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番外編
番外編 施設へ視察
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午後から魔道具研究施設に見学となった。
目的は魔道車と魔道バイクだ。
ドリガン親方は国王陛下が見学に来たことにびっくりしていた。
「あなたがドリガン殿か。色々な物を作る達人だと聞いている。あの水上バイクは凄かった。他にも作っているものを見たいがいいだろうか?」
ドリガン親方は、お父さま、お兄さまをどうするのだ?というような目で見ていた。
お父さまは頷くしかなかった。
「わははは。これを見にきたのか?これは最高傑作だ。アレクセイ殿と嬢ちゃんが試運転しているから、大丈夫だ!」
「おおー、これが魔道車?なのか。馬が引かないのだな。運転してみたいな」
誰もがえっ?と思った瞬間だった。
「伯父上はだめです。我々が最初に乗ります」
「そうです、陛下。まず、我々が乗ります。ぜひ私が1番に乗ります。水上バイクのテスト走行も私がしましたので、私が安全性を確認します」
楽しみで乗りたいのではないか、アグリ様。
「では、まず私が運転します。皆さんは同乗してください。いいですね」
お兄さまの運転する車に、国王陛下、アグリ様が同乗。次の同乗者、カイデール殿下、オスカー様、
次がリドルード様、レオ様と決まった。
私の運転はルーとジェイシス様。
お兄さまは安全運転。安全運転第一よ。
国王陛下やアグリ様は運転したくてウズウズしているのが見て取れる。みんな、乗り終わった後は興奮している。
「アイちゃん、すごいよ。他にもキャンピングカーも作ったの?あれ、絶対キャンピングカーだよね。あれはー、ワンボックスカーまで作ったの。そのうちバスも作るの?でもここ、教習所みたいだね。ここで練習するのよね?」
矢継ぎ早に質問してくるルーだった。
「まだ、教えられる人が私とお兄さまと執事のロイドしかいないのよ。まぁ、エンジンつけて、アクセルとブレーキを覚えればなんとか動くけどね。前世のような交通事情じゃないからね、ここは」
この魔道車のすごいところは、エンジンがダメになっても、馬で引けるところだ。馬車にもなるのよ。別にすごくはないって?まぁ、馬で引ければ、馬車として使えるし、魔石を取り付ければ魔道車にもなる。一石二鳥?
さて、まずアグリ様とジェイシス様の運転訓練をしましょう。それから様子を見て国王陛下か。
一通り運転訓練をして、休憩。その後魔道バイクの走行訓練。
「いやー、楽しい。便利なものだが道路など整備が必要だな。領内を走るのは良い。魔道バイクは機密的なもの一早く届けたり、情報を取りに行くのに便利で有用性があるな」
えっ、王家の影などが乗り回したら怖いよ。オフロード仕様があるので山の中を駆け回ることができる。私は聞かなかったことにしよう。この件はジェイシス様とお父さまがしっかりと管理することになっているので、後のことは任せよう。
さてと、農園を見にに行こうかな。未来のモンテスキュー侯爵夫人となるルーに色々紹介していこう。
「ルー、農園に行こう。野菜や果物を作っている場所があるの。ハウス栽培をしているの」
「ハウス栽培?何作っているの?楽しみ」
みんな来ますよね。魔道車に乗っていきましょう。
カイデール殿下達は魔道バイクに乗っていくことになった。私、ルーは国王陛下の運転で農園に行く。農園までの道は土魔法士達に整備してもらっているので、魔道車専用となっている。多くの野菜、果物、大麦、小麦、お酒などの搬入に役立っている。搬入担当には試運転と共に搬入方法の仕方を勉強してもらっている。
「お父様の運転ではなく、アイちゃんの運転がいいのだけど」
「ルルーシェ、何を言っている。私は安全運転だぞ。アイリ嬢、楽しいなぁ」
私たちはドキドキです。ジェイシス様とアグリ様は別の魔道車に乗っている。ひどい。
農園に付き、魔道車は駐車場に置く。
「ほー、決められた場所に置くのか。初めから全て整備されているのだな」
国王陛下は感心していた。
農園に着き、ハウスを見せた。
「えっ?室内で育てているのか?」
「はい、我が領地は塩害の影響があり、今まで作物が育ちにくい土地でしたが、土壌開発をしました。やっと育つようになったのですが、今後いつまた塩害被害にあうかわかりません。そこでガラス職人がおりましたので、このように室内で野菜や果物を栽培しようと考えました」
「すごいな。室内で野菜を育てるか。バラや植物などを温室で育てている者もいたが、野菜や果物を育てるか。この発想はなかったな。これもアイリ嬢の知識か。発想の転換でこのようなものを作るとは、参った、参った」
みんな驚いていた。ドリルの妹キーリと夫ドゥーブルはガラス職人なので、温室を作ることができるかと聞いたところ、もちろんということだったので、頼んでみたところ素晴らしい温室ができた。
ドリガン親方の兄弟たちはそれぞれが素晴らしい技術を持っている。本当にドリガン親方たちに出会えたことが、このモンテスキューにとって最良だったと言える。お酒をいっぱい渡さないとね。これからも頑張って一緒に作っていこうね。
こうして我が領地の視察は終わった。
