脛かじり生活(願望)を堪能人生録~ゆるく楽しく生活していけるはずだよね?

ブラウン

文字の大きさ
31 / 310

31 木工技師 アーロンさん

しおりを挟む
 数日後、父様が木工技師アーロンさんを紹介してくれることになった。

 ドルトンさんも腕は非常にいいが妥協を許さない人だが、アーロンさんも同じような人みたいだ。ただおしゃれ感がないらしい。よく言えばオーソドックスなもので質がいいだけ。ただそれだけだった。

「アーロン、紹介しよう。これがうちの次男ロナウド、三男ケビンだ。この子たちが君の作ってほしいものがあるんだ。話を聞いてもらえないだろうか?」

「ルーク様、坊ちゃん方が話ですか。そんな子供のお遊びの話なんかぁ聞きゃせんよ」

「まぁ、そう言わず、話だけでも聞いてもらえないか?気に入らなければ受け入れなくていいではないか、頼む」

「領主様にそう言われちゃ、しょうがないですね」

 おー、上から目線だなぁ、この人は。でも、置いてある家具など見るとしっかりした造りだな。デザイン性はない。普通だ。でも、細部まで丁寧に仕上げている。いい職人さんだ。

「アーロンさん、初めまして、フォーゲリア伯爵家次男 ロナウドです」
「初めまして、アーロンさん、三男のケビンです。よろしくお願いします」
 元気いっぱいの8歳に見えるよね。

「おー、この坊ちゃんたちが何を作ってほしいんだ」

 ロナウド兄様が俺の書いたノートと自分で作ったリバーシを見せた。

「なんじゃこれは?けったいな物を作らせようとしているじゃないか。こんなもの、わしにかかれば造作もない。これをわしに作れってのかい。ふざけんじゃない、こんなものをわしが作らないといけないんじゃ。帰ってくれ!」

 これは頑固爺だな。それにこんなおもちゃじゃだめか。しかし、これだけ丁寧に仕上げる人だ、ここで逃すわけにはいかないのだ。これからジェンガ、滑り台、回転木馬、シーソー、ブランコ、オルゴール、木でピタ〇ラスイッチの装置を作るんだぞ。まずい、遊具しか考えてないぞ。俺の頭、幼児化してきたのか?そうだ、バイオリンや木琴だって作れるぞ。音楽家爆誕だ。ソロバンだって作れる。おもちゃだけではないことをアピール。

「アーロンさん、木にはいろいろな可能性があるのですよ。家具だけじゃないのです。固定観念を捨て、木で出来うるあらゆるものを習得できれば、木材マスターにあなたはなれます!」
 自分で言っていて何言っているかわからん。木材マスターって何?
 アーロンさんが腕組みして唸っていた。

「ようわかったぞ、ぼうず」
 え?わかったの?俺も言っていてわからないんだけど。

「その木材マスターが何かは分からんが、木にはいろいろな可能性があるか、よーし、作ってやる」
 おおー、よしよし。作ってもらえるんぁ。やったね。

「アーロン、いいのか?この三男のケビンのいうことを聞いているとはこき使われるぞ。全部が全部鵜呑みにしてはダメだぞ。ほどほどにしてほしい」

「なーに、ルーク様。大丈夫だよ。子供の言っていることではないか。子供のお遊びに付き合うだけだ。わははは」

「なあ、ケビン。さっき言っていたものをノートに書き記しておいてくれ」

「なんじゃい、その紙は。何が書いてあるんだ」

「アーロンさん、これはケビンが作ってほしいと思ったノートです。実用できるものを吟味して作ってもらおうと思っています。長男のノートには魔道具の作成です。そちらは鍛冶のドルトンさんに協力していただいてますが、もしかしたらアーロンさんにも話が来ると思います。酒樽もそうですが」

「ああー、あの樽は酒樽だったのか!おおーあれは喜んで作るぞ」
 ここにも酒好きがいた。今後お酒で釣ろう。

 父様がボソボソと言ってきた。
「酒で釣ろうと思っただろう。お前はいつも何かで釣ろうとしているだよな。まったく」

 お酒の方は順調に蒸留し熟成させている。それも、様々な穀物で作っている。大人ってずるい。協力する大人たちが多い。そして早く飲みたい人がいるため、魔道具で進めているものと、じっくりねかせるものと分けて作っている。それも小さい樽を作ってそれぞれの住人に振舞い、ねかせる人、飲む人様々だった。俺の収納にも大きい樽をいれて熟成中。これは俺が大人になったら飲むのだ。いい具合にねかせられているのではないかと期待しているがそもそも時間停止なんだよ、熟成しないということなのか、さっぱりわからないがとりあえず将来のためねかせておく。父様、お祖父様、兄様達も自分たちの腰にあるマジックバッグに常時入れているんだから、酒に対する熱量がハンパない。

