貴方なんか興味ありませんわ

curosu

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止まらない愚痴

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スティーに色々言われ、すっかり青ざめてしまったアクセラント第一王子様。

だが、いままでの私の扱いについて不満があったスティーは止まることを知らない。

「生まれた時から婚約関係にあり、幼馴染でもあり、月に一回はどんなことがあっても王と王妃の協力のおかげでお茶会を欠かさず、パーティーに出るときはエスコートをし、誕生日にはプレゼントを渡す機会もあった!」

「王太子候補の誰よりも機会があったにも関わらず、必要最低限の話しかせず、エスコートしてもすぐに離れてしまい、そのまま放置。
これでよく唯一だなんて言えるな?」

「誕生日プレゼントやパーティーでさえ、プレゼントもドレスも贈ろうとは考えなかっただろう?全て殿下の側近達が用意して贈っていたらしいな。いや、実際は王妃の指示が側近達にあったらしいがな。俺が知らないとでも思っているのか?」

「テレシアの好みなんて何にも知らないだろう?テレシアは甘い物が好きだが、砂糖を使った菓子よりもはちみつを使った菓子が良いことも、色は青や黒を好むことも知らないだろう?羨ましいか?」

「テレシアをどんな扱いしても自分の事を好いてくれていると勘違いしているのか?幼馴染だから放っておいても許してくれると?」

「例え好いてくれていたとしても、そんな扱いを受け続けていれば気持ちも冷める。」


...ちょっと待って。

色々言い過ぎじゃない?

まだ続いているんだけど。

どんだけ愚痴や不満を溜めこんでいたのよ...。


「こんなに綺麗で聡明でしっかりしているのに、気を許している人達だけになると出る可愛い笑顔とか疲れてうとうと微睡んでいる姿とか...まじでそのまま連れて帰りたいという衝動を何度抑え込んだか!」

待って。

まってまってまってぇ!?

なんの話になったのぉ!?


ガバッと手を上げて、スティーの口を手で塞ぐ。

スティーは目を見開いたあと、なぜか蕩けた顔をして、スティーの口を塞いだ手にキスをしてきた。

ちょっと!

「一体なんの話になっているのよ!とりあえず、アクセラント殿下はお帰りください。夜遅いので、こことは別で泊まってから明日の朝帰ってくださいね。私は自由に旅しているのです。邪魔しないでください。邪魔をするならこちらも考えがありますわ。」

そう叫んだ途端、ササッとレイとフェリナがアクセラント殿下に駆け寄り、殿下の護衛達と共に追い出した。

どうやら二人は完璧にここを去るまで警戒するらしい。

殿下達の宿は私とアクセラント殿下が対峙しているときに護衛の一人が予約してきたようだと後で聞いた。

そして、朝に帰れといったにも関わらず...なぜか昼過ぎてから帰宅したらしい。

護衛の方々は苦労しているわね...。
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