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最終編-新シイセカイノ創リ方
表裏一体(2)
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「今度こそ……もう誰も犠牲をだしたりしないっ」
マナトが未だ……解り合えぬように……
「耳を傾ければ聞こえてくる……他にどんな言葉《おと》もいらない……」
サーベルを手にした皇帝の仮面《アルカナ》をつけた瘴気の化け物。
俺に繰り出した一撃を、レヴィがその刀で受け止める。
「そんな……私だけの空間《ぜいたく》……他に何もいらないよ……レス、私にその言葉《おと》を聞かせて欲しい……」
「破邪暗黙《だまれっ》……私はそれ以外の音を拒絶する……」
「無眼……無音……」
誰にも認められず努力してきた……
褒められることなく……一番を目指してきた……
その実力は……その彼女の努力を……
生半可な人間が捕らえることはできない。
「……無閃っ」
仮面の化け物……その二つの化け物を通り過ぎ、セシルを狙いその刃を振るう。
一瞬、セシルはその刃に戸惑いの瞳を向けるが、
その刃はセシルに届くことなく、見えない壁に遮られる。
「無駄だよ……たった一人の声など神《ぼく》には届かない……」
そんなセシルに……
「なんで、なぜ……平等に声を聞かない……なぜ届かせないっ」
マナトが叫ぶ。
「届かないのなら……届くまで努力をするんだよ……」
待つだけでは願いなど叶わないと……
「得たものはそう言う……努力をしても失敗した惨めを知らぬ奴らは……その報いを受けられなかった奴らの言葉などそんな奴らに届かないっ」
「……届かないんじゃない……言葉にしていないだけだよ」
ナキはそう、マナトを否定する。
「……叶えたいなら、失敗しても努力を続けなよ……財産にしてみせなよ……おじさんに言わせれば、その失敗を恥て努力《ことば》を閉ざしているのは、君たちだよ……そんな言葉を聞けというほうが、無理な話さ」
「そんなこと……それも……成功できた者だから……だから、私は……」
マナトが言い返そうと……懸命に言葉を捜す。
「失敗が財産だったなど……最後に成功した奴の言葉だっ」
マナトのその言葉に、つまらなそうにナキは見る。
「世界は表裏一体……最初から成功した人間よりも、失敗を繰り返し、あきらめずに成功した人間のほうがずっと価値があると思うけどね」
「……まぁ、偉そうに言っているが……おじさんは現世では失敗続きで成功を知らないんだけどね……もう一度……異世界《チャンス》があるのなら……」
そのチャンスを掴むだけだよと……ナキは前《かみ》を見る。
「……俺もよくわかりませんが……」
俺は、マナトを見ずに彼に話しかけるように言う。
「……貴方は貴方なりに努力をし続けた……結果は褒められたものじゃないのかもしれない……でも、貴方はただ……助けようと思った人たちのために、学園を作り……瘴気に対抗しようとした……魔王《フィル》を守ろうとした……それは努力として褒められたことだと思います」
そんな矛盾を口にする。
「くだらん……レス、あまり俺を失望させるなよ」
割って入るようにキリングが俺に言う。
「……神だ、努力だ……平等だなど、実にくだらんっ……勝ち取れ……どれもただの甘えだ、そんな言葉遊びでは何も手に入らない……レス、お前があの日、俺に見せた可能性を……我すら利用する欲望で、神《そいつ》すら、出し抜いて見せよっ」
キリングが何かの期待を俺に寄せるように言う。
「戻れっ……」
レイフィスがサーベルで切り裂かれた身体を修復するように、
時を戻す。
「取り戻したいのは過去……紡ぎたいのは未来《かこ》……悔やんでも、願っても決して手に入らない……」
レイフィスの闘拳が仮面の化け物のサーベルを一時的に消去する。
