8 / 22
今後の為に
しおりを挟む
ステージを降りた後、お父様のもとに向かう。
ルディークを紹介しなきゃね。
「お父様、紹介致します。私の夫で闇の精霊王のルディークですわ。」
「ルディークだ。宜しく頼む。」
小鳥姿なルディークは可愛いだけね。
あら?
気がつかなかったですが、お父様の側に陛下がいらっしゃいますね。
私は慌ててカーテシーをしました。
「陛下、気がつかずに申し訳ありません。私はクロスティアナ・メイヴェーラ・クロッサムと申します。以後、お見知りおきを。」
「ああ、こちらこそ宜しく頼む。幼いのにこれだけ才能が溢れてる者を放置したくないのでね。出来れば王宮にて勤めて貰いたいのだが...。
魔法師団長からも貴女のことを聞いていたからな。
どうだろうか?」
魔法師団長とは、短い間だけども魔法の先生になってくださった方ですわ。魔法発表会の推薦状もこの方のですわね。
「陛下、もし勤めるとしても私は攻撃系の魔法が使えません。なので、補助系や場を盛り上げるような魔法師、もしくは魔法研究者として置いていただきたいと考えております。」
「そうか。」
「闇の精霊王としてクロスの夫として、前回みたいに精霊界でゆっくり静かに、一緒に暮らすほうが良いんだけどな...。だめか?」
目尻を下げて、困った顔をしながら言ってもだめです。
すごく心揺れちゃうけど。
「まだだめ。あの時は当時の陛下が私を欲して、なおかつ手に入らないならと戦場に放りこもうとしたから、貴方が怒って陛下を破滅させた挙げ句に国を滅ぼした後の、静かな暮らしだったでしょ?」
陛下もお父様もギョッとしておりますね。
「クロスを欲しようなど...クロスを殺そうなど...まだまだ怒りが収まらないんだが。」
「ルディ、もうあの時じゃないんだから怒らないの。今回そういうことが起こりそうなら精霊界にいくわ。だから、それまでは人間としてちゃんと生きたいの。お願い。」
ルディークは陛下をチラッと見て、
「こいつは俺が脅しとけば大丈夫だ。だが...いま厄介な感情を抱えてるやつが近くにいるな。お前の息子か?クロスは俺のものだぞ。」
陛下はさらにギョッとして、近くにいる息子...クリストル・ロ・ディーナ第一王子を呼び止めました。
「クリス!」
「父上、どうしまし...っ!?」
「おい、見るな。クロスは俺のもので俺の妻で俺の最愛だ。お前には絶対渡さないし、近づかせない。さっさと諦めろ。」
私を見て固まってしまった第一王子様に、小鳥姿から成人男性の姿になって私を隠すように抱き上げるルディーク。
女性の取り合いには、年齢的に早すぎないかしら?
なんて、おとぼけするぐらいいつものことなのですよね。
ルディークの嫉妬深さを舐めたらいけません。
お仕置きされたくないですしね。
ルディークを紹介しなきゃね。
「お父様、紹介致します。私の夫で闇の精霊王のルディークですわ。」
「ルディークだ。宜しく頼む。」
小鳥姿なルディークは可愛いだけね。
あら?
