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島津と伊達
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「かかれ! 島津の恐ろしさを味あわせてやれ!」
豊臣方の先鋒、島津豊久が川を渡り伊達勢とぶつかる。
伊達政宗も川を渡るのをただ見過ごすわけは無く、島津隊は伊達勢の鉄砲隊の集中砲火を浴びる。
「放てぇ!」
「はっ! こんな物か! 伊達政宗!」
しかし、鉄砲隊の一斉射を物ともせず島津勢は強引に渡河を終え、島津と伊達は白兵戦に突入する。
「ほう! これが鬼島津の戦か! 誠に見事なり!」
「伊達政宗! 覚悟!」
島津豊久が伊達政宗に斬りかかる。
しかし、その刃はすんでの所で防がれた。
「殿! お下がりを!」
「うむ! 小十郎。ここは任せた!」
片倉小十郎景綱。
伊達政宗が最も信頼を寄せている家臣である。
様々な逸話が残るほど、両名は信頼しあっていた。
そのまま片倉小十郎にその場を任せて伊達政宗は後退する。
「逃げるな! 伊達政宗!」
「行かせはせぬ!」
島津豊久はすんでの所で伊達政宗を取り逃がした。
が、伊達勢に襲いかかるのは島津だけでは無かった。
「今じゃ! かかれ!」
「くっ! 別働隊か!」
島津勢の渡河を隠れ蓑に長宗我部勢は渡河を終え、後退する伊達政宗の隊を強襲した。
「しかし、想定済みよ! 放て!」
長宗我部勢は伊達勢の鉄砲隊の攻撃をまともに受けた。
しかし長宗我部勢は怯まない。
「怯むな! 弾込めの前に一気に攻めよ!」
「放て!」
長宗我部は弾込めの隙に攻めようとするが、再度攻撃を食らう。
「な、何だと!?」
「弾込めの隙は与えぬわ!」
伊達勢は弾込め専門の人員を複数用意し、火縄銃も大量に用意することで連射を可能にした。
「ちぃっ! 退け!」
絶え間なく続く銃撃に長宗我部勢はたまらず後退する。
しかし、島津は引かない。
足止めに残った片倉小十郎の部隊を壊滅させ、伊達勢に再度攻め寄る。
「長宗我部殿を潰走させたとしても、我らは引かぬぞ!」
「流石は島津! 引け!」
伊達勢は引く。
「追え! このまま清須を取り返すぞ!」
「待て! 豊久殿!」
すると、追撃しようとする島津豊久を長宗我部が止める。
「先程は助かった……だが、伊達の引き際が良すぎる。何か罠があるやもしれぬ」
「……確かに、その通りですな」
豊久は刀を収める。
そして、捕虜となった片倉小十郎を見る。
「良い情報源を得ました。ここは一度岐阜まで引きますか」
「うむ。そうしよう。だが、岐阜に戻るのはやめよう。ここで陣を張り、いつでも動けるようにいたそう。下手に罠に嵌まれば元も子もないからな」
長宗我部と島津勢は木曽川を超えた辺りに陣を敷いた。
渡河をしなかった毛利勢も木曽川沿いにいつでも動けるように待機していた。
「さて……思い通りだな」
しかし、それらは全て伊達政宗の想定通りであった。
戦は、政宗の思惑通りに続々と進んでいた。
豊臣方の先鋒、島津豊久が川を渡り伊達勢とぶつかる。
伊達政宗も川を渡るのをただ見過ごすわけは無く、島津隊は伊達勢の鉄砲隊の集中砲火を浴びる。
「放てぇ!」
「はっ! こんな物か! 伊達政宗!」
しかし、鉄砲隊の一斉射を物ともせず島津勢は強引に渡河を終え、島津と伊達は白兵戦に突入する。
「ほう! これが鬼島津の戦か! 誠に見事なり!」
「伊達政宗! 覚悟!」
島津豊久が伊達政宗に斬りかかる。
しかし、その刃はすんでの所で防がれた。
「殿! お下がりを!」
「うむ! 小十郎。ここは任せた!」
片倉小十郎景綱。
伊達政宗が最も信頼を寄せている家臣である。
様々な逸話が残るほど、両名は信頼しあっていた。
そのまま片倉小十郎にその場を任せて伊達政宗は後退する。
「逃げるな! 伊達政宗!」
「行かせはせぬ!」
島津豊久はすんでの所で伊達政宗を取り逃がした。
が、伊達勢に襲いかかるのは島津だけでは無かった。
「今じゃ! かかれ!」
「くっ! 別働隊か!」
島津勢の渡河を隠れ蓑に長宗我部勢は渡河を終え、後退する伊達政宗の隊を強襲した。
「しかし、想定済みよ! 放て!」
長宗我部勢は伊達勢の鉄砲隊の攻撃をまともに受けた。
しかし長宗我部勢は怯まない。
「怯むな! 弾込めの前に一気に攻めよ!」
「放て!」
長宗我部は弾込めの隙に攻めようとするが、再度攻撃を食らう。
「な、何だと!?」
「弾込めの隙は与えぬわ!」
伊達勢は弾込め専門の人員を複数用意し、火縄銃も大量に用意することで連射を可能にした。
「ちぃっ! 退け!」
絶え間なく続く銃撃に長宗我部勢はたまらず後退する。
しかし、島津は引かない。
足止めに残った片倉小十郎の部隊を壊滅させ、伊達勢に再度攻め寄る。
「長宗我部殿を潰走させたとしても、我らは引かぬぞ!」
「流石は島津! 引け!」
伊達勢は引く。
「追え! このまま清須を取り返すぞ!」
「待て! 豊久殿!」
すると、追撃しようとする島津豊久を長宗我部が止める。
「先程は助かった……だが、伊達の引き際が良すぎる。何か罠があるやもしれぬ」
「……確かに、その通りですな」
豊久は刀を収める。
そして、捕虜となった片倉小十郎を見る。
「良い情報源を得ました。ここは一度岐阜まで引きますか」
「うむ。そうしよう。だが、岐阜に戻るのはやめよう。ここで陣を張り、いつでも動けるようにいたそう。下手に罠に嵌まれば元も子もないからな」
長宗我部と島津勢は木曽川を超えた辺りに陣を敷いた。
渡河をしなかった毛利勢も木曽川沿いにいつでも動けるように待機していた。
「さて……思い通りだな」
しかし、それらは全て伊達政宗の想定通りであった。
戦は、政宗の思惑通りに続々と進んでいた。
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