そして、その仮面に拳を打ち込む。
「時間は存在しない……今はこの世界をだましているだけだよ……人、一人の都合で過去も未来も変えられない……一人の人間が時間を巻き戻し世界の動きを変えるなど……できるわけがないんだ……君たちはただ、この空間で事に対する時間《いみ》でしかない……」
現にレイフィスの能力も、世界をだましているだけで、自己治癒能力なのかもしれない……
まぁ……攻撃にも対応しているし、そう単純なわけでもないのか……と、
自分なりにその能力を推測してみる。
「……あんまり、努力とか興味ないんだけど」
べろりと飴玉のようなものを舐めながらエトナが言う。
星の仮面をつける化け物の魔力を俺の身体《まりょく》を勝手に使い、
結界を作り出し守りながら言う。
「火炎弾……」
パチンコの玉のようなものを大量に取り出し、
それらを上空に投げると……火の玉に姿を変える。
「……結界の外の能力も届くみたいだね」
エトナはそうもらしながら能力を星の仮面の化け物へと向ける。
「……なんで、ボク、痛い目にあいたくないために痛い目にあうのかなぁ」
文句を言いながら……数百の針をイメージしながら、手にした銃口のトリガーを引く。
「ふん……くだらん」
キリングはそう言い、右手を自分の顔の前に構えると……
「なに……?」
火の玉、魔力の針……彼女たちの魔力がキリングの右手に集まる。
「この世の全て、我のモノ……貴様らは黙ってこの俺にその魔力《ちから》を提供しろ……何尾ともこの俺に逆らうことなど許さんっ」
集った魔力の右手で皇帝の仮面の化け物の身体を貫く。
「……っ」
星の仮面の化け物が魔力を両手に集めると、黒き炎の魔法をキリングに放つが……
俺の結界に弾かれる。
「ふん……」
つまらなそうにキリングは皇帝の仮面を剥ぎ取る……
右手に集めた魔力を一気にその仮面に集結させるように握りつぶす。
仮面の化け物一体が消滅する。
ばさり、ばさりと……
クレイとヨウマが、周囲の瘴気を集め現れる、化け物を退治している。
仮面の化け物に比べれば、能力は低いのかもしれない。
それでも……下手な能力者よりははるかに高い魔力、瘴気を持っている。
そして、星の化け物に続く道を作り上げると、
二人同時に、切りかかる。
星の化け物は両手に魔力を送ると、
その二つの刃を両手で防ぐ。
「ち……さすがにそう簡単に倒させてくれないか」
クレイはそんな化け物を睨みながらも、
その右手で握られた刃で身体を固定されている。
「取り戻したかったというよりかは……認めさせたかった……」
ルディナはゆっくりと手にした銃を構えると両手を塞がれている化け物を狙う。
「ふん、おじさんの出る幕はないようだね……」
「無眼……無音……」
透明な何かが通り過ぎるように……
「誰も彼も……煩いんだよ……静かに……してよ……聞こえないんだよ、レスの声……神様なんだろ?だったら、叶えてよ、レスと二人でお話したい……」
ゆっくりとセシルに言うように、星の仮面の化け物を見る。
「ねぇ……だから、少し黙っててくれる?」
「破邪暗黙《だまれっ》!!」
その刃がその仮面を捉え、ぴしりとヒビの入ったそれは真っ二つに割れると……
化け物は消滅し……セシルの周囲に瘴気が集まる。
身を守るように、セシルがその翼で身体をおおう。
レイフィス、レヴィ、キリング……
その攻撃に続き、クレイとヨウマが続けてセシルに斬りかかるが、
どれもその攻撃は届かない。
「一つの言葉《アルカナ》は解く……それは社交性と誠実……法律《ほうおう》は何を語る……ただ、無慈悲にその不道徳さを嘆き……そんな救いをただ願う」
ばさりと翼を開く……
それぞれの真下に黒い渦が現れ……
「くっ……」
囚われた身体をそれぞれが懸命に足掻いているが、
伸びた触手により、その身体が渦の中に飲まれ、空間の外に送還される。
そして、入れ替わるように現れるゲート。
