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232 ラパンさん、いいこと言った!はい採用!
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ガーゴイヤ商会を首になってしまったラパンさん。身の上話を聞きながら魔道具部門へ奥様とお子さん3人の5人家族。長男が体が弱く、その薬代のために掛け持ち仕事をしているがガーゴイヤ商会の給金の方が高いのでこれからの生活を思うと途方に暮れていた。
「イーサン兄様いますか?」
「どうした、ケビン、ロナウド」
分解されたドライヤーを見せた。眉を顰め、後ろにいるラパンさんを睨んだ。
「これは分解したものだね。こんな壊れ方はしない」
「申し訳ございません、申し訳ございません」
ラパンさんは平伏していた。閉店間際だけどまだ人がいるから土下座はやめて。
「このシリアルナンバーだと早いうちに買ったものだね?分解するために買ったのかな?」
「違います、妻のために、息子の看病で疲れ切った妻に、少しでも綺麗になって欲しくて買いました。ハンドクリームも妻に渡して、それで笑顔になったのです。笑顔の妻を見るのは久しぶりだったのです。ですがガーゴイヤ商会長に、うぅぅぅ。申し訳ございません」
イーサン兄様は困った顔をして、俺を見る。
「ラパンさんはガーゴイヤ商会をクビになってしまったんだよね?」
ど直球で聞く俺。みんなオブラートに包め的な感じだけど、こういうのは直球で聞かないとね。
「ガーゴイヤ商会に私物とか残っているの?そちらにまた行く予定はあるの?」
「いえ、クビになりましたので行くことはないと言うか、借金返済のために行くだけです。残るのは借金だけなのです。息子の薬代が払えない時があり借金しました。これが借用書です。これを突きつけられ、クビを言い渡されました」
期限が明日?明日支払わないと利息が、は?5割。闇金より酷いのか?
「ラパンさんはガーゴイヤ商会で魔道具士だったの?」
「は、はい。しかしこのドライヤーは直すことができませんでした。一部の構造が解らず断念しました」
イーサン兄様が楽しそうに頷いている。
「ふふふ、よくそこまで理解できましたね。そうだ、ケビン、魔道具士面接の時のことをしよう。まずこれを作ってほしい」
徐に未完成のオルゴールをマジックバッグから出した。
「これは玩具店で売っているオルゴールですね。これ買いました。心が穏やかになり、息子達も気持ちよく寝ついてくれるのです。これを私が作ってよろしいのですか?」
「ああ、うちの魔道具士達は面談で何の説明もなく作ってもらったものだ。これをあなたは作れますか?」
魔道具士としての闘志が見られる。この人も生粋の魔道具バカなのかもしれない。熱い論争の輪に入っているラパンさんが目に浮かぶよ。
「で、できました」
すごいな。今回は実物を買っているからわかるのかもしれないが、しかし作れるなんてすごいね。面接の時の質問でもしてみよう。どんなものが作りたいか構想があるのかなぁ。
「すごいですね。ラパンさんはどんな魔道具を作りたいとか考えがらあるのですか?」
「あ、いえ、作れるかは分かりませんが、その子供達が楽しめる魔道具が良いと思いました。あの、乗り物の形をしたものとか」
「はい、採用!僕も子供達が楽しめる魔道列車の小さい版を作ろうと考えていたのです。今、メリーゴーランドを作ってますが、それとその魔道列車の小さい版を作るのいいですね。うん、ラパンさん頑張って」
「え?」
「ケビン?お前、またか?どういうものだ?」
イーサン兄様がジト目で呆れ返った声で聞いてきた。口だけの説明ではイメージがつかないと思うんだ。
「えーと、線路を作り、小さい魔道列車を一周させる乗り物です」
