻撃されたら意味ないじゃないか。
パァン!
「ぐああっ!?」
弾丸が、正確に撃ち抜いていく。
「ひっ…もうやめてぇ!」
恐怖に震えた姿を、真っ赤に染め上げていく。
ただ、的を射抜くように。機械的に、無感情に。
「…アハッ♪」
ーーざまあみろ。
鬱憤を込めて。ひたすらに。
昏い狂気に呑まれていく感覚。
でも、どこか心地好い。
『待ってるから!』
はた、と。約束を思い出し、五感が戻ってくる。
「…ふう。あんま時間かけるわけにもいかないか。」
最後の一人を片づけた直後。イーヴァ達とは逆方向に駆け始めた。
適当に、的確に。まばらな敵を穿ちながら、魔法で建物を瓦礫に変えていく。
「ちゃんと陽動しないとね。」
彼女の方に、行かせるものか。
見えない敵を追いかけてくる半狂乱の奴らを嘲笑いながら。
また一発、脳天目掛けてトリガーを引くーー。
外の世界のこと。自分のこと。ーーイーヴァに抱いてる感情のこと。
「さっさと終わらせて、ちゃんと話さなきゃ。」
誰かが言っていた。こういうセリフは“フラグ”になるらしい。
だから、帰りたいなら余計なことは言わない。それが鉄則なのだと。
「…バカバカしい。」
そんな独り言ひとつで未来が変わるわけないだろうに。
死んだ奴はどっちにしろ、そこで息絶える運命だったのだ。
もし本当にそんなことが起こるならば、そう…。
自分たちを高みの見物している、“カミサマ”の仕業だとしか思えない。
「…こんなクソみたいな世界をつくっといて、随分性格の悪いカミサマだな。」
ーーまあ、そんな存在が本当にいるならば、の話だが。
彼の、何も映さないガラス細工の瞳。
見えていないはずなのに、すべてを見透かすように宙を見つめる瞳。
「…いたぞ!」
「逃がすな!取り囲め!」
アムの目線の先に輪をつくる烏合の衆。蚊帳の外から見るその様子に、気分がシラケてしまった。
(揃いも揃って人形みたいに…一周まわって憐れにも思えるよ。)
アムが用意した罠ーー分身に群がり続ける。まるで甘いものに群がる蟻みたいだ。
見た目だけ白を装って、その実は真っ黒に染まりきった蟻。
「さっさと終わらせようか。」
木の上から、銃口を向ける。
不老不死と言っても、完璧じゃない。病気になったり、時間経過で歳を取らないだけだ。
気味の悪い平穏に浸り続けたから、忘れてしまっただけ。
外傷を負えば、アッサリと生涯を終える。生き物である以上、絶対に。
パァン!
乾いた破裂音とほぼ同時。
「うわぁ!?」
「ひっ!?あ、頭が…!」
着弾地点が一瞬にして弾け飛ぶ。狙われた当人は、己の死すら実感していないだろう。
「ほぅら、全然対応出来てない。」
ぬるま湯の中でしか息のできない、脆弱な命。
外から少しつつくだけで、抗うことも出来ず逃げ惑い続ける“完璧”な人間。
パンッパァン!
「ど、何処から!?」
「仲間がいたのか!?」
次々と仲間が斃れる中。混乱に陥った奴らは気付かない。
そもそも最初から罠にかかっていたことすら。
「こんなお粗末な仕掛けから未だ抜け出せないなんて。」
教えを盲信し続け、自分たち以外を徹底的に排除し。
ーー軽々しく命を奪い続けてきた輩ほど、その拳の先が自分になるかもしれないなんて、考えもしない。
この楽園においてのみ、彼らは絶対的な正義であり強者だから。
「こんのぉ!!…え?」
混沌とした状況で、一人がアムの分身を貫いた。
しかし、それは幻だと主張せんが如く、モヤとなって霧散する。
「に、偽物だ!本物が潜伏しているぞ!!」
既にその数を半分に減らしている面々。目が飛び出るくらいに血眼になって辺りを伺い始める。
「盾だ!盾を出せ!」
複数人が力を合わせて、目の前に障壁を顕現させた。
この楽園に住む人間が、最も伸び悩む力。
力を合わせても、正面を護れる程度の大きさ。
(バカじゃないの…。)
そんなの…側面から攻撃されたら意味ないじゃないか。
パァン!
「ぐああっ!?」
弾丸が、正確に撃ち抜いていく。
「ひっ…もうやめてぇ!」
恐怖に震えた姿を、真っ赤に染め上げていく。
ただ、的を射抜くように。機械的に、無感情に。
「…アハッ♪」
ーーざまあみろ。
鬱憤を込めて。ひたすらに。
昏い狂気に呑まれていく感覚。
でも、どこか心地好い。
『待ってるから!』
はた、と。約束を思い出し、五感が戻ってくる。
「…ふう。あんま時間かけるわけにもいかないか。」
最後の一人を片づけた直後。イーヴァ達とは逆方向に駆け始めた。
適当に、的確に。まばらな敵を穿ちながら、魔法で建物を瓦礫に変えていく。
「ちゃんと陽動しないとね。」
彼女の方に、行かせるものか。
見えない敵を追いかけてくる半狂乱の奴らを嘲笑いながら。
また一発、脳天目掛けてトリガーを引くーー。
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