「壊す、壊せ……壊れろ……」
取り残された俺とセシルの居る空間に、
男が一人入り込んでくる。
マナトが未だ……解り合えぬように……
「耳を傾ければ聞こえてくる……他にどんな言葉《おと》もいらない……」
サーベルを手にした皇帝の仮面《アルカナ》をつけた瘴気の化け物。
俺に繰り出した一撃を、レヴィがその刀で受け止める。
「そんな……私だけの空間《ぜいたく》……他に何もいらないよ……レス、私にその言葉《おと》を聞かせて欲しい……」
「破邪暗黙《だまれっ》……私はそれ以外の音を拒絶する……」
「無眼……無音……」
誰にも認められず努力してきた……
褒められることなく……一番を目指してきた……
その実力は……その彼女の努力を……
生半可な人間が捕らえることはできない。
「……無閃っ」
仮面の化け物……その二つの化け物を通り過ぎ、セシルを狙いその刃を振るう。
一瞬、セシルはその刃に戸惑いの瞳を向けるが、
その刃はセシルに届くことなく、見えない壁に遮られる。
「無駄だよ……たった一人の声など神《ぼく》には届かない……」
そんなセシルに……
「なんで、なぜ……平等に声を聞かない……なぜ届かせないっ」
マナトが叫ぶ。
「届かないのなら……届くまで努力をするんだよ……」
待つだけでは願いなど叶わないと……
「得たものはそう言う……努力をしても失敗した惨めを知らぬ奴らは……その報いを受けられなかった奴らの言葉などそんな奴らに届かないっ」
「……届かないんじゃない……言葉にしていないだけだよ」
ナキはそう、マナトを否定する。
「……叶えたいなら、失敗しても努力を続けなよ……財産にしてみせなよ……おじさんに言わせれば、その失敗を恥て努力《ことば》を閉ざしているのは、君たちだよ……そんな言葉を聞けというほうが、無理な話さ」
「そんなこと……それも……成功できた者だから……だから、私は……」
マナトが言い返そうと……懸命に言葉を捜す。
「失敗が財産だったなど……最後に成功した奴の言葉だっ」
マナトのその言葉に、つまらなそうにナキは見る。
「世界は表裏一体……最初から成功した人間よりも、失敗を繰り返し、あきらめずに成功した人間のほうがずっと価値があると思うけどね」
「……まぁ、偉そうに言っているが……おじさんは現世では失敗続きで成功を知らないんだけどね……もう一度……異世界《チャンス》があるのなら……」
そのチャンスを掴むだけだよと……ナキは前《かみ》を見る。
「……俺もよくわかりませんが……」
俺は、マナトを見ずに彼に話しかけるように言う。
「……貴方は貴方なりに努力をし続けた……結果は褒められたものじゃないのかもしれない……でも、貴方はただ……助けようと思った人たちのために、学園を作り……瘴気に対抗しようとした……魔王《フィル》を守ろうとした……それは努力として褒められたことだと思います」
そんな矛盾を口にする。
「くだらん……レス、あまり俺を失望させるなよ」
割って入るようにキリングが俺に言う。
「……神だ、努力だ……平等だなど、実にくだらんっ……勝ち取れ……どれもただの甘えだ、そんな言葉遊びでは何も手に入らない……レス、お前があの日、俺に見せた可能性を……我すら利用する欲望で、神《そいつ》すら、出し抜いて見せよっ」
キリングが何かの期待を俺に寄せるように言う。
「戻れっ……」
レイフィスがサーベルで切り裂かれた身体を修復するように、
時を戻す。
「取り戻したいのは過去……紡ぎたいのは未来《かこ》……悔やんでも、願っても決して手に入らない……」
レイフィスの闘拳が仮面の化け物のサーベルを一時的に消去する。
そして、その仮面に拳を打ち込む。
「時間は存在しない……今はこの世界をだましているだけだよ……人、一人の都合で過去も未来も変えられない……一人の人間が時間を巻き戻し世界の動きを変えるなど……できるわけがないんだ……君たちはただ、この空間で事に対する時間《いみ》でしかない……」
