19 / 26
キスの意味
「ふふ、猫みたい。」
スティーの頭を撫でていると、こっちも撫でてと位置を変えてきたり、頭を私の手に押し付けたりしてくる。
スティーはいまだに気がつかないけど、撫でられてる時の顔がふにゃってだらしない笑顔になっていて可愛いのよね。
男性に可愛いっていうのはあまり良くないらしいのだけど。
可愛いよりもかっこいいとか頼りになるとかが良いらしいわね。
でも、スティーのこのだらしない笑顔は可愛いとしか言いようがないわ。
ちょっと顔が童顔っぽいから尚更なのよね。
まぁ、本人は気にしているようだから言わないけど。
ただ、スティーの声は私の好みにドンピシャなのを知られているっぽくって、たまに耳元で色々囁いたりするのはやめてほしいのよね。
腰が抜けちゃうわ。
前に腰が抜けてしまった時は満面の笑みを浮かべてたから確信犯ね。
なんて考えていたら油断していたみたい。
手を繋いでいた方はたまに指先でこしょこしょされている程度だったのだけど、空いている手のほうが私の腰に回っていた。
そのまま引き寄せられて、ぴったりと隙間なく身体がスティーにくっつく。
椅子もいつの間にか隣同士になっていて、隙間がほとんどない。
「テレシア...。」
「っ...。」
掠れてしっとり色気ある声が耳元で聞こえて、思わずビクッと反応してしまう。
そんな私を見て、スティーが小さく笑い声をあげる。
私はスティー側にある耳を手で押さえて、顔を赤くしつつも睨み付ける。
しかしスティーは微笑みながら優しく私の手を剥がし、剥がした手を恋人繋ぎにする。
そして、耳に音を立ててキスしてきた。
「ひぅっ...。」
ちょっと!
こんなこといままでしたことなかったじゃない!
私がびっくりして固まっていると、スティーは恋人繋ぎした手を少し上に持ち上げ、腕・手首・手のひらにもキスしてくる。
キスしたスティーは目に熱を宿し、すごく色っぽい表情をして私を見てくる。
熱を宿した目に魅入られてしまう...。
ガタンッ!
大きな音が王子の方から聞こえた。
チラッと見ると、憤怒の形相をしてこちらを見ている王子ことアクセラント殿下。
スティーはチラッとアクセラント殿下のことを見たあと、口角を上げ、テレシアの耳元に唇を寄せ
「続きはまた後でな。」
と囁いた後に手を振りながら去っていった。
私は囁かれた耳を手で押さえてボーッとしていたら、殿下がこっちへ来る前にささっと来たフェリナとレイによって宿へ連行される。
宿への道を歩いている時に、後ろから着いてくる気配を感じ、ため息をつきながらレイに話し掛けた。
「レイ、お客様が来られるみたい。宿に着いたらご案内してあげて。」
「いいのか?」
レイは後ろをチラチラ見ながら心配そうにこちらを見る。
最初から着いてきていることには気がついていたみたいね。
「どうせ会わないと帰ってくれないでしょうし、仕方ないからさっさと終わらせて寝ましょ。」
「了解した。」
さて、もうひと頑張りしますかね。
------
耳にキス=誘惑
腕にキス=恋慕
手首にキス=欲望
手のひら=懇願
スティーの頭を撫でていると、こっちも撫でてと位置を変えてきたり、頭を私の手に押し付けたりしてくる。
スティーはいまだに気がつかないけど、撫でられてる時の顔がふにゃってだらしない笑顔になっていて可愛いのよね。
男性に可愛いっていうのはあまり良くないらしいのだけど。
可愛いよりもかっこいいとか頼りになるとかが良いらしいわね。
でも、スティーのこのだらしない笑顔は可愛いとしか言いようがないわ。
ちょっと顔が童顔っぽいから尚更なのよね。
まぁ、本人は気にしているようだから言わないけど。
ただ、スティーの声は私の好みにドンピシャなのを知られているっぽくって、たまに耳元で色々囁いたりするのはやめてほしいのよね。
腰が抜けちゃうわ。
前に腰が抜けてしまった時は満面の笑みを浮かべてたから確信犯ね。
なんて考えていたら油断していたみたい。
手を繋いでいた方はたまに指先でこしょこしょされている程度だったのだけど、空いている手のほうが私の腰に回っていた。
そのまま引き寄せられて、ぴったりと隙間なく身体がスティーにくっつく。
椅子もいつの間にか隣同士になっていて、隙間がほとんどない。
「テレシア...。」
「っ...。」
掠れてしっとり色気ある声が耳元で聞こえて、思わずビクッと反応してしまう。
そんな私を見て、スティーが小さく笑い声をあげる。
私はスティー側にある耳を手で押さえて、顔を赤くしつつも睨み付ける。
しかしスティーは微笑みながら優しく私の手を剥がし、剥がした手を恋人繋ぎにする。
そして、耳に音を立ててキスしてきた。
「ひぅっ...。」
ちょっと!
こんなこといままでしたことなかったじゃない!
