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束の間の休日 帝都編
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翌日。
今日はセラと共に情報収集に出ることになった。
セラは帝都近郊の町の出身らしくこの近辺にも詳しいということで、案内してもらっている。
(そういえばセラの昔のこと何にも知らないな。)
セラが帝国の竜騎兵団の副長だということくらいしか知らない。
「こちらがシャムール川です。帝国に流れる川の中で最も大きな川でこの川は南側の海までつながっています。他にも大陸の西部や東部に繋がる川があり、帝国の繁栄はこの川にあると言われています。」
とても大きな橋から川を見下ろす。
流れは緩やかで小舟でも海まで行けそうである。
「そして私達が立っているこの橋がシャムール橋で、帝国の中で最も古い建造物だと言われています。」
かなり大きな橋である。
所々補修されたような跡が見受けられ、年季を感じさせられる。
というかどこかセラは楽しそうである。
「さぁ、アルフレッド様次の所へ行きましょう。」
「あ、あぁ。」
やはり勢いがいつもよりすごいな。
「……。」
「どうした?」
移動の最中セラが立ち止まり、路地裏の方を見ている。
「いえ、何でもありません。行きましょう。」
そそくさとその場を後にするセラ。
路地裏に何かあるというのだろうか。
「さ、こちらがシャムス広場です。宝物庫の前にある広場で、この広場は街の至るところへ通じるようになっております。」
セラ曰く、あの宝物庫は昔の皇帝の暮らしていた本拠城らしく現在の地に移転するまではここが本拠城だったらしい。
そしてこの広場はパリの凱旋門の広場のように道が広がっている。
「何かお祭りや催し物がある場合、ここが使われることが多いんですよ。」
なるほど覚えておいて損はないだろう。
「あれは?」
「あれは軍船所ですね。帝国は川が多く、特に多くの川が集まる帝都には戦力を迅速に展開出来るように多くの軍船所があります。因みに橋をくぐれるように小さい船しかないんですよ。」
なるほど、流石はセラである。
非常に合理的である。
ただ、これも使えそうに思えてくる。
「なるほど、造船所も兼ねているのか。」
「そうですね。」
遠目にだが、作りかけの船も見ることが出来る。
「これで一通り回りましたね。」
「正直疲れたな。」
もう既に日は落ち始めている。
他にも様々な所を巡った。
土産屋、アクセサリー屋、食堂。
本当にちょっとしたデート気分を味わえたのでまぁ、とても良い一日であった。
「では、私は少し寄っておきたいところがあるので、お先に宿へ戻っていてください。」
「あ、あぁ。」
セラは俺に頭を下げ、その場を後にする。
珍しく俺を一人にした。
セラなら俺を決して一人にしないはずなのに。
……。
決して寂しい訳ではない。
そして仲間として、何かあるのか理解しておく必要があるだろう。
決してやましい気持ちがあるわけではない。
今日はセラと共に情報収集に出ることになった。
セラは帝都近郊の町の出身らしくこの近辺にも詳しいということで、案内してもらっている。
(そういえばセラの昔のこと何にも知らないな。)
セラが帝国の竜騎兵団の副長だということくらいしか知らない。
「こちらがシャムール川です。帝国に流れる川の中で最も大きな川でこの川は南側の海までつながっています。他にも大陸の西部や東部に繋がる川があり、帝国の繁栄はこの川にあると言われています。」
とても大きな橋から川を見下ろす。
流れは緩やかで小舟でも海まで行けそうである。
「そして私達が立っているこの橋がシャムール橋で、帝国の中で最も古い建造物だと言われています。」
かなり大きな橋である。
所々補修されたような跡が見受けられ、年季を感じさせられる。
というかどこかセラは楽しそうである。
「さぁ、アルフレッド様次の所へ行きましょう。」
「あ、あぁ。」
やはり勢いがいつもよりすごいな。
「……。」
「どうした?」
移動の最中セラが立ち止まり、路地裏の方を見ている。
「いえ、何でもありません。行きましょう。」
そそくさとその場を後にするセラ。
路地裏に何かあるというのだろうか。
「さ、こちらがシャムス広場です。宝物庫の前にある広場で、この広場は街の至るところへ通じるようになっております。」
セラ曰く、あの宝物庫は昔の皇帝の暮らしていた本拠城らしく現在の地に移転するまではここが本拠城だったらしい。
そしてこの広場はパリの凱旋門の広場のように道が広がっている。
「何かお祭りや催し物がある場合、ここが使われることが多いんですよ。」
なるほど覚えておいて損はないだろう。
「あれは?」
「あれは軍船所ですね。帝国は川が多く、特に多くの川が集まる帝都には戦力を迅速に展開出来るように多くの軍船所があります。因みに橋をくぐれるように小さい船しかないんですよ。」
なるほど、流石はセラである。
非常に合理的である。
ただ、これも使えそうに思えてくる。
「なるほど、造船所も兼ねているのか。」
「そうですね。」
遠目にだが、作りかけの船も見ることが出来る。
「これで一通り回りましたね。」
「正直疲れたな。」
もう既に日は落ち始めている。
他にも様々な所を巡った。
土産屋、アクセサリー屋、食堂。
本当にちょっとしたデート気分を味わえたのでまぁ、とても良い一日であった。
「では、私は少し寄っておきたいところがあるので、お先に宿へ戻っていてください。」
「あ、あぁ。」
セラは俺に頭を下げ、その場を後にする。
珍しく俺を一人にした。
セラなら俺を決して一人にしないはずなのに。
……。
決して寂しい訳ではない。
そして仲間として、何かあるのか理解しておく必要があるだろう。
決してやましい気持ちがあるわけではない。
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