砂国女王記

苺魏

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8話

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結局私は、クールイケメンに説き伏せられ、言う通り王都に向かうとこになってしまった。

半日馬で走りやっと今日の目的地着き、野営することになった。やっとだよ、めっちゃくちゃ疲れた。

半日馬に乗ってたからおしりが激痛。みんな平気そうにしてた。やっぱ慣れなのだろうか。
疲労は前に乗せてもらったから道中気を張ることはなかったし、ずっと気を張ってたクールイケメンとか護衛?の人達よりはかなりマシなのかも。

ちなみにクールイケメンはリデンという名前だそうだ。

しかも名前の意味も自慢された。森という意味の古語だそうだ。
なるほどだから髪が緑色なのね、と私は何故か納得した。

リデンと少し話している間に、護衛の人達が簡易的なテントを貼ってくれた。
外で寝るということにはならなそう。立派なテントだ。外で寝るとか寒いし、嫌だからね。安心した。

どこからテントの部品を出したのかは全く分からないけどね。

テントの中にはなんかふっかふかで高級そうな布団が敷いてあった。こんな、大きい布団荷物にならないのかな?
と疑問にも思いながら、布団に入る。
あ、敷布団もちょうどいいふかふかさだわ。めっちゃ快適。

布団の中が思ったよりも快適だったからなのか、疲れていたのか私はすぐに眠りに落ちた。

夢を見た。不思議と安心する夢だった。

起きると、周りはまだ暗かった。
…早く寝すぎたのかも。
変な夢見たような気がする。まぁ、いっか。

「失礼します」

リデンの声だ。どうしたんだろう、まだくらい時間なのに。
「どうぞ」

テントの布?をくぐって入ってきたリデンは昨日と違って髪を括らず、下ろしている。
相変わらずのイケメンだ。
「突然、こんな所まで連れてきて申し訳ございません。急を要するのです」
「詳しい説明は、して貰えるんですか?」
「いえ、今ここで説明しても、貴女は理解できないかと…」

どういうことだろう?
てかさ、そんなこと言われても納得できるわけないじゃん。 

思っていることが顔に出ていたようで、リデンは観念したように私を王都に連れていこうとしている理由を話し始めた。

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