【完結済】私の夫は闇の精霊王

curosu

文字の大きさ
12 / 22

魔法

しおりを挟む
この世界の魔法っていうのは、結構幅広い。

他の世界で言う、魔法+魔術+精霊術+神術等が境目なしに魔法って呼ばれている。

精霊魔法、記述魔法みたいに呼び方はあるみたいだけどね。

だからこそ、他の世界よりもたくさん学べるし自分の合う魔法が選び放題ってわけ。

料理で例えると水や火を出すのは精霊に任せるけど、保温や盛り付けは魔法を使うって感じ。

やり方が逆の人もいるけどね。

精霊の感性って独特みたいで盛り付けしても芸術品になるかホラーっぽくなるか変に整えられてるか...精霊によって色々あるらしい。

例えば...肉野菜炒めって混ざってて別々の材料を一緒に食べるから美味しかったりするんだけど、精霊によってはニンジン・ピーマン・キャベツ・お肉...みたいに縦一列で綺麗に整列されたりする。

それってどうなの?


「好き嫌いあるやつは感謝するかもな。わざわざ退けなくって済むし。」

小鳥姿のルディークが毛繕いしながら答える。

毛繕いしても普通の鳥みたいに毛が抜けたりしないし、常に艶々ふわふわで綺麗なんだけど...
なんかやりたくなってしまうらしい。

小鳥姿になったせいで小鳥の本能が出てるのかしら?


「好き嫌いねー...。ちゃんと食べないと栄養が偏って身体に悪いのに。」

「まぁ、仕方ないんじゃね?前の世界で...アレルギーだったか?日常的に食べられてる食べ物が、その人にとっては毒になるってよりかは良いだろう。
そもそも、身体が過剰反応して拒否してるから、嫌いって感情が出てくるんだろうし。」

「まぁ...そうなんだけどねー。」

この世界の魔法は色々とあって、いままで習ったことのない魔法もあるから勉強しがいがある。

色々な魔法を使っている環境からか、複合魔法が作られているので只今勉強中なのです。

これまでよりも効率良かったり悪かったりしますが、様々な方法を学ぶのは楽しいですね。


毎日魔法のことだけ考えて研究して過ごせる日々がゆっくりと過ぎていく。

そんな私はこの前14歳の誕生日を迎えたことを、研究室にプレゼント持参で突撃してきた両親から知った。

貴族なら誕生日パーティーを開かないといけないのだが、両親は私の事情で開かないと公言している。

その代わりに、家族と使用人達だけの小規模なパーティーを開く。

上の姉や兄達はたまに突撃してきて、研究室に籠りきりでなかなか家に帰らない私に色々な話をしたり必要なものを持ってきてくれたり、たまに体調崩してそうな時は連れて帰ってくれたりお節介してくれる。

研究に没頭していると忘れちゃうのよね...寝食も忘れるから普段はルディークに助けてもらってるけど。


そんなことを思い出しつつ、今日はある魔法の改善案と解説書類を団長に出しに行きましょう。

団長の執務室に着いてノックしようとしたらルディークが人の姿に戻り、私に魔法師の証であるマントのフードを被せて執務室の中を警戒するように視線を向ける。

「ルディ?」

「なんか...嫌な予感がする。お前は俺の後ろにいろ。」

ルディが険しい顔をしながらノックします。

ルディ?そのノック音は私の真似かしら?

確かに私のノック音はトン トトンって感じで独特だから、すぐに私だって分かるみたいだけど。


「あ!クロスティアナ嬢!?いまは駄目だ!帰ってく...あっ!ちょっ...ルディーク様!守って!」

副団長の焦った声がしたと思ったら、バーンと大きく扉が開いた。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢

さら
恋愛
 名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。  しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。  王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。  戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。  一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。

出来損ないの私がお姉様の婚約者だった王子の呪いを解いてみた結果→

AK
恋愛
「ねえミディア。王子様と結婚してみたくはないかしら?」 ある日、意地の悪い笑顔を浮かべながらお姉様は言った。 お姉様は地味な私と違って公爵家の優秀な長女として、次期国王の最有力候補であった第一王子様と婚約を結んでいた。 しかしその王子様はある日突然不治の病に倒れ、それ以降彼に触れた人は石化して死んでしまう呪いに身を侵されてしまう。 そんは王子様を押し付けるように婚約させられた私だけど、私は光の魔力を有して生まれた聖女だったので、彼のことを救うことができるかもしれないと思った。 お姉様は厄介者と化した王子を押し付けたいだけかもしれないけれど、残念ながらお姉様の思い通りの展開にはさせない。

ご褒美人生~転生した私の溺愛な?日常~

紅子
恋愛
魂の修行を終えた私は、ご褒美に神様から丈夫な身体をもらい最後の転生しました。公爵令嬢に生まれ落ち、素敵な仮婚約者もできました。家族や仮婚約者から溺愛されて、幸せです。ですけど、神様。私、お願いしましたよね?寿命をベッドの上で迎えるような普通の目立たない人生を送りたいと。やりすぎですよ💢神様。 毎週火・金曜日00:00に更新します。→完結済みです。毎日更新に変更します。 R15は、念のため。 自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)

【12月末日公開終了】これは裏切りですか?

たぬきち25番
恋愛
転生してすぐに婚約破棄をされたアリシアは、嫁ぎ先を失い、実家に戻ることになった。 だが、実家戻ると『婚約破棄をされた娘』と噂され、家族の迷惑になっているので出て行く必要がある。 そんな時、母から住み込みの仕事を紹介されたアリシアは……?

傷物令嬢シャルロットは辺境伯様の人質となってスローライフ

悠木真帆
恋愛
侯爵令嬢シャルロット・ラドフォルンは幼いとき王子を庇って右上半身に大やけどを負う。 残ったやけどの痕はシャルロットに暗い影を落とす。 そんなシャルロットにも他国の貴族との婚約が決まり幸せとなるはずだった。 だがーー 月あかりに照らされた婚約者との初めての夜。 やけどの痕を目にした婚約者は顔色を変えて、そのままベッドの上でシャルロットに婚約破棄を申し渡した。 それ以来、屋敷に閉じこもる生活を送っていたシャルロットに父から敵国の人質となることを命じられる。

編み物好き地味令嬢はお荷物として幼女化されましたが、えっ?これ魔法陣なんですか?

灯息めてら
恋愛
編み物しか芸がないと言われた地味令嬢ニニィアネは、家族から冷遇された挙句、幼女化されて魔族の公爵に売り飛ばされてしまう。 しかし、彼女の編み物が複雑な魔法陣だと発見した公爵によって、ニニィアネの生活は一変する。しかもなんだか……溺愛されてる!?

正妻の座を奪い取った公爵令嬢

岡暁舟
恋愛
妹のソフィアは姉から婚約者を奪うことに成功した。もう一つのサイドストーリー。

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

処理中です...