「は?ラパンさん、このケビンに目をつけられたので頑張ってください。魔道具士みんなで考えて作りましょう」
何を言われているか分からず、挙動不審になっているラパンさん。
「ラパンさん、うちの魔道具士に採用されました。おめでとうございます!ラパンさんは王都にこのまま居たいですか?それともフォーゲリア領地兄様移り住んでくれますか?」
「え?採用?ホ、ホントウデスカ?あ、あの妻と相談したいです」
「ご家族を連れてきていいよ。ここで食事をしながら話をしましょう。契約しなくても、話だけでもいいです」
「あの、家族を連れてきます。私は結界に入れるのですか?先ほどはケビン様達がいらっしゃったから入れたのではなく、私も入れるのでしょうか?」
「うん、大丈夫だよ。入れるよ。家族みんなでおいで。警備室に立ち寄って案内してもらってほしい」
「は、はい。はい、ありがとうございます」
ラパンさんは走って帰って行った。慌てなくても大丈夫なのに。
「ケビン、まあ新たな物を作るのか?まだメリーゴーランドは完成してないぞ。概ねできているがまだだぞ」
「メリーゴーランドだけではなく、子供達が喜ぶ遊具を作りたかったので、ラパンさんはいいことを言ってくれました。あとは魔道具士達に頑張ってもらわねば」
「頑張るのは魔道具士なんだな、やっぱり」
「てへへ」
イーサン兄様に頭を撫でられ、グシャグシャにされた。
念の為、絵でこんな感じと魔道具士達に渡しておいた。呆れ返る魔道具士達。またですかと口々にため息と共に俺に言うのではなくボソリと言っていたが気にしなーい。
魔道列車の形は新幹線の形がいいかな?それとも顔のついた機関車がいいのか?
音楽を流しながら動く小さな魔道列車。音楽を作ろう。出発する時は出発ベル音と汽笛がプップーって鳴らそう。
念の為小さい子は大人と同乗するよう、大人と子供が座れるスペース。跨るタイプの小さな魔道列車。それともトロッコ列車のような感じが安全面的にいいのかなぁ。うーん、考えてしまうな。そこは兄様達と相談して安全を確保しよう。
メリーゴーランドに続き、小さい列車があるのは楽しいよね。
俺のターザンローブも作らないと。これは小さい子はダメ。ある程度の年齢制限を設けて作るのである。これは木工技師アーロンと一緒に作るのだ。楽しみだ。
さてと、そろそろラパンさんが家族を連れてくる頃かなぁ。
「イーサン兄様いますか?」
「どうした、ケビン、ロナウド」
分解されたドライヤーを見せた。眉を顰め、後ろにいるラパンさんを睨んだ。
「これは分解したものだね。こんな壊れ方はしない」
「申し訳ございません、申し訳ございません」
ラパンさんは平伏していた。閉店間際だけどまだ人がいるから土下座はやめて。
「このシリアルナンバーだと早いうちに買ったものだね?分解するために買ったのかな?」
「違います、妻のために、息子の看病で疲れ切った妻に、少しでも綺麗になって欲しくて買いました。ハンドクリームも妻に渡して、それで笑顔になったのです。笑顔の妻を見るのは久しぶりだったのです。ですがガーゴイヤ商会長に、うぅぅぅ。申し訳ございません」
イーサン兄様は困った顔をして、俺を見る。
「ラパンさんはガーゴイヤ商会をクビになってしまったんだよね?」
ど直球で聞く俺。みんなオブラートに包め的な感じだけど、こういうのは直球で聞かないとね。
「ガーゴイヤ商会に私物とか残っているの?そちらにまた行く予定はあるの?」
「いえ、クビになりましたので行くことはないと言うか、借金返済のために行くだけです。残るのは借金だけなのです。息子の薬代が払えない時があり借金しました。これが借用書です。これを突きつけられ、クビを言い渡されました」
期限が明日?明日支払わないと利息が、は?5割。闇金より酷いのか?
「ラパンさんはガーゴイヤ商会で魔道具士だったの?」
「は、はい。しかしこのドライヤーは直すことができませんでした。一部の構造が解らず断念しました」
イーサン兄様が楽しそうに頷いている。
「ふふふ、よくそこまで理解できましたね。そうだ、ケビン、魔道具士面接の時のことをしよう。まずこれを作ってほしい」
徐に未完成のオルゴールをマジックバッグから出した。
「これは玩具店で売っているオルゴールですね。これ買いました。心が穏やかになり、息子達も気持ちよく寝ついてくれるのです。これを私が作ってよろしいのですか?」
「ああ、うちの魔道具士達は面談で何の説明もなく作ってもらったものだ。これをあなたは作れますか?」
魔道具士としての闘志が見られる。この人も生粋の魔道具バカなのかもしれない。熱い論争の輪に入っているラパンさんが目に浮かぶよ。
「で、できました」
すごいな。今回は実物を買っているからわかるのかもしれないが、しかし作れるなんてすごいね。面接の時の質問でもしてみよう。どんなものが作りたいか構想があるのかなぁ。
「すごいですね。ラパンさんはどんな魔道具を作りたいとか考えがらあるのですか?」
「あ、いえ、作れるかは分かりませんが、その子供達が楽しめる魔道具が良いと思いました。あの、乗り物の形をしたものとか」
「はい、採用!僕も子供達が楽しめる魔道列車の小さい版を作ろうと考えていたのです。今、メリーゴーランドを作ってますが、それとその魔道列車の小さい版を作るのいいですね。うん、ラパンさん頑張って」
「え?」
「ケビン?お前、またか?どういうものだ?」
イーサン兄様がジト目で呆れ返った声で聞いてきた。口だけの説明ではイメージがつかないと思うんだ。
「えーと、線路を作り、小さい魔道列車を一周させる乗り物です」
「は?ラパンさん、このケビンに目をつけられたので頑張ってください。魔道具士みんなで考えて作りましょう」
何を言われているか分からず、挙動不審になっているラパンさん。
「ラパンさん、うちの魔道具士に採用されました。おめでとうございます!ラパンさんは王都にこのまま居たいですか?それともフォーゲリア領地兄様移り住んでくれますか?」
「え?採用?ホ、ホントウデスカ?あ、あの妻と相談したいです」
「ご家族を連れてきていいよ。ここで食事をしながら話をしましょう。契約しなくても、話だけでもいいです」
「あの、家族を連れてきます。私は結界に入れるのですか?先ほどはケビン様達がいらっしゃったから入れたのではなく、私も入れるのでしょうか?」
「うん、大丈夫だよ。入れるよ。家族みんなでおいで。警備室に立ち寄って案内してもらってほしい」
「は、はい。はい、ありがとうございます」
ラパンさんは走って帰って行った。慌てなくても大丈夫なのに。
「ケビン、まあ新たな物を作るのか?まだメリーゴーランドは完成してないぞ。概ねできているがまだだぞ」
「メリーゴーランドだけではなく、子供達が喜ぶ遊具を作りたかったので、ラパンさんはいいことを言ってくれました。あとは魔道具士達に頑張ってもらわねば」
「頑張るのは魔道具士なんだな、やっぱり」
「てへへ」
イーサン兄様に頭を撫でられ、グシャグシャにされた。
念の為、絵でこんな感じと魔道具士達に渡しておいた。呆れ返る魔道具士達。またですかと口々にため息と共に俺に言うのではなくボソリと言っていたが気にしなーい。
魔道列車の形は新幹線の形がいいかな?それとも顔のついた機関車がいいのか?
音楽を流しながら動く小さな魔道列車。音楽を作ろう。出発する時は出発ベル音と汽笛がプップーって鳴らそう。
念の為小さい子は大人と同乗するよう、大人と子供が座れるスペース。跨るタイプの小さな魔道列車。それともトロッコ列車のような感じが安全面的にいいのかなぁ。うーん、考えてしまうな。そこは兄様達と相談して安全を確保しよう。
メリーゴーランドに続き、小さい列車があるのは楽しいよね。
俺のターザンローブも作らないと。これは小さい子はダメ。ある程度の年齢制限を設けて作るのである。これは木工技師アーロンと一緒に作るのだ。楽しみだ。
さてと、そろそろラパンさんが家族を連れてくる頃かなぁ。
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