【完結済】私の夫は闇の精霊王

curosu

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宮廷魔法師

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その後は何事もなく毎日が続いたわ。

しつこく求婚を送ってくる人はルディークがなにかしてたみたいだし、無事に第一王子様の婚約者も決まったみたい。

もともと私だったとしても、お兄様やお姉様の婚約者の立場や身分を考えると、王子様の婚約者になれる可能性は低かったんだけどね。

権力の集中とかそういう感じで。

ただ単に時間がなくって色々学んでしまったから、天才という事で選ばれてたものだったし。

ほんのたまーに見掛けると、あれだけ散々言ったのにまだまだ初恋は終わってないみたいでこっちを熱のある目で凝視してくるのはやめてほしいわ。

ルディークも王子様が相手だから、下手になにも出来ないし。私の姿が王子に見えないように隠してしまうぐらいかしらね?

いくら見られても私の気持ちが変わることはないから、諦めて貰いたいわね。


そして、変わったことといったら宮廷魔法師になれたことかしら?

陛下・宮廷魔法師団長推薦の最年少で就職したから、宮廷魔法師の中でも立場的に偉いほうね。

研究員なので、好き勝手に魔法を使えるのは助かるわ。この世界でも他の世界で使ってた魔法や無詠唱魔法が使えるか試したかったし、誰か別の人に出来るかどうか確認してもらいたかったしね。

そして、私は既に色々学び終えてるのと魔法師として勤めている為...というのもあるけど第一王子様がまだ諦めてないみたいなので、学園に通わなくってよくなった。

陛下も散々婚約者の方を大事にしろって言ってるみたいだし、私と接触禁止にしたらしいんだけど。

私の場合、交流も大事なんだけど何かあった際に居なくなってしまうのでそこは考慮されたみたい。

実力ある私に居なくなってほしくないっていうのもあるし、何かあったときに怖いからなのよね。

身内に爆弾抱えているようなものだし。

------

「団長、今回の研究がこれなのですが...誰か試していただける方をお願いできませんか?」

まとめた研究レポートと手引き書を出しながらお願いする。

「よし、きた!私がいこう!」

「いや、団長はお仕事が別にあるでしょ?別の方に...。」

「ずるいぞ!いつも素晴らしい発想で、魔法を発展させまくってる癖に!私もやりたい!試させろ!」

「だーんちょー。おーちつーいてー。どうどう。」

「それは馬を落ち着かせる掛け声だ!」

副団長が団長を宥めてくださるのは助かりますわね。


「仕方ない、クロスティアナ嬢。今回は団長にやらせよう。団長、クロスティアナ嬢の魔法をやってみたいなら...この仕事の山を片付けること。じゃないと参加させません。」

「よしわかった!!!」

団長はやればさっさと終わる方なのですが、普段は全くやる気がないからなかなか終わらないんですよね。

魔法が大好きだから魔法師になったのに、書類仕事ばっかやだ!って感じなので、副団長が苦労しているようですわ。

ちなみに魔法師団の中では名前呼びが基本です。後は団長や副団長みたいに役職呼びかしら?

あ、密かに仕事の山を増やしていますわね。それに気がつかない団長...良いコンビです。

「では、また後で。」

「おう、またなー。」

と言いながらまた山を増やしてます。

これは後日になりそうですわね。


では、私は別の研究を進めましょ。
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