 もちろん、精霊様達特に長老様達に持っていってもらった。みんなのおかげで、たくさん収穫が出来、質が良い。いっぱいお菓子、料理、お酒を持ち帰ってもらった。たまには里帰りしなよ、と言って帰らせた。まったく帰らずにここにいつもいるんだから。

 と、話はそれましたが、さっそくリバーシ、将棋、チェス(これは凝ったデザインなので時間をくれと言われている)ソロバンを作ってもらうこととなった。シンプルだけど円を均一にする技巧。円の描き方はコンパスを作成。またこれがイーサン兄様の琴線にふれ、円イコール歯車となり、大きく時計開発に拍車がかかったことは言うまでもない。

 簡易リバーシ完成。みんな始めると夢中になっていった、1セットが今や5セット作られた。なんだか昼間から酒を飲みぱちぱちしている爺さんたちがいる。暇人じゃないか!ロナウド兄様は商業ギルドに特許申請をさっそく出していた。抜け目ない兄だ。

 兄様達は帰る時これを持っていきたいと言って、新たなリバーシセット作った。駒と盤を簡単に収納できるようにした。持ち運びが楽なことが一番いいことだ。

 娯楽計画もうまくいっているぞ。将来の未来像、昼行燈生活が待っている。目に浮かぶ光景、俺は寝転びながら、お酒を飲み、対面している女性(ここ大事!)とリバーシや将棋でパチパチ打っている未来が俺を待っている。オオー。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

英雄の孫は今日も最強

まーびん
ファンタジー
前世では社会人だったが、死んで異世界に転生し、貧乏貴族ターセル男爵家の3男となった主人公ロイ。 前世のギスギスした家庭と違い、家族の皆から愛され、ロイはすくすくと3歳まで育った。 中でも、毎日一緒に遊んでくれるじいじは爺馬鹿全開で、ロイもそんなじいじが大好き。 元将軍で「英雄」と呼ばれる最強のじいじの血を引いたロイは、じいじ達に見守られながら、今日も楽しく最強な日々を過ごす。

おばさんは、ひっそり暮らしたい

蝋梅
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。 たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。 さて、生きるには働かなければならない。 「仕方がない、ご飯屋にするか」 栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。 「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」 意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。 騎士サイド追加しました。2023/05/23 番外編を不定期ですが始めました。

美人同僚のおまけとして異世界召喚された私、無能扱いされ王城から追い出される。私の才能を見出してくれた辺境伯様と一緒に田舎でのんびりスローライ

さら
恋愛
美人な同僚の“おまけ”として異世界に召喚された私。けれど、無能だと笑われ王城から追い出されてしまう――。 絶望していた私を拾ってくれたのは、冷徹と噂される辺境伯様でした。 荒れ果てた村で彼の隣に立ちながら、料理を作り、子供たちに針仕事を教え、少しずつ居場所を見つけていく私。 優しい言葉をかけてくれる領民たち、そして、時折見せる辺境伯様の微笑みに、胸がときめいていく……。 華やかな王都で「無能」と追放された女が、辺境で自分の価値を見つけ、誰よりも大切に愛される――。

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

うわさの行方

下沢翠花(しもざわすいか)
恋愛
まだ十歳で結婚したセシリア。 すぐに戦場へ行ってしまった夫のニールスは優しい人だった。 戦場から帰るまでは。 三年ぶりにあったニールスは、なぜかセシリアを遠ざける。 ニールスの素っ気ない態度に傷つき疲弊していくセシリアは謂れのない酷い噂に追い詰められて行く。

英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~

ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国の辺境で、ただ静かに生き延びたいと願う少年、ヴァン。 彼に正義感はない。あるのは、前世の記憶と、母が遺した『物理法則を応用した高圧魔力』という危険な理論だけだ。 敵の大軍が迫る中、ヴァンは剣も振るわず、補給線と心理を切り裂く。 結果、敵軍は撤退。代償も、喝采も、彼には無意味だった。 だが、その「効率的すぎる勝利」は帝国の目に留まり、彼は最高峰の『帝国軍事学院』へと引きずり出される。 「英雄になりたいわけじゃない。生き残りたいだけだ」 謎の仮面メイド『シンカク』、命を取引に差し出した狼耳の少女『アイリ』。 少年は選択する。正義ではなく、最も費用対効果の高い道を。 これは、合理が英雄譚を侵食していく、学園ミリタリーファンタジー。 【※作者は日本語を勉強中の外国人です。翻訳ソフトと辞書を駆使して執筆しています。至らない点もあるかと思いますが、物語を楽しんでいただければ幸いです。】

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

私の妹と結婚するから婚約破棄する? 私、弟しかいませんけど…

京月
恋愛
 私の婚約者は婚約記念日に突然告白した。 「俺、君の妹のルーと結婚したい。だから婚約破棄してくれ」 「…わかった、婚約破棄するわ。だけどこれだけは言わせて……私、弟しかいないよ」 「え?」

処理中です...