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その頃王都では
一方その頃、王都では混乱に陥っていた。
王子と婚約した聖女から聖印が消えたのだ。
いままで聖印が消えるなど文献にも載ってない一大事だ。
最近では確かに聖印を持ってるとはいえ、聖女の魔法も回復魔法すら出来なかったヒロインに、本当に聖女なのか?という疑問視する声があった。
そんな中での、この騒動だった。
秘密裏に発覚すれば良かったのだが、朝の陛下と貴族達の謁見の時に発覚してしまったのだ。
すぐさま教会に確認し、神の御告げが記された書状が届いた。
書状には、嘘偽りなく書状に記されている言葉を皆に伝えろと書いてあり、重要なことだとわかった。
陛下は書状を確認した後、ため息をついて集まっている貴族達のほうを見る。
「教会から来た書状には嘘偽りなく皆に伝えることと記載されている。
【此度のヒロインは聖女ではない。その者は魂が穢れすぎている。何か騒動を起こしこの世を混乱させることがわかっていた為、目印として見つけやすいように聖印を貸していた。
現在は本物の聖女に聖印を戻してある。しかし、本物の聖女は聖女としての生活を望んでおらず、静かに暮らしたいとのこと。
本物の聖女の名前も容姿も教えるつもりはない。
望むのは魂が穢れすぎている者の処分のみ。】
とのことだ...。」
会場中が静かになった。
陛下からの話を一緒に聞いていた王子と偽聖女も、信じられないという表情している。
「ちなみにこれは聖印を授けている神からの御告げで、これを書いた神官も嘘偽りなく書くように神に監視されながら書いたそうだ。
だから、間違いではないらしい。
本物の聖女は探さないといけないが...その前に偽聖女は処分せねばな...。」
陛下は何かしら考え、周りに指示を出します。
「そ...そんな!」
「お...おかしいですよ父上!ヒロインはこんなに健気で、優しくって、民に慕われてるのに!」
王子と偽聖女が声をあげます。
陛下は玉座に頬杖をつきながら非難します。
「ほぉ...?そんな少女が、お前の側近達とキスしてたり身体をまさぐりあったりするのか?致してないのは判ったからお前と婚約させたが、まだ関係は続いてるそうだ。致すのも時間の問題だろうな。
更に言うと街には複数の恋人がいると調べがついてる。
慕われてるのは恋人達からで、民自体は聖女の魔法も回復魔法すら使えないことに疑問を持っている声が大きくなってきたな。」
王子はびっくりしてヒロインをみますが、当のヒロインはキョトンとしています。
「え?それがなにか?だって、私は聖女だもの。
好きな人が何人いようが、愛し合おうがなにも問題ないでしょう?
みんな私を愛するのは当然のことで、尽くしてくれるのも当然のことで、私の為に色々買ってくれるのも当然のことで、私の為にプレゼントしてくれるのも当然のことだもの。だから処分なんておかしいわ。」
王子は絶句して固まってしまいました。
「ふっ...傲慢だな。魂が穢れすぎている...か。
お前の元婚約者も自由になりたがるわけだ。無実なのは調べがついているのにな。」
陛下はリーンが公爵令嬢だったときに家族仲が悪いことも自由になりたがっていたのも知っていたので、すぐに婚約破棄の手続きをしていたのです。
そうすれば、いままで王家が保護していたリーンが自由になれると知って。
陛下は宰相に耳打ちした後、
「潮時だな。皆、聞いてほしい。」
会場が再び静かになる。
「皆に言ってなかったが、王子が元婚約者の公爵令嬢に婚約破棄した時点で王子が王位継承権を剥奪の上、王族を廃嫡し臣下に下ることは決定していた。
婚約破棄した後とは言え、相手が聖女だったからな。
だが聖女で無くなった上に神からの御告げがある。
王子も本来の処罰に戻り、王位継承権を剥奪し王族からも廃嫡、臣下に下らず平民降格になる。
偽聖女は...一先ず幽閉。今後、教会と討議し処分を決定する。」
貴族達は驚愕しながらも静かに聞いていたが、異議をとなえる声が響く。
「父上!そんなの初めて聞きました!しかも平民なんて嫌です!どうしてですか!?悪いのはあいつでしょ!?」
「もう父ではない、既に廃嫡してあるのだからな。それにそこにいる偽聖女が王子も欲しいからと、元公爵令嬢に冤罪を被せていたのは調査結果から判っていた。
そもそも元公爵令嬢を保護する為に王子と婚約しただけであって、あの子は王子を嫌ってたし偽聖女を虐めたりする動機もない。
お前は気がついてなかっただろうが、元公爵令嬢を守る為に常に王家の影がついていた。報告されると判っているのに虐めたりするわけなかろう。
近衛、連れていけ。今のうちに準備するんだな。」
なお騒いで暴れている偽聖女であるヒロインと元王子が連れていかれる。
陛下は貴族達のほうを見て、
「今後については決まり次第伝えよう。今日は解散してくれ。」
しばらく経ってガランと誰もいなくなり静かになった会場を陛下が見渡しながら、
「ユイリヤ...いや、いまはリーンか...。幸せになれるよう祈る。」
ポツリと呟きが響いた後、誰もいなくなった。
-----
後日、本物の聖女を探す使者が国中を探し回ったが見つからず、リーンは使者に呼び止められたが聖印を隠してるため聖女だと判別されることなく長閑に暮らした。
おわり
