40 / 106
第二十一話 花粉症
しおりを挟む
よお、久し振り。…あ、これ、やっぱ気になる?
まあいいけどさ。
…お前、俺と同じで重度の花粉アレルギー持ちだったよな。ああ、あの目薬の先端で角膜掻くやり方、お前の影響なんだよな。
でさあ、今年、花粉すごかったじゃん?
え、そうでもない? マジ?
体質かなぁ?
俺、今年は地元に戻ってたんだけどさぁ。
これまでに無いくらいすげー酷くて。
脱水症になるかってくらい、涙と鼻水がとまんねーの。
なんせ寝てる間におぼれるかっつー勢いで枕カバーがびちゃびちゃになるんだぜ。
でも、一番きつかったのが目でさぁ。もう、かゆすぎ。
うち過ぎて目薬、すげー勢いでなくなんの。
で、たまたま夜中に無くなっちゃってさぁ。
いやあ、あれは今思い返しても参ったね。
かゆくてかゆくて、掻いても掻いてもおさまんねーの。
虫刺されとかあんじゃん? 掻いたら掻くだけ痒みが激しくなる、あれ数百倍にした感じ。
でもってさぁ…最初は薬の出ない目薬でガリガリ掻いてたんだわ。
…ひくなよ。お前が聞いた話じゃねーか。
判った判った、要点だけ言うわ。
これ、別に目薬のせいじゃねーぜ。
次第に目薬だけじゃ物足りなくなってさぁ。
やっぱあのスカッと染みる感覚がないと物足りないんだわ。
でも、痒みはそんな事情おかまいなしに酷くなる。
半ば無我夢中で掴んだのが、鼻毛きりだったんだ。
…ああ、先端が丸くなってない奴な。
後はお察しのとおりって奴よ。
…なんだ、信じてないのか?
なんでそんな明るいのかって?
ほれ。引くなよ、お前が信じないからだろ。
……まあ、確かにちょっと不便なんだけどさ。
あんとき、知ったからな。
どんだけ、気持ちいいかをさ。
お前だってわかるだろ?
マジ辛いとき、目玉取り出して洗えればとか思うじゃん?
腰が抜けるほど、魂が吹っ飛ぶほどの快感。
あれを知っちまったら後悔なんかあるわけねーよ。
幸い、まだあと一回は楽しめる。
いつにするか、それを想像するだけでわくわくするんだ、ハハッ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ツギハ12ニチ19ジ
まあいいけどさ。
…お前、俺と同じで重度の花粉アレルギー持ちだったよな。ああ、あの目薬の先端で角膜掻くやり方、お前の影響なんだよな。
でさあ、今年、花粉すごかったじゃん?
え、そうでもない? マジ?
体質かなぁ?
俺、今年は地元に戻ってたんだけどさぁ。
これまでに無いくらいすげー酷くて。
脱水症になるかってくらい、涙と鼻水がとまんねーの。
なんせ寝てる間におぼれるかっつー勢いで枕カバーがびちゃびちゃになるんだぜ。
でも、一番きつかったのが目でさぁ。もう、かゆすぎ。
うち過ぎて目薬、すげー勢いでなくなんの。
で、たまたま夜中に無くなっちゃってさぁ。
いやあ、あれは今思い返しても参ったね。
かゆくてかゆくて、掻いても掻いてもおさまんねーの。
虫刺されとかあんじゃん? 掻いたら掻くだけ痒みが激しくなる、あれ数百倍にした感じ。
でもってさぁ…最初は薬の出ない目薬でガリガリ掻いてたんだわ。
…ひくなよ。お前が聞いた話じゃねーか。
判った判った、要点だけ言うわ。
これ、別に目薬のせいじゃねーぜ。
次第に目薬だけじゃ物足りなくなってさぁ。
やっぱあのスカッと染みる感覚がないと物足りないんだわ。
でも、痒みはそんな事情おかまいなしに酷くなる。
半ば無我夢中で掴んだのが、鼻毛きりだったんだ。
…ああ、先端が丸くなってない奴な。
後はお察しのとおりって奴よ。
…なんだ、信じてないのか?
なんでそんな明るいのかって?
ほれ。引くなよ、お前が信じないからだろ。
……まあ、確かにちょっと不便なんだけどさ。
あんとき、知ったからな。
どんだけ、気持ちいいかをさ。
お前だってわかるだろ?
マジ辛いとき、目玉取り出して洗えればとか思うじゃん?
腰が抜けるほど、魂が吹っ飛ぶほどの快感。
あれを知っちまったら後悔なんかあるわけねーよ。
幸い、まだあと一回は楽しめる。
いつにするか、それを想像するだけでわくわくするんだ、ハハッ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ツギハ12ニチ19ジ
0
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
本当にあった不思議なストーリー
AA.A
ホラー
筆者の実体験をまとめた、本当にあった不思議な話しです。筆者は幼い頃から様々な科学では説明のつかない経験をしてきました。当時はこのような事をお話ししても気持ちが悪い、変な子、と信じてもらえなかった事が多かったので、全て自分の中に封印してきた事柄です。この場をおかりして皆様にシェア出来る事を嬉しく思います。
静かに壊れていく日常
井浦
ホラー
──違和感から始まる十二の恐怖──
いつも通りの朝。
いつも通りの夜。
けれど、ほんの少しだけ、何かがおかしい。
鳴るはずのないインターホン。
いつもと違う帰り道。
知らない誰かの声。
そんな「違和感」に気づいたとき、もう“元の日常”には戻れない。
現実と幻想の境界が曖昧になる、全十二話の短編集。
一話完結で読める、静かな恐怖をあなたへ。
※表紙は生成AIで作成しております。
夜にも奇妙な怖い話2
野花マリオ
ホラー
作品のホラーの中で好評である続編であります。
作者が体験した奇妙な怖い体験や日常的に潜む怪異や不条理を語ります。
あなたはその話を読んでどう感じるかはお任せいたします。
最終死発電車
真霜ナオ
ホラー
バイト帰りの大学生・清瀬蒼真は、いつものように終電へと乗り込む。
直後、車体に大きな衝撃が走り、車内の様子は一変していた。
外に出ようとした乗客の一人は身体が溶け出し、おぞましい化け物まで現れる。
生き残るためには、先頭車両を目指すしかないと知る。
「第6回ホラー・ミステリー小説大賞」奨励賞をいただきました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる