22 / 22
これからの私達
しおりを挟む
「さて、俺達は帰ろう。副団長、ありがとうな。」
ルディークがそう言って私を抱き締める。
私も慌ててお礼を言う。
「ああ、またな。帰るのは精霊界にだろ?いままでと変わらずでいいんだよな?」
副団長は首を傾げながら、なにかを考えているみたい。
「そうだな。前よりかは動き回るだろうが、そんなに変わらないだろう。王子がこちらに干渉出来ないようにしないといけないからな。」
「その他のこともありますけどね。では、また。」
挨拶を交わし、私達は帰った。
------
これからの私達は、権力や策略から出来る限り離れる為に精霊界に暮らすことにした。
功績を立てしまったことで周りから狙われいるのと、王子様に狙われているということもあるけれど...一番はルディークと一緒に居たいから。
二人でのんびり暮らそうってことになった。
いままで通り、私達は好きなように生きていきたい。
また私が死んでしまっても、ルディークが見つけ出してくれると信じているから。
私と少しでも長くいようと大切にしてくれることを知っているから。
精霊界に居たほうが身体の成長速度も寿命も延ばせられるからね。
それでも死んでしまうから、ルディークにはいつも申し訳なく思うのだけれど...。
いっそ、ルディークと同じく精霊になれたらいいのにね。
世界の理かよく分からないんだけど、人間は人間、精霊は精霊で生まれた以上、他の何にもなれないんだって。
それを聞いたとき、とてもがっかりしたことをいまだに覚えている。
でも...でもね、ルディークが精霊でよかったと思っているの。
だって、どんなに生まれ変わっても見つけてくれるし愛してくれる。
こんな幸せなことはないと思うの。
もし私もルディークも人間だったら、一回の生涯で夫婦になることはあっても...きっと他にも良い人を見つけるかもしれない。
別の人と夫婦になるかもしれないもの。
どちらかが精霊で、どちらかが人間だからこそ今があるもの。
胸に刻み付けて、また今日を大切に生きる。
「クロス、ご飯出来たぞ。」
ひょいと私が作業をしている机に来て、顔を覗きこんでくるルディーク。
そんな姿が可愛らしくって、思わず笑みがこぼれた。
「ふふ、今いくわ。」
簡単に片付けて、机から離れる。
ルディークの後を着いていきながら願った。
(ルディークといつまでも共にいられますように)
おわり
ルディークがそう言って私を抱き締める。
私も慌ててお礼を言う。
「ああ、またな。帰るのは精霊界にだろ?いままでと変わらずでいいんだよな?」
副団長は首を傾げながら、なにかを考えているみたい。
「そうだな。前よりかは動き回るだろうが、そんなに変わらないだろう。王子がこちらに干渉出来ないようにしないといけないからな。」
「その他のこともありますけどね。では、また。」
挨拶を交わし、私達は帰った。
------
これからの私達は、権力や策略から出来る限り離れる為に精霊界に暮らすことにした。
功績を立てしまったことで周りから狙われいるのと、王子様に狙われているということもあるけれど...一番はルディークと一緒に居たいから。
二人でのんびり暮らそうってことになった。
いままで通り、私達は好きなように生きていきたい。
また私が死んでしまっても、ルディークが見つけ出してくれると信じているから。
私と少しでも長くいようと大切にしてくれることを知っているから。
精霊界に居たほうが身体の成長速度も寿命も延ばせられるからね。
それでも死んでしまうから、ルディークにはいつも申し訳なく思うのだけれど...。
いっそ、ルディークと同じく精霊になれたらいいのにね。
世界の理かよく分からないんだけど、人間は人間、精霊は精霊で生まれた以上、他の何にもなれないんだって。
それを聞いたとき、とてもがっかりしたことをいまだに覚えている。
でも...でもね、ルディークが精霊でよかったと思っているの。
だって、どんなに生まれ変わっても見つけてくれるし愛してくれる。
こんな幸せなことはないと思うの。
もし私もルディークも人間だったら、一回の生涯で夫婦になることはあっても...きっと他にも良い人を見つけるかもしれない。
別の人と夫婦になるかもしれないもの。
どちらかが精霊で、どちらかが人間だからこそ今があるもの。
胸に刻み付けて、また今日を大切に生きる。
「クロス、ご飯出来たぞ。」
ひょいと私が作業をしている机に来て、顔を覗きこんでくるルディーク。
そんな姿が可愛らしくって、思わず笑みがこぼれた。
「ふふ、今いくわ。」
簡単に片付けて、机から離れる。
ルディークの後を着いていきながら願った。
(ルディークといつまでも共にいられますように)
おわり
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1,467
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(3件)
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
王子さんは身の程や立場と責任を考えない人か。
欲望を優先して周りを不幸にするタイプだね(笑)
国王様、ご決断を(粛清の)。
あー前世での子供たち存命なんだ。人と精霊の混血児だから長命だったり強かったりするのかな。
誤字(?)報告
9話
夫であり旦那様である → 契約精霊であり夫(又は旦那様)である かな?
主人公が使用人ならともかく、そうで無い以上、夫も旦那様も意味は同じなので「夫であり夫である」って言ってることになりますよ。
ご報告ありがとうございます。
個人的には8歳の王子に分かりやすく言葉を変えて強調しているだけなので、誤字ではありません。
恋は盲目ですので、強調まじ大事と思っております。
わかりづらくって申し訳ありません。