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本編
第54話 ドリガン親方に作ってもらおう
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薬師ギルドを後にし、今度はドリガン親方のところへやってきた。久しぶりに親方の工房に方が、工房が大きくなっている?
「お兄さま、私の目の錯覚でなければ、工房が大きいのですが」
「何言っているのだ、アイリ。いまや、馬車のサスペンションやスプリングを使用した製品を作るのに大忙しだ。アイリがバネを使用した製品を色々教えてくれただろう。お前は適当にこういうのが欲しいなぁ、なんて言っているが、こちらはそれを試案し、作り出し、展示室に展示し、それが売れるかどうか試しているのだよ。ちなみに美容部門も忙しいよ。テオドール殿もアイリのデビュタントのドレスを作成しながら、こなしているようだ。信頼できる人を何人か追加できればと考えている。それなのに、アイリ,また新しいものを作り出そうとしているのだよ。体がいくつあっても足りない状態だ。でも、本当にアイリにはものすごく感謝しているよ」
優しい微笑みで、久々の頭を撫で撫でされた。
「ごめんなさい,お兄さま。ネイルはやりたいと思います。でも、そのほかのことは、またこういうのがあれば便利だなぁと思うものをドリガン親方に作ってもらおうと思ったのです。今回はやめておきましょうか?」
「いや、もうすでに行くことを伝えてある。アイリが帰ってきた時はドリル殿の手紙と馬車の方に意識がいっていて、少ししか喋らなかったから、今日くることを楽しみにしていたよ。まぁた、何を作らせるのだー、なんて言って喜んでいたからな。大丈夫だよ」
ほんと帰ってきた時は、みんなが男のロマン化していたよね。今回のは別に大騒ぎすることでもないし、急いで作るようなものではない。ゆとりがあるはず。
「アイリ、今日お願いしようとしていたものは、蒸留機というものだったね。エッセンシャルオイル?や香りの蒸溜水だったね」
「そうです。これはできる時でいいので、ゆっくり作って貰えばと考えています。一応原理の絵を描いてきた」
「ほー、銅製で、底を熱し、水蒸気を冷やせば水になる。これが蒸留水か。そして精油もできるのか。なるほど。そうだな、急ぐことはないからと伝えよう」
「ドリガン親方、お久しぶりです。なんだか建物がとても大きいですね」
「なんだい、嬢ちゃん。作るのにはこのぐらいないと作れなくなってきたのだよ。で、また、何か作って欲しいのかい」
「ドリガン殿、いつも早急にという受注を受けて申し訳ない。やんごとなき方々なので、すいません」
「いやいやいや、アレクセイ殿。やらなければならないのと、納期までという余裕をもった期間を提示してくれるのでありがたいよ。ところでなんだね、つくってほしーのは」
「ドリガン親方、絵を描いてきたのでお渡しします。こんな感じで密封された缶⁈の中に浄化した水を入れ、そこに、香りの良い草花や木などを入れ、蒸留させて水蒸気とさせるのです。それご管を通る間、冷やされ、香りのついた水分とオイルができるというわけです」
「ほー、美容関係の機械か、なるほどな」
「美容関係でもあるのですが、工法を変えればお酒ができるので「アイリ!ちょっと待て」お兄さま??」
「酒だって!これで酒もできるのか!どんな酒だ!」
「アイリー、そんなこと言ってなかったじゃないか!お酒ができる機械なのか?前もって言ってくれてよ。ドリガン親方の目が違うだろー」
「嬢ちゃん、こ、これで、これで酒ができるのか?え!酒ができるのだな!よーし、やるぞ」
「ドリガン親方違う、まずはフレグランス水やエッセンシャルオイルが先よ。お酒は、美味しいものだと30年とか寝かせれば寝かせるだけ美味しくなるから、寝かせないといけないのよ。年数が若いと深みが違うのよ。焼酎なら寝かせなくてもいいかもしれないけど。ドリガン親方、今はお酒ではないのよ」
私は腕組みして、ダメ出しした。お酒なんてあとよ。
「それに、それらのお酒を作るためには、大麦が必要だけど、大麦は私のビールのための大麦だから、ウィスキーや焼酎のためにあげないわよ」
ビシッと言ってあげた。
「アイリ、やたら小麦ではなく大麦を大事に栽培していたのは、アイリお前、酒を作ろうとしていたのか?」
お兄さまが呆れ顔をしている。