現にレイフィスの能力も、世界をだましているだけで、自己治癒能力なのかもしれない……
まぁ……攻撃にも対応しているし、そう単純なわけでもないのか……と、
自分なりにその能力を推測してみる。
「……あんまり、努力とか興味ないんだけど」
べろりと飴玉のようなものを舐めながらエトナが言う。
星の仮面をつける化け物の魔力を俺の身体《まりょく》を勝手に使い、
結界を作り出し守りながら言う。
「火炎弾……」
パチンコの玉のようなものを大量に取り出し、
それらを上空に投げると……火の玉に姿を変える。
「……結界の外の能力も届くみたいだね」
エトナはそうもらしながら能力を星の仮面の化け物へと向ける。
「……なんで、ボク、痛い目にあいたくないために痛い目にあうのかなぁ」
文句を言いながら……数百の針をイメージしながら、手にした銃口のトリガーを引く。
「ふん……くだらん」
キリングはそう言い、右手を自分の顔の前に構えると……
「なに……?」
火の玉、魔力の針……彼女たちの魔力がキリングの右手に集まる。
「この世の全て、我のモノ……貴様らは黙ってこの俺にその魔力《ちから》を提供しろ……何尾ともこの俺に逆らうことなど許さんっ」
集った魔力の右手で皇帝の仮面の化け物の身体を貫く。
「……っ」
星の仮面の化け物が魔力を両手に集めると、黒き炎の魔法をキリングに放つが……
俺の結界に弾かれる。
「ふん……」
つまらなそうにキリングは皇帝の仮面を剥ぎ取る……
右手に集めた魔力を一気にその仮面に集結させるように握りつぶす。
仮面の化け物一体が消滅する。
ばさり、ばさりと……
クレイとヨウマが、周囲の瘴気を集め現れる、化け物を退治している。
仮面の化け物に比べれば、能力は低いのかもしれない。
それでも……下手な能力者よりははるかに高い魔力、瘴気を持っている。
そして、星の化け物に続く道を作り上げると、
二人同時に、切りかかる。
星の化け物は両手に魔力を送ると、
その二つの刃を両手で防ぐ。
「ち……さすがにそう簡単に倒させてくれないか」
クレイはそんな化け物を睨みながらも、
その右手で握られた刃で身体を固定されている。
「取り戻したかったというよりかは……認めさせたかった……」
ルディナはゆっくりと手にした銃を構えると両手を塞がれている化け物を狙う。
「ふん、おじさんの出る幕はないようだね……」
「無眼……無音……」
透明な何かが通り過ぎるように……
「誰も彼も……煩いんだよ……静かに……してよ……聞こえないんだよ、レスの声……神様なんだろ?だったら、叶えてよ、レスと二人でお話したい……」
ゆっくりとセシルに言うように、星の仮面の化け物を見る。
「ねぇ……だから、少し黙っててくれる?」
「破邪暗黙《だまれっ》!!」
その刃がその仮面を捉え、ぴしりとヒビの入ったそれは真っ二つに割れると……
化け物は消滅し……セシルの周囲に瘴気が集まる。
身を守るように、セシルがその翼で身体をおおう。
レイフィス、レヴィ、キリング……
その攻撃に続き、クレイとヨウマが続けてセシルに斬りかかるが、
どれもその攻撃は届かない。
「一つの言葉《アルカナ》は解く……それは社交性と誠実……法律《ほうおう》は何を語る……ただ、無慈悲にその不道徳さを嘆き……そんな救いをただ願う」
ばさりと翼を開く……
それぞれの真下に黒い渦が現れ……
「くっ……」
囚われた身体をそれぞれが懸命に足掻いているが、
伸びた触手により、その身体が渦の中に飲まれ、空間の外に送還される。
そして、入れ替わるように現れるゲート。
「壊す、壊せ……壊れろ……」
取り残された俺とセシルの居る空間に、
男が一人入り込んでくる。
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