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本編
第4話 告白〜魔法のある世界
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痛みはあるが、起き上がって歩行できるようになった。さあ、お兄さまのところに突撃だ、といっても、先ぶれをお願いした。
今度こそ、突撃だ。
コンコン。
「はいれ」
不機嫌そうな兄である。
「お兄さま、お時間をいただきありがとうございます。相談があるのです。よろしいでしょうか?」
「はあ?どうした、そんなしおらしい態度をとって。今までの傲慢な態度はどうした」
お兄さま、かなりのお怒り。まだ、落ち着いていないわよね。
「お兄さま、数々の傲慢な態度とワガママな態度を取り、今まで申し訳ございませんでした。あのことが本当にいけないことと思い、態度を改めました。本当に申し訳ございませんでした。2度とあのような態度を取らないよう気をつけていきます。許して欲しいとは言えませんが、今後の私を見守ってください。お願いします」
「本当にどうしたのだ、アイリ。はぁ、わかった、今後2度とあんなことをするなよ」
「はい、ありがとうございます。で、図々しいお願いなのですが、魔力の感じ方を教えていただきたいのですが。いかがでしょうか」
「はぁっ、魔力の感じ方を教えろだと!家庭教師をつけていたじゃないか。何を習っていたのだ、お前は。」
「ご、ごめんなさい」
「お前がそんなしおらしく謝るなんて、本当にどうしたんだ。あの時から、お前の様子がおかしいぞ。おかしいというのは変だな。いい方向に向かっているという意味だ。執事やメイドたちにも謝ったと聞いたぞ。最近はわがままも癇癪もないと聞く。一体どうしたのだ。まあ、魔力の流れを教えて欲しいということだな。わかった。教えてやるよ」
「お兄さま、ありがとうございます。嬉しいです」
「やっぱり、アイリじゃないような気がするな。アイリは謝るやつじゃないしな。なんだか変だな」
「えっ?どうして」
涙が出てしまった。やっぱり兄弟だからわかるのかな。私がアイリじゃないということを。
「ごめんなさい、ごめんなさい。アイリじゃなくてごめんなさい」
あっ、声に出して言ってしまった。
「アイリじゃなくてごめんなさいってどういう意味だ。」
「お兄さま、あ、あの、あのね、信じてもらえないと思うけど、わたし、アイリだけど、アイリの記憶はあるけど、前世というか別の人の記憶を待っているの。今の人格は前のわたしの人格なの。お兄さまにとって、わたしのこと気持ち悪いと思う??」
俯いて、兄の様子を伺う。
「別の人格って?はぁ、まぁ、座れ。確かに最近のお前は様子が違った。お前はいつも起きるとうるさかった。朝っぱらからメイド達にあれしろ、これしろと指図し、気に入らないと癇癪を起こしていたからな。また、いつ戻るのかと思っていたが、なるほど、前世の記憶?前世の性格か」
「そうなのっ、前世はね、41歳だったの、それでね「ブッ、40すぎ?」え、そうなの、40過ぎなの。だから、アイリのやらかした記憶はイタイのよ。安心して、今のわたしはロベルト君は若すぎる。むりむり。
40過ぎのわたしに16歳のあのふわゆるのロベルト君なんて、むりだわー。前世の好みのタイプは、バリバリの仕事ができるってかんじの、スマートで、キリリとしたかんじなのよね。ロベルトくんは、うーん、可愛すぎなのよねー」
「その喋り方は前世の言葉?」
「そうなの、前世、貴族階級もなく、自由だから、喋り方はこんなものよ、敬語は言えるから安心して。TPOはわきまえているから。でも、これから貴族令嬢の言葉使いできるか心配。腹の探り合いなんてできないから、ストレートに言ってしまうかも、オホホホホなんて笑えないよ、どうしましょ」
「ブッ、あはははは」
兄、腹抱えて笑っているよ。てっきり氷でできた微笑みしかできないと思っていた。まぁ、イケメンだから、モテモテだろうけど。
「だーかーらー、アイリと人格が違うから、アイリの両親は悲しまないかなぁと。これを両親に伝えるべきか否かをお兄さまに相談できればと思っていたの。でも、まずは魔力の感じ方を教えて欲しいの。魔法が使いたい」
「あははは、アイリとは全く違う人格だね。前のアイリはワガママで、癇癪持ちで、自分が1番だったから、俺としては今のアイリの方が話しやすいね。ロベルトのことは未練がなさそうだな」
お兄さま、俺って言ったよ、俺って。イケメンの俺、いいね。
「体はアイリ、中身は40過ぎのアイリ、前世の人格か、なるほど」
(どこぞの名探偵とは逆だな)
「聞いているか?アイリ。このことを両親に伝えよう。人格が違いすぎるから、違和感を感じるだろうし、言ってしまったほうがいいだろう。俺も一緒について行くから。もう少し落ち着いてからにするか、迷うな」