「そ、そうよ。あの大麦は自分のための大麦よ。私、ウイスキーとか飲めないから、ウイスキーや焼酎のために大麦は渡せないわよ」
さらに呆れ顔のお兄さま。しょっぱい顔してますねぇ。
「嬢ちゃん、た、試しに作ってくれないか。若い味と言ってどんな味になるのか知りたいぞ。そうすれば活力にもなるし、なんでも作れそうな気がする。嬢ちゃん頼むよ」
ドリガン親方に頼み込まれてしまった。いつも作ってもらっているし、本当にありがたいと思うし、うーん、今回だけ、あの大麦はそちらに使おうかなぁ。うまくいくとも限らないしなぁ。ビールもウイスキーも工程は途中まで一緒だから、蒸留するか貯蔵するか。
「ただ、工程が麦芽したら、粉砕したら工程があるので、そこを魔道具で解決できないかとお兄さまよろしくお願いします」
「魔道具もか。まぁ、しょうがない、父上と考えるよ」
「やったぞ、楽しみだ。そうと決まったら作るぞ」
みんな待ってちゃうだい!お酒がメインじゃないのよ、わかっているのかしら?私のエッシェンシャルオイルなどが先だからね。なのに,お兄さままで、魔道具に乗り気なのよ。
「ドリガン親方、私の方が先よ。お酒は大麦が収穫できてからよ。もうすぐ収穫よ。はっ、領地に帰らなくては」
もうすぐの収穫よ。領地に早く帰らなくては。ドレスはもうテッシーが作ってくれるから、あとはデビュタント当日を待つだけだわ。お兄さま、早く魔道具作ってください。お願いします」
急展開。領地に帰らないと。大麦と小麦の収穫時期よ。その後夏に夏野菜を植えないと。忙しいわ。
「アイリ、家に帰ったら父上を交えて詳しく教えて欲しい。勝手には作れないし、父上を巻き込んだほうが早い」
「では,ドリガン親方、フレグランス用にまず作成をよろしくお願いします。試験実施なので、小さめでいいです」
「おお、これは私が直々に作る。叔父も交えよう。そうと決まったら、この蒸留機を成功させるぞ」
なぜ、そうなった。私はネイルの色を探して、様々な植物をギルドでもらい、色もそうだけど、エッセンシャルオイルなど蒸留機で作ろうと思っただけなのに、お酒が目的ではない。ゆくゆくは考えていた。大麦は多く作っていたし、品質の良い麦は、良質なお酒を作ると思い、ロイドに大事に育てるようにと伝えていたけど、ウイスキーや,焼酎を作ろうとしたわけではないのよ。
まだまだデビュタント気分ではない。まだ先だからいいかな。
一度領地に帰らないとね。
「お兄さま、私の目の錯覚でなければ、工房が大きいのですが」
「何言っているのだ、アイリ。いまや、馬車のサスペンションやスプリングを使用した製品を作るのに大忙しだ。アイリがバネを使用した製品を色々教えてくれただろう。お前は適当にこういうのが欲しいなぁ、なんて言っているが、こちらはそれを試案し、作り出し、展示室に展示し、それが売れるかどうか試しているのだよ。ちなみに美容部門も忙しいよ。テオドール殿もアイリのデビュタントのドレスを作成しながら、こなしているようだ。信頼できる人を何人か追加できればと考えている。それなのに、アイリ,また新しいものを作り出そうとしているのだよ。体がいくつあっても足りない状態だ。でも、本当にアイリにはものすごく感謝しているよ」
優しい微笑みで、久々の頭を撫で撫でされた。
「ごめんなさい,お兄さま。ネイルはやりたいと思います。でも、そのほかのことは、またこういうのがあれば便利だなぁと思うものをドリガン親方に作ってもらおうと思ったのです。今回はやめておきましょうか?」
「いや、もうすでに行くことを伝えてある。アイリが帰ってきた時はドリル殿の手紙と馬車の方に意識がいっていて、少ししか喋らなかったから、今日くることを楽しみにしていたよ。まぁた、何を作らせるのだー、なんて言って喜んでいたからな。大丈夫だよ」
ほんと帰ってきた時は、みんなが男のロマン化していたよね。今回のは別に大騒ぎすることでもないし、急いで作るようなものではない。ゆとりがあるはず。
「アイリ、今日お願いしようとしていたものは、蒸留機というものだったね。エッセンシャルオイル?や香りの蒸溜水だったね」
「そうです。これはできる時でいいので、ゆっくり作って貰えばと考えています。一応原理の絵を描いてきた」
「ほー、銅製で、底を熱し、水蒸気を冷やせば水になる。これが蒸留水か。そして精油もできるのか。なるほど。そうだな、急ぐことはないからと伝えよう」
「ドリガン親方、お久しぶりです。なんだか建物がとても大きいですね」
