貴方なんか興味ありませんわ

curosu

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情報収集

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ステージが終わりました。

うふふ、良い感じに魅了出来たみたいね。

皆様、お酒飲まれてるとは言え、顔が真っ赤ですわよ?

ちょっと絡みにいきましょうね。

「こんばんは、良い夜ですわね?」

「やぁ、良い夜だね。こんな別嬪さんの珍しい踊りも見れたし最高だよ。名前を聞いても?」

「うふふ、ありがとうございます。名前はシメリアですわ。踊りはここから遠い国で習わせて頂きました。旅をしながら踊り子をしているの。」

「へぇーそうなんだ。」

「ええ、そうなんですの。まだこの町に来たばっかでなにも知らないの。色々教えてくださる?」

私はわざとらしく両手を合わせてお願いポーズをとります。もちろん、両手を合わせる際に胸が強調されるように気を付けながら。

「ああ!いいよ!この町はねー...。」

なるほどなるほど。気前よく色々教えてくださる親切な方に当たったみたいですわ。
私と話しているという事で、気になってこっちに来た他の方々にもお話しを伺います。

たまに驚いてみたり、質問してみたり、考えているふりをしつつ誘惑してみたりするとなお良いですわね。

情報収集が捗りますわ!

あ、踊り子の時はシメリアという名前にしてます。男装姿の時のシオンと同じだったらばれちゃいますからね。


さて、皆様にお礼を言って別の席に向かいます。

「こんばんは、良い夜ですわね?」

「こんばんは、そうですね。」

相手の方は普通に一人で飲みに来たって感じですね。

そっと顔を相手に近づけて聞きます。

「ねぇ、貴方は何処からの影かしら?私がテレシアだということ。わかってるんでしょ?」

相手はピクリと眉を動かした後、

「さて、言ってることが理解できませんな。」

とはぐらかそうとしますが、無駄ですよ。

「無駄なことはやめた方がいいですわよ。私の踊りを録画してたのも知ってますし、そもそも他と全く雰囲気違いますし動き方も違いますもの。」

諦めたのか、ため息をついてテレシアと向き合いました。

「ばれたのなら仕方ないですね...。ですが、危害等加えることは一切しないです。
逆に主人からテレシア様のことを守れとは言われていますが...
王家からの影で守られてるのに、俺の出番は一切無さそうですしね。」

「そうね。報告書提出も兼ねての影でもあるからね。
そうそう、貴方の主人に知らせてくれる?どなたかご存知ないけど、なにがしたいのか教えてくださる?って。」

「はぁー...承知しました。後日お時間頂く可能性あるので、許可お願い致しますね。」

誰かの影である男性はやれやれとため息ついた後、お店にお金を払って何処かに居なくなりました。

何処からの影かはいくつか候補が出てきますが、後日分かるみたいですし、いまは考えても仕方ないでしょう。

さて、情報収集も出来たのでそろそろ宿に戻りましょう。隅のテーブルで護衛していたレイとフェリナに声かけにいきましょう。
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