王子と婚約した聖女から聖印が消えたのだ。
いままで聖印が消えるなど文献にも載ってない一大事だ。
最近では確かに聖印を持ってるとはいえ、聖女の魔法も回復魔法すら出来なかったヒロインに、本当に聖女なのか?という疑問視する声があった。
そんな中での、この騒動だった。
秘密裏に発覚すれば良かったのだが、朝の陛下と貴族達の謁見の時に発覚してしまったのだ。
すぐさま教会に確認し、神の御告げが記された書状が届いた。
書状には、嘘偽りなく書状に記されている言葉を皆に伝えろと書いてあり、重要なことだとわかった。
陛下は書状を確認した後、ため息をついて集まっている貴族達のほうを見る。
「教会から来た書状には嘘偽りなく皆に伝えることと記載されている。
【此度のヒロインは聖女ではない。その者は魂が穢れすぎている。何か騒動を起こしこの世を混乱させることがわかっていた為、目印として見つけやすいように聖印を貸していた。
現在は本物の聖女に聖印を戻してある。しかし、本物の聖女は聖女としての生活を望んでおらず、静かに暮らしたいとのこと。
本物の聖女の名前も容姿も教えるつもりはない。
望むのは魂が穢れすぎている者の処分のみ。】
とのことだ...。」
会場中が静かになった。
陛下からの話を一緒に聞いていた王子と偽聖女も、信じられないという表情している。
「ちなみにこれは聖印を授けている神からの御告げで、これを書いた神官も嘘偽りなく書くように神に監視されながら書いたそうだ。
だから、間違いではないらしい。
本物の聖女は探さないといけないが...その前に偽聖女は処分せねばな...。」
陛下は何かしら考え、周りに指示を出します。
「そ...そんな!」
「お...おかしいですよ父上!ヒロインはこんなに健気で、優しくって、民に慕われてるのに!」
王子と偽聖女が声をあげます。
陛下は玉座に頬杖をつきながら非難します。
「ほぉ...?そんな少女が、お前の側近達とキスしてたり身体をまさぐりあったりするのか?致してないのは判ったからお前と婚約させたが、まだ関係は続いてるそうだ。致すのも時間の問題だろうな。
更に言うと街には複数の恋人がいると調べがついてる。
慕われてるのは恋人達からで、民自体は聖女の魔法も回復魔法すら使えないことに疑問を持っている声が大きくなってきたな。」
王子はびっくりしてヒロインをみますが、当のヒロインはキョトンとしています。
「え?それがなにか?だって、私は聖女だもの。
好きな人が何人いようが、愛し合おうがなにも問題ないでしょう?
みんな私を愛するのは当然のことで、尽くしてくれるのも当然のことで、私の為に色々買ってくれるのも当然のことで、私の為にプレゼントしてくれるのも当然のことだもの。だから処分なんておかしいわ。」
王子は絶句して固まってしまいました。
「ふっ...傲慢だな。魂が穢れすぎている...か。
お前の元婚約者も自由になりたがるわけだ。無実なのは調べがついているのにな。」
陛下はリーンが公爵令嬢だったときに家族仲が悪いことも自由になりたがっていたのも知っていたので、すぐに婚約破棄の手続きをしていたのです。
そうすれば、いままで王家が保護していたリーンが自由になれると知って。
陛下は宰相に耳打ちした後、
「潮時だな。皆、聞いてほしい。」
会場が再び静かになる。
「皆に言ってなかったが、王子が元婚約者の公爵令嬢に婚約破棄した時点で王子が王位継承権を剥奪の上、王族を廃嫡し臣下に下ることは決定していた。
婚約破棄した後とは言え、相手が聖女だったからな。
だが聖女で無くなった上に神からの御告げがある。
王子も本来の処罰に戻り、王位継承権を剥奪し王族からも廃嫡、臣下に下らず平民降格になる。
偽聖女は...一先ず幽閉。今後、教会と討議し処分を決定する。」
貴族達は驚愕しながらも静かに聞いていたが、異議をとなえる声が響く。
「父上!そんなの初めて聞きました!しかも平民なんて嫌です!どうしてですか!?悪いのはあいつでしょ!?」
「もう父ではない、既に廃嫡してあるのだからな。それにそこにいる偽聖女が王子も欲しいからと、元公爵令嬢に冤罪を被せていたのは調査結果から判っていた。
そもそも元公爵令嬢を保護する為に王子と婚約しただけであって、あの子は王子を嫌ってたし偽聖女を虐めたりする動機もない。
お前は気がついてなかっただろうが、元公爵令嬢を守る為に常に王家の影がついていた。報告されると判っているのに虐めたりするわけなかろう。
近衛、連れていけ。今のうちに準備するんだな。」
なお騒いで暴れている偽聖女であるヒロインと元王子が連れていかれる。
陛下は貴族達のほうを見て、
「今後については決まり次第伝えよう。今日は解散してくれ。」
しばらく経ってガランと誰もいなくなり静かになった会場を陛下が見渡しながら、
「ユイリヤ...いや、いまはリーンか...。幸せになれるよう祈る。」
ポツリと呟きが響いた後、誰もいなくなった。
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後日、本物の聖女を探す使者が国中を探し回ったが見つからず、リーンは使者に呼び止められたが聖印を隠してるため聖女だと判別されることなく長閑に暮らした。
おわり
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