明日は王妃様とお二人で過ごすらしい。ごゆっくりお過ごしください。フェルナンド様はカイルとレオンと一緒に遊んでいますので安心してください。
目的は魔道車と魔道バイクだ。
ドリガン親方は国王陛下が見学に来たことにびっくりしていた。
「あなたがドリガン殿か。色々な物を作る達人だと聞いている。あの水上バイクは凄かった。他にも作っているものを見たいがいいだろうか?」
ドリガン親方は、お父さま、お兄さまをどうするのだ?というような目で見ていた。
お父さまは頷くしかなかった。
「わははは。これを見にきたのか?これは最高傑作だ。アレクセイ殿と嬢ちゃんが試運転しているから、大丈夫だ!」
「おおー、これが魔道車?なのか。馬が引かないのだな。運転してみたいな」
誰もがえっ?と思った瞬間だった。
「伯父上はだめです。我々が最初に乗ります」
「そうです、陛下。まず、我々が乗ります。ぜひ私が1番に乗ります。水上バイクのテスト走行も私がしましたので、私が安全性を確認します」
楽しみで乗りたいのではないか、アグリ様。
「では、まず私が運転します。皆さんは同乗してください。いいですね」
お兄さまの運転する車に、国王陛下、アグリ様が同乗。次の同乗者、カイデール殿下、オスカー様、
次がリドルード様、レオ様と決まった。
私の運転はルーとジェイシス様。
お兄さまは安全運転。安全運転第一よ。
国王陛下やアグリ様は運転したくてウズウズしているのが見て取れる。みんな、乗り終わった後は興奮している。
「アイちゃん、すごいよ。他にもキャンピングカーも作ったの?あれ、絶対キャンピングカーだよね。あれはー、ワンボックスカーまで作ったの。そのうちバスも作るの?でもここ、教習所みたいだね。ここで練習するのよね?」
矢継ぎ早に質問してくるルーだった。
「まだ、教えられる人が私とお兄さまと執事のロイドしかいないのよ。まぁ、エンジンつけて、アクセルとブレーキを覚えればなんとか動くけどね。前世のような交通事情じゃないからね、ここは」
この魔道車のすごいところは、エンジンがダメになっても、馬で引けるところだ。馬車にもなるのよ。別にすごくはないって?まぁ、馬で引ければ、馬車として使えるし、魔石を取り付ければ魔道車にもなる。一石二鳥?
さて、まずアグリ様とジェイシス様の運転訓練をしましょう。それから様子を見て国王陛下か。
一通り運転訓練をして、休憩。その後魔道バイクの走行訓練。
「いやー、楽しい。便利なものだが道路など整備が必要だな。領内を走るのは良い。魔道バイクは機密的なもの一早く届けたり、情報を取りに行くのに便利で有用性があるな」
えっ、王家の影などが乗り回したら怖いよ。オフロード仕様があるので山の中を駆け回ることができる。私は聞かなかったことにしよう。この件はジェイシス様とお父さまがしっかりと管理することになっているので、後のことは任せよう。
さてと、農園を見にに行こうかな。未来のモンテスキュー侯爵夫人となるルーに色々紹介していこう。
「ルー、農園に行こう。野菜や果物を作っている場所があるの。ハウス栽培をしているの」
「ハウス栽培?何作っているの?楽しみ」
みんな来ますよね。魔道車に乗っていきましょう。
カイデール殿下達は魔道バイクに乗っていくことになった。私、ルーは国王陛下の運転で農園に行く。農園までの道は土魔法士達に整備してもらっているので、魔道車専用となっている。多くの野菜、果物、大麦、小麦、お酒などの搬入に役立っている。搬入担当には試運転と共に搬入方法の仕方を勉強してもらっている。
「お父様の運転ではなく、アイちゃんの運転がいいのだけど」
「ルルーシェ、何を言っている。私は安全運転だぞ。アイリ嬢、楽しいなぁ」
私たちはドキドキです。ジェイシス様とアグリ様は別の魔道車に乗っている。ひどい。
農園に付き、魔道車は駐車場に置く。
「ほー、決められた場所に置くのか。初めから全て整備されているのだな」
国王陛下は感心していた。
農園に着き、ハウスを見せた。
「えっ?室内で育てているのか?」
「はい、我が領地は塩害の影響があり、今まで作物が育ちにくい土地でしたが、土壌開発をしました。やっと育つようになったのですが、今後いつまた塩害被害にあうかわかりません。そこでガラス職人がおりましたので、このように室内で野菜や果物を栽培しようと考えました」
「すごいな。室内で野菜を育てるか。バラや植物などを温室で育てている者もいたが、野菜や果物を育てるか。この発想はなかったな。これもアイリ嬢の知識か。発想の転換でこのようなものを作るとは、参った、参った」
みんな驚いていた。ドリルの妹キーリと夫ドゥーブルはガラス職人なので、温室を作ることができるかと聞いたところ、もちろんということだったので、頼んでみたところ素晴らしい温室ができた。
ドリガン親方の兄弟たちはそれぞれが素晴らしい技術を持っている。本当にドリガン親方たちに出会えたことが、このモンテスキューにとって最良だったと言える。お酒をいっぱい渡さないとね。これからも頑張って一緒に作っていこうね。
こうして我が領地の視察は終わった。
明日は王妃様とお二人で過ごすらしい。ごゆっくりお過ごしください。フェルナンド様はカイルとレオンと一緒に遊んでいますので安心してください。
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