気がつかなかったですが、お父様の側に陛下がいらっしゃいますね。
私は慌ててカーテシーをしました。
「陛下、気がつかずに申し訳ありません。私はクロスティアナ・メイヴェーラ・クロッサムと申します。以後、お見知りおきを。」
「ああ、こちらこそ宜しく頼む。幼いのにこれだけ才能が溢れてる者を放置したくないのでね。出来れば王宮にて勤めて貰いたいのだが...。
魔法師団長からも貴女のことを聞いていたからな。
どうだろうか?」
魔法師団長とは、短い間だけども魔法の先生になってくださった方ですわ。魔法発表会の推薦状もこの方のですわね。
「陛下、もし勤めるとしても私は攻撃系の魔法が使えません。なので、補助系や場を盛り上げるような魔法師、もしくは魔法研究者として置いていただきたいと考えております。」
「そうか。」
「闇の精霊王としてクロスの夫として、前回みたいに精霊界でゆっくり静かに、一緒に暮らすほうが良いんだけどな...。だめか?」
目尻を下げて、困った顔をしながら言ってもだめです。
すごく心揺れちゃうけど。
「まだだめ。あの時は当時の陛下が私を欲して、なおかつ手に入らないならと戦場に放りこもうとしたから、貴方が怒って陛下を破滅させた挙げ句に国を滅ぼした後の、静かな暮らしだったでしょ?」
陛下もお父様もギョッとしておりますね。
「クロスを欲しようなど...クロスを殺そうなど...まだまだ怒りが収まらないんだが。」
「ルディ、もうあの時じゃないんだから怒らないの。今回そういうことが起こりそうなら精霊界にいくわ。だから、それまでは人間としてちゃんと生きたいの。お願い。」
ルディークは陛下をチラッと見て、
「こいつは俺が脅しとけば大丈夫だ。だが...いま厄介な感情を抱えてるやつが近くにいるな。お前の息子か?クロスは俺のものだぞ。」
陛下はさらにギョッとして、近くにいる息子...クリストル・ロ・ディーナ第一王子を呼び止めました。
「クリス!」
「父上、どうしまし...っ!?」
「おい、見るな。クロスは俺のもので俺の妻で俺の最愛だ。お前には絶対渡さないし、近づかせない。さっさと諦めろ。」
私を見て固まってしまった第一王子様に、小鳥姿から成人男性の姿になって私を隠すように抱き上げるルディーク。
女性の取り合いには、年齢的に早すぎないかしら?
なんて、おとぼけするぐらいいつものことなのですよね。
ルディークの嫉妬深さを舐めたらいけません。
お仕置きされたくないですしね。
0
あなたにおすすめの小説
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
出来損ないの私がお姉様の婚約者だった王子の呪いを解いてみた結果→
AK
恋愛
「ねえミディア。王子様と結婚してみたくはないかしら?」
ある日、意地の悪い笑顔を浮かべながらお姉様は言った。
お姉様は地味な私と違って公爵家の優秀な長女として、次期国王の最有力候補であった第一王子様と婚約を結んでいた。
しかしその王子様はある日突然不治の病に倒れ、それ以降彼に触れた人は石化して死んでしまう呪いに身を侵されてしまう。
そんは王子様を押し付けるように婚約させられた私だけど、私は光の魔力を有して生まれた聖女だったので、彼のことを救うことができるかもしれないと思った。
お姉様は厄介者と化した王子を押し付けたいだけかもしれないけれど、残念ながらお姉様の思い通りの展開にはさせない。
ご褒美人生~転生した私の溺愛な?日常~
紅子
恋愛
魂の修行を終えた私は、ご褒美に神様から丈夫な身体をもらい最後の転生しました。公爵令嬢に生まれ落ち、素敵な仮婚約者もできました。家族や仮婚約者から溺愛されて、幸せです。ですけど、神様。私、お願いしましたよね?寿命をベッドの上で迎えるような普通の目立たない人生を送りたいと。やりすぎですよ💢神様。
毎週火・金曜日00:00に更新します。→完結済みです。毎日更新に変更します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
【12月末日公開終了】これは裏切りですか?
たぬきち25番
恋愛
転生してすぐに婚約破棄をされたアリシアは、嫁ぎ先を失い、実家に戻ることになった。
だが、実家戻ると『婚約破棄をされた娘』と噂され、家族の迷惑になっているので出て行く必要がある。
そんな時、母から住み込みの仕事を紹介されたアリシアは……?
傷物令嬢シャルロットは辺境伯様の人質となってスローライフ
悠木真帆
恋愛
侯爵令嬢シャルロット・ラドフォルンは幼いとき王子を庇って右上半身に大やけどを負う。
残ったやけどの痕はシャルロットに暗い影を落とす。
そんなシャルロットにも他国の貴族との婚約が決まり幸せとなるはずだった。
だがーー
月あかりに照らされた婚約者との初めての夜。
やけどの痕を目にした婚約者は顔色を変えて、そのままベッドの上でシャルロットに婚約破棄を申し渡した。
それ以来、屋敷に閉じこもる生活を送っていたシャルロットに父から敵国の人質となることを命じられる。
編み物好き地味令嬢はお荷物として幼女化されましたが、えっ?これ魔法陣なんですか?
灯息めてら
恋愛
編み物しか芸がないと言われた地味令嬢ニニィアネは、家族から冷遇された挙句、幼女化されて魔族の公爵に売り飛ばされてしまう。
しかし、彼女の編み物が複雑な魔法陣だと発見した公爵によって、ニニィアネの生活は一変する。しかもなんだか……溺愛されてる!?
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる