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処遇

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「そうだ、ローゼリア。お前にも意見を聞きたくって、夕食に呼んだんだ。アーダルベルトのことだが、お前はどう処遇を決めた方がいいと考えるか?」

私は次期王妃ですが、まだ王族でもないので決定権はないのです。

立場的には侯爵令嬢だけど、準王族?

だから陛下も、意見として聞いてくださっているのです。

「個人的には、辺境に幽閉でも良いかと思いますが...
国のお金を使ってまでの幽閉はお金がもったいないです。なので、平民に身分を落とし、ある程度金銭をお渡しはしますが自力で生きてもらう方がいいかと。
婚姻していることですし、二人で仲良く支え合ってもらって...。」

「なるほどな。」

陛下は私の意見を聞いて、考えているようです。

私自身は正直アーダルベルト様のこと興味ないので、どうでもいいのですが。

陛下はアーダルベルト様の件から、不正や罪を犯していた貴族をまとめて洗い出して処罰しているらしいですわ。

こっそり、どの人物がどんな罪を犯している・証拠品の在処等のリストをしれっと混ぜておいたので役立っていることでしょう。

私がやったとばれましたけど。

陛下のお話は一応終わったようです。


「ローゼリアお姉様、今日は王宮に泊まるの!?明日の朝食は一緒に食べよう!迎えにいくから!」

「わかりましたわ、アラン様。お待ちしております。」

「アランとローゼリアは仲良しねー。私も一緒に食べたいわ。寝ぼけてるローゼリアは可愛いのよねー。
朝食後は、私の部屋にローゼリアもアランも来なさい。いっぱいローゼリアをお飾りしましょ。」

「母上いいの!?じゃあ、朝食後にアザリナも連れてくるからちょっと待っててね!」

あっ...。

王妃様とアラン様とアザリナ様によって、明日の朝食後は着せ替え人形決定になってしまいましたわ...。

思わず遠い目になってしまいました。

「お前達ずるいぞ。私も入れてくれ。」

「陛下は朝食後に会議があるからダメですわ。朝食は一緒に食べましょうね。」

陛下が拗ねてしまいましたけど、王妃様に窘められてますね。


ルナディーク殿下?

静かですよ?

口はもぐもぐ動いてますが、いまだに呆けてますからね。

放置しておきましょう。
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