「ありがとうございます、お兄さま。でも、気持ち悪がられたらどうしよう。嫌われたらどうしよう」
「大丈夫だと思うよ。ところで、魔力がわからないのか?魔法の使い方がわからないのか」
「そうなの。魔力をどうやって感じるのかを教えて欲しいのです。アイリの記憶にも魔力を使っている記憶がないの。前世、魔法がない世界だったので、魔法を使わないでも不便を感じなかったのですが、せっかく魔力があるのなら、魔法を使ってみたいです。」
「前の世界は魔法を全く使わないのか?不便ではないか?」
「便利な機械やグッズや乗り物があるので全く不便はないです。むしろ快適でした。それなので、魔法をどうやって使うかもわからないのです」
「なるほど、まずは自分の魔力から感じるようにしよう。そうだな、手を出してみろ。俺が魔力を少しずつ流すから、感じることができるか試してみよう。庭で試してみよう」
「はい」
庭に行き、まずは魔力を感じることから始めた。
お兄さまの手を取り、しばらくすると、温かいものが感じられるようになった。
「お、お兄さま。温かい何かが感じられるのですが」
「それが魔力だから。もう少し流れを感じられるか。」
「あっ、温かい流れを感じるわ。」
「手を離すぞ。自分の魔力が流れているのが感じられるか」
「うん、うん、温かいものが、体全体をぐるぐる流れているのがわかるわ。ふぁわー、これが魔力の流れ。身体中をぐるぐる回っているわ。」
「ふっ、子供のようだな。魔力操作は大事なことだ。身体中を巡っていても、魔力がだだ漏れの場合、魔力量の消費が激しい。いかに魔力を漏らさず、体に巡らせたり、指先や、足など一点集中させることが大事だ。魔力操作を怠るなよ。」
「はいっ、わかりました。で、お兄さま、魔法ってどう発動させるのですか」
「はぁ、生活魔法でアイリは何が使えると出たのだ?」
「いっぱいあるけど、まずは、照明?フラッシュがいいわね。光は大事。」
「では、魔力は巡らせているか?私の場合は水魔法の詠唱だから、聖なる水の精霊よ。我が手に集し、ウォーターボール」
おー、水の塊が手の上で浮いている。
「これは低級水魔法。水魔法を習得するのに、初めに覚えるものだ。それから防御魔法まである。」
「なるほど、生活魔法は詠唱必要なのかしら。とりあえずやってみますね。イメージして、
|《照明》」
うわー、あたりが明るくなった。おおー、
これは便利だね。
と、お兄さまをみたら、ポカーンと私を見ている。
「アイリ、今お前何をしたんだ」
「えっ、使える生活魔法の照明をしただけよ」
今度こそ、突撃だ。
コンコン。
「はいれ」
不機嫌そうな兄である。
「お兄さま、お時間をいただきありがとうございます。相談があるのです。よろしいでしょうか?」
「はあ?どうした、そんなしおらしい態度をとって。今までの傲慢な態度はどうした」
お兄さま、かなりのお怒り。まだ、落ち着いていないわよね。
「お兄さま、数々の傲慢な態度とワガママな態度を取り、今まで申し訳ございませんでした。あのことが本当にいけないことと思い、態度を改めました。本当に申し訳ございませんでした。2度とあのような態度を取らないよう気をつけていきます。許して欲しいとは言えませんが、今後の私を見守ってください。お願いします」
「本当にどうしたのだ、アイリ。はぁ、わかった、今後2度とあんなことをするなよ」
「はい、ありがとうございます。で、図々しいお願いなのですが、魔力の感じ方を教えていただきたいのですが。いかがでしょうか」
「はぁっ、魔力の感じ方を教えろだと!家庭教師をつけていたじゃないか。何を習っていたのだ、お前は。」
「ご、ごめんなさい」
「お前がそんなしおらしく謝るなんて、本当にどうしたんだ。あの時から、お前の様子がおかしいぞ。おかしいというのは変だな。いい方向に向かっているという意味だ。執事やメイドたちにも謝ったと聞いたぞ。最近はわがままも癇癪もないと聞く。一体どうしたのだ。まあ、魔力の流れを教えて欲しいということだな。わかった。教えてやるよ」
「お兄さま、ありがとうございます。嬉しいです」
「やっぱり、アイリじゃないような気がするな。アイリは謝るやつじゃないしな。なんだか変だな」
「えっ?どうして」
涙が出てしまった。やっぱり兄弟だからわかるのかな。私がアイリじゃないということを。
「ごめんなさい、ごめんなさい。アイリじゃなくてごめんなさい」
あっ、声に出して言ってしまった。
「アイリじゃなくてごめんなさいってどういう意味だ。」
「お兄さま、あ、あの、あのね、信じてもらえないと思うけど、わたし、アイリだけど、アイリの記憶はあるけど、前世というか別の人の記憶を待っているの。今の人格は前のわたしの人格なの。お兄さまにとって、わたしのこと気持ち悪いと思う??」
俯いて、兄の様子を伺う。
「別の人格って?はぁ、まぁ、座れ。確かに最近のお前は様子が違った。お前はいつも起きるとうるさかった。朝っぱらからメイド達にあれしろ、これしろと指図し、気に入らないと癇癪を起こしていたからな。また、いつ戻るのかと思っていたが、なるほど、前世の記憶?前世の性格か」
「そうなのっ、前世はね、41歳だったの、それでね「ブッ、40すぎ?」え、そうなの、40過ぎなの。だから、アイリのやらかした記憶はイタイのよ。安心して、今のわたしはロベルト君は若すぎる。むりむり。
40過ぎのわたしに16歳のあのふわゆるのロベルト君なんて、むりだわー。前世の好みのタイプは、バリバリの仕事ができるってかんじの、スマートで、キリリとしたかんじなのよね。ロベルトくんは、うーん、可愛すぎなのよねー」
「その喋り方は前世の言葉?」
「そうなの、前世、貴族階級もなく、自由だから、喋り方はこんなものよ、敬語は言えるから安心して。TPOはわきまえているから。でも、これから貴族令嬢の言葉使いできるか心配。腹の探り合いなんてできないから、ストレートに言ってしまうかも、オホホホホなんて笑えないよ、どうしましょ」
「ブッ、あはははは」
兄、腹抱えて笑っているよ。てっきり氷でできた微笑みしかできないと思っていた。まぁ、イケメンだから、モテモテだろうけど。
「だーかーらー、アイリと人格が違うから、アイリの両親は悲しまないかなぁと。これを両親に伝えるべきか否かをお兄さまに相談できればと思っていたの。でも、まずは魔力の感じ方を教えて欲しいの。魔法が使いたい」
「あははは、アイリとは全く違う人格だね。前のアイリはワガママで、癇癪持ちで、自分が1番だったから、俺としては今のアイリの方が話しやすいね。ロベルトのことは未練がなさそうだな」
お兄さま、俺って言ったよ、俺って。イケメンの俺、いいね。
「体はアイリ、中身は40過ぎのアイリ、前世の人格か、なるほど」
(どこぞの名探偵とは逆だな)
「聞いているか?アイリ。このことを両親に伝えよう。人格が違いすぎるから、違和感を感じるだろうし、言ってしまったほうがいいだろう。俺も一緒について行くから。もう少し落ち着いてからにするか、迷うな」
「ありがとうございます、お兄さま。でも、気持ち悪がられたらどうしよう。嫌われたらどうしよう」
「大丈夫だと思うよ。ところで、魔力がわからないのか?魔法の使い方がわからないのか」
「そうなの。魔力をどうやって感じるのかを教えて欲しいのです。アイリの記憶にも魔力を使っている記憶がないの。前世、魔法がない世界だったので、魔法を使わないでも不便を感じなかったのですが、せっかく魔力があるのなら、魔法を使ってみたいです。」
「前の世界は魔法を全く使わないのか?不便ではないか?」
「便利な機械やグッズや乗り物があるので全く不便はないです。むしろ快適でした。それなので、魔法をどうやって使うかもわからないのです」
「なるほど、まずは自分の魔力から感じるようにしよう。そうだな、手を出してみろ。俺が魔力を少しずつ流すから、感じることができるか試してみよう。庭で試してみよう」
「はい」
庭に行き、まずは魔力を感じることから始めた。
お兄さまの手を取り、しばらくすると、温かいものが感じられるようになった。
「お、お兄さま。温かい何かが感じられるのですが」
「それが魔力だから。もう少し流れを感じられるか。」
「あっ、温かい流れを感じるわ。」
「手を離すぞ。自分の魔力が流れているのが感じられるか」
「うん、うん、温かいものが、体全体をぐるぐる流れているのがわかるわ。ふぁわー、これが魔力の流れ。身体中をぐるぐる回っているわ。」
「ふっ、子供のようだな。魔力操作は大事なことだ。身体中を巡っていても、魔力がだだ漏れの場合、魔力量の消費が激しい。いかに魔力を漏らさず、体に巡らせたり、指先や、足など一点集中させることが大事だ。魔力操作を怠るなよ。」
「はいっ、わかりました。で、お兄さま、魔法ってどう発動させるのですか」
「はぁ、生活魔法でアイリは何が使えると出たのだ?」
「いっぱいあるけど、まずは、照明?フラッシュがいいわね。光は大事。」
「では、魔力は巡らせているか?私の場合は水魔法の詠唱だから、聖なる水の精霊よ。我が手に集し、ウォーターボール」
おー、水の塊が手の上で浮いている。
「これは低級水魔法。水魔法を習得するのに、初めに覚えるものだ。それから防御魔法まである。」
「なるほど、生活魔法は詠唱必要なのかしら。とりあえずやってみますね。イメージして、
|《照明》」
うわー、あたりが明るくなった。おおー、
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