私がびっくりして固まっていると、スティーは恋人繋ぎした手を少し上に持ち上げ、腕・手首・手のひらにもキスしてくる。
キスしたスティーは目に熱を宿し、すごく色っぽい表情をして私を見てくる。
熱を宿した目に魅入られてしまう...。
ガタンッ!
大きな音が王子の方から聞こえた。
チラッと見ると、憤怒の形相をしてこちらを見ている王子ことアクセラント殿下。
スティーはチラッとアクセラント殿下のことを見たあと、口角を上げ、テレシアの耳元に唇を寄せ
「続きはまた後でな。」
と囁いた後に手を振りながら去っていった。
私は囁かれた耳を手で押さえてボーッとしていたら、殿下がこっちへ来る前にささっと来たフェリナとレイによって宿へ連行される。
宿への道を歩いている時に、後ろから着いてくる気配を感じ、ため息をつきながらレイに話し掛けた。
「レイ、お客様が来られるみたい。宿に着いたらご案内してあげて。」
「いいのか?」
レイは後ろをチラチラ見ながら心配そうにこちらを見る。
最初から着いてきていることには気がついていたみたいね。
「どうせ会わないと帰ってくれないでしょうし、仕方ないからさっさと終わらせて寝ましょ。」
「了解した。」
さて、もうひと頑張りしますかね。
------
耳にキス=誘惑
腕にキス=恋慕
手首にキス=欲望
手のひら=懇願
あなたにおすすめの小説
目の前で始まった断罪イベントが理不尽すぎたので口出ししたら巻き込まれた結果、何故か王子から求婚されました
歌龍吟伶
恋愛
私、ティーリャ。王都学校の二年生。
卒業生を送る会が終わった瞬間に先輩が婚約破棄の断罪イベントを始めた。
理不尽すぎてイライラしたから口を挟んだら、お前も同罪だ!って謎のトバッチリ…マジないわー。
…と思ったら何故か王子様に気に入られちゃってプロポーズされたお話。
全二話で完結します、予約投稿済み
よかった、わたくしは貴女みたいに美人じゃなくて
碧井 汐桜香
ファンタジー
美しくないが優秀な第一王子妃に嫌味ばかり言う国王。
美しい王妃と王子たちが守るものの、国の最高権力者だから咎めることはできない。
第二王子が美しい妃を嫁に迎えると、国王は第二王子妃を娘のように甘やかし、第二王子妃は第一王子妃を蔑むのだった。
失った真実の愛を息子にバカにされて口車に乗せられた
しゃーりん
恋愛
20数年前、婚約者ではない令嬢を愛し、結婚した現国王。
すぐに産まれた王太子は2年前に結婚したが、まだ子供がいなかった。
早く後継者を望まれる王族として、王太子に側妃を娶る案が出る。
この案に王太子の返事は?
王太子である息子が国王である父を口車に乗せて側妃を娶らせるお話です。
地獄の業火に焚べるのは……
緑谷めい
恋愛
伯爵家令嬢アネットは、17歳の時に2つ年上のボルテール侯爵家の長男ジェルマンに嫁いだ。親の決めた政略結婚ではあったが、小さい頃から婚約者だった二人は仲の良い幼馴染だった。表面上は何の問題もなく穏やかな結婚生活が始まる――けれど、ジェルマンには秘密の愛人がいた。学生時代からの平民の恋人サラとの関係が続いていたのである。
やがてアネットは男女の双子を出産した。「ディオン」と名付けられた男児はジェルマンそっくりで、「マドレーヌ」と名付けられた女児はアネットによく似ていた。
※ 全5話完結予定
(完結)元お義姉様に麗しの王太子殿下を取られたけれど・・・・・・(5話完結)
青空一夏
恋愛
私(エメリーン・リトラー侯爵令嬢)は義理のお姉様、マルガレータ様が大好きだった。彼女は4歳年上でお兄様とは同じ歳。二人はとても仲のいい夫婦だった。
けれどお兄様が病気であっけなく他界し、結婚期間わずか半年で子供もいなかったマルガレータ様は、実家ノット公爵家に戻られる。
マルガレータ様は実家に帰られる際、
「エメリーン、あなたを本当の妹のように思っているわ。この思いはずっと変わらない。あなたの幸せをずっと願っていましょう」と、おっしゃった。
信頼していたし、とても可愛がってくれた。私はマルガレータが本当に大好きだったの!!
でも、それは見事に裏切られて・・・・・・
ヒロインは、マルガレータ。シリアス。ざまぁはないかも。バッドエンド。バッドエンドはもやっとくる結末です。異世界ヨーロッパ風。現代的表現。ゆるふわ設定ご都合主義。時代考証ほとんどありません。
エメリーンの回も書いてダブルヒロインのはずでしたが、別作品として書いていきます。申し訳ありません。
元お姉様に麗しの王太子殿下を取られたけれどーエメリーン編に続きます。
生命(きみ)を手放す
基本二度寝
恋愛
多くの貴族の前で婚約破棄を宣言した。
平凡な容姿の伯爵令嬢。
妃教育もままならない程に不健康で病弱な令嬢。
なぜこれが王太子の婚約者なのか。
伯爵令嬢は、王太子の宣言に呆然としていた。
※現代の血清とお話の中の血清とは別物でござる。
にんにん。