「なんだい、嬢ちゃん。作るのにはこのぐらいないと作れなくなってきたのだよ。で、また、何か作って欲しいのかい」
「ドリガン殿、いつも早急にという受注を受けて申し訳ない。やんごとなき方々なので、すいません」
「いやいやいや、アレクセイ殿。やらなければならないのと、納期までという余裕をもった期間を提示してくれるのでありがたいよ。ところでなんだね、つくってほしーのは」
「ドリガン親方、絵を描いてきたのでお渡しします。こんな感じで密封された缶⁈の中に浄化した水を入れ、そこに、香りの良い草花や木などを入れ、蒸留させて水蒸気とさせるのです。それご管を通る間、冷やされ、香りのついた水分とオイルができるというわけです」
「ほー、美容関係の機械か、なるほどな」
「美容関係でもあるのですが、工法を変えればお酒ができるので「アイリ!ちょっと待て」お兄さま??」
「酒だって!これで酒もできるのか!どんな酒だ!」
「アイリー、そんなこと言ってなかったじゃないか!お酒ができる機械なのか?前もって言ってくれてよ。ドリガン親方の目が違うだろー」
「嬢ちゃん、こ、これで、これで酒ができるのか?え!酒ができるのだな!よーし、やるぞ」
「ドリガン親方違う、まずはフレグランス水やエッセンシャルオイルが先よ。お酒は、美味しいものだと30年とか寝かせれば寝かせるだけ美味しくなるから、寝かせないといけないのよ。年数が若いと深みが違うのよ。焼酎なら寝かせなくてもいいかもしれないけど。ドリガン親方、今はお酒ではないのよ」
私は腕組みして、ダメ出しした。お酒なんてあとよ。
「それに、それらのお酒を作るためには、大麦が必要だけど、大麦は私のビールのための大麦だから、ウィスキーや焼酎のためにあげないわよ」
ビシッと言ってあげた。
「アイリ、やたら小麦ではなく大麦を大事に栽培していたのは、アイリお前、酒を作ろうとしていたのか?」
お兄さまが呆れ顔をしている。
「そ、そうよ。あの大麦は自分のための大麦よ。私、ウイスキーとか飲めないから、ウイスキーや焼酎のために大麦は渡せないわよ」
さらに呆れ顔のお兄さま。しょっぱい顔してますねぇ。
「嬢ちゃん、た、試しに作ってくれないか。若い味と言ってどんな味になるのか知りたいぞ。そうすれば活力にもなるし、なんでも作れそうな気がする。嬢ちゃん頼むよ」
ドリガン親方に頼み込まれてしまった。いつも作ってもらっているし、本当にありがたいと思うし、うーん、今回だけ、あの大麦はそちらに使おうかなぁ。うまくいくとも限らないしなぁ。ビールもウイスキーも工程は途中まで一緒だから、蒸留するか貯蔵するか。
「ただ、工程が麦芽したら、粉砕したら工程があるので、そこを魔道具で解決できないかとお兄さまよろしくお願いします」
「魔道具もか。まぁ、しょうがない、父上と考えるよ」
「やったぞ、楽しみだ。そうと決まったら作るぞ」
みんな待ってちゃうだい!お酒がメインじゃないのよ、わかっているのかしら?私のエッシェンシャルオイルなどが先だからね。なのに,お兄さままで、魔道具に乗り気なのよ。
「ドリガン親方、私の方が先よ。お酒は大麦が収穫できてからよ。もうすぐ収穫よ。はっ、領地に帰らなくては」
もうすぐの収穫よ。領地に早く帰らなくては。ドレスはもうテッシーが作ってくれるから、あとはデビュタント当日を待つだけだわ。お兄さま、早く魔道具作ってください。お願いします」
急展開。領地に帰らないと。大麦と小麦の収穫時期よ。その後夏に夏野菜を植えないと。忙しいわ。
「アイリ、家に帰ったら父上を交えて詳しく教えて欲しい。勝手には作れないし、父上を巻き込んだほうが早い」
「では,ドリガン親方、フレグランス用にまず作成をよろしくお願いします。試験実施なので、小さめでいいです」
「おお、これは私が直々に作る。叔父も交えよう。そうと決まったら、この蒸留機を成功させるぞ」
なぜ、そうなった。私はネイルの色を探して、様々な植物をギルドでもらい、色もそうだけど、エッセンシャルオイルなど蒸留機で作ろうと思っただけなのに、お酒が目的ではない。ゆくゆくは考えていた。大麦は多く作っていたし、品質の良い麦は、良質なお酒を作ると思い、ロイドに大事に育てるようにと伝えていたけど、ウイスキーや,焼酎を作ろうとしたわけではないのよ。
まだまだデビュタント気分ではない。まだ先だからいいかな。
一度領地に帰らないとね。
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