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お父様

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夕方になり、お父様も帰って来た。

本当は仕事が終わってないらしいけど、全部押し付けてきたらしい。

いくら私が帰ってるからといって ...申し訳ないわね...。

「ローゼ、それは違う。ローゼが帰ってくるときに早く帰れないなら仕事を一切しないと言ってある。
よっぽど国を揺るがすような緊急時は仕方ないと思うが、それ以外では早く帰れるようにするという契約まで結んでいる。抜かりはない。」

お父様の役職は宰相様ではないですが、それに匹敵するほどの重要な役職で、仕事も出来る方なので居ないと困ることが多いのですよね。

誇らしげに言ってますが、結局家族愛のある方です。

「本当はローゼだって、王族に渡したくなかった。王太子妃になった理由とはまた違うが、私に仕事をさせるための人質にとられたんじゃないかと疑ったね。」

「そうねぇ...それもありそうですわね。」

お母様も同意してます。

あ、横でお兄様も頷いてますね。

お兄様も押し付けて帰ってきてますからね。最低限やらなければならないものはやってきてるようですが。


今日の夕食はお魚料理が中心のコース料理です。ほろほろにとろけて甘い脂身も美味しいですわ。

夕食を食べながらそう話しているのだから、よっぽど苦労しているようですわね。

今度、なにかお父様とお母様とお兄様にお身体に良いものを送りましょう。

お母様は社交界やらお茶会やら、お父様の代わりに領地運営とかしてらっしゃいますしね。

お身体を大事にしてください。


のんびりくつろいで、眠くなったから寝て...。

いま何時なんでしょう?

確か、本に夢中になってしまって普段よりも遅く寝ましたが...。

あれ?外が暗い。

時計を見ると夜中の3時...。

まだまだ眠いし、水分だけ摂って寝ましょう。

おやすみなさいー。



...あれ?まだ暗い。

え?いま何時...?

夕方の5時!?

どんだけ寝てたのよ!

そろそろお兄様もお父様も帰ってきちゃうわ!

準備しなきゃ!

バタバタと準備して、玄関に向かうとちょうどお二人が帰って来た時でした。

「おや、ローゼ、いま起きたのかい?髪がボサボサだぞ。」

「ローゼはお寝坊さんだねー。ゆっくり休めたようでなにより。お腹すいたでしょ?ご飯にしよ。」

お父様に頭を撫でられつつ(さらにボサボサになっちゃう!)お兄様に促され食堂に行きます。

のんびりこんな日が続いてほしいわねー...。

---

「ローゼ、王宮に行くよー。」

「一緒に行こー。」

「はーい。」

今日は休みが明けての出勤。お父様とお兄様と共に王宮に向かいます。

「お母様、いってきますね。」

「いってらっしゃい。」

お母様は家にある執務室で領地運営のお仕事です。少し見たのですが、ちょっと改善すればいけそうな案件があったのでアドバイスしておきました。

その案件とは別にこれも同時進行で進めると利益上がるというのも言っておいたので、お金には困らないでしょう。

領地の子供達になにかしたかったらしいので、これで出来ますわね。

では、いってきまーす。
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