お隣さんはセックスフレンド

えつこ

文字の大きさ
上 下
73 / 116
2-5.何も考えられないくらい

3 *

しおりを挟む


 一度達した王輝だが、身体の熱はまだまだ冷めず、中が疼いてしかたなかった。あらかじめ解してあったので、すぐにでも挿入できる状態だ。
「佐季、後ろ解してあるから、お願い」
 熱い思考のまま、王輝は見えない遼にねだった。情欲を孕んだ瞳で見つめている遼を想像して、全身にじわじわと快感が沁みる。
 王輝が誘うように足を開くと、物欲しそうにひくひくと蠢く後孔が露わになり、遼は唾を飲みこんだ。精液と先走りが会陰を伝い、後孔を濡らす。遼はローションを指に取り、王輝の後孔へ入れた。指はスムーズに飲みこまれていき、熱い内壁が指を締めつける。遼は指を二本、三本と増やし、早急に広げていく。
 このまま自身を挿れてもよかったが、遼の視界にバイブが目に入る。バイブを手に取り、じっと観察する。黒色のバイブの表面はシリコン製で、棒状で太く、長い。電源を入れると振動し、先端がうねうねとマッサージするように動いた。その動きに驚いて、慌てて遼は電源を切った。
 これを王輝に入れるという葛藤と、これで乱れる王輝を見たいという欲望、二つの考えが遼の中でせめぎ合い、王輝が望んだならと言い訳をして欲望に従った。バイブにローションを塗り、後孔へと宛がう。ゆっくりと押しこむと、太いバイブは中へと飲みこまれていった。 王輝は慣れた感触に、バイブが入れられたことがわかった。
「今ヶ瀬、きつくない?」
「大丈夫」
 何度か挿れたことがあるバイブだったので、太さには驚かなかった。
 遼は王輝の様子を確認して、バイブを奥まで入れ込む。バイブで広がりきった後孔の縁を指で撫でると、王輝は小さく震えた。今度はバイブを引き抜く。ぬるりと出てくる黒い物体は、ローションで濡れ、卑猥さを強調していた。バイブの電源を入れると動き始め、軽い振動音が鳴った。遼は初めてのバイブに使い勝手がわからず、ゆっくりとしたストロークで中を攻めた。しかしそれは王輝にとっては焦らすような動きで、溜まっていく熱がぐるぐると身体の中で暴れる。
「佐季、ゆっくり、しないで…」
「気持ちよくない?」
「気持ち、いいっけど、足りないからぁ…」
 王輝の言葉に、遼は手の動きを速くする。少し乱暴に出し知れされるバイブに、王輝の身体は喜んだ。じゅぼじゅぼと水音が鳴り、ローションが掻き出される。バイブの振動が内壁を刺激し、先端がうねうねと前立腺を刺激すると、王輝はびくびくと腰を揺らした。
「いいっ、そこ、もっとほしっ…」
 遼は王輝の望み通り、前立腺にバイブの先端を押し当てる。マッサージするような動きで前立腺を捏ねられ、王輝は嬌声を上げた。先走りで濡れた王輝自身を同時に扱く。
「あぁっ、いい、っ、きもちいい…」
 王輝の乱れる肢体に、遼は我慢の限界だった。痛いほど勃ちあがった遼自身は、先走りで濡れ、血管が浮き上がっていた。早く王輝の中を味わいたい。奥を突き上げたい。思考が熱くなっていく。
 王輝も我慢の限界で、おもちゃだけでは物足りなさを感じていた。気持ちいいがもっと欲しい。
「佐季っ、早く、佐季のがほしっ…」
 切なげな王輝の声が、遼を衝動的に動かした。遼は王輝からバイブを抜き、自身にゴムを被せた。口を開けたままの後孔に、勢いよく遼自身を突き入れる。
「……っ…」
 突然の衝撃に、王輝自身は何も吐き出さず、後ろだけで達した。王輝は背中や首を反らせ、待ちに待った快感の波に漂う。王輝の瞳から自然と涙が溢れた。
 挿入と同時に、中がきつく締まった。遼は慌てて自身の根元を握り、射精をやり過ごす。久しぶりの王輝の中は熱く絡みつき、遼自身をしゃぶるように蠢いた。
 身体を落ち着かせるために熱い息を吐いてから、遼は律動を始める。絶頂に達したばかりの中をえぐると、王輝は抵抗を示す。
「佐季っ、待って」
「ごめん、待てない」
 先ほどまでお預け状態に等しかった遼は、腰の動きを止められなかった。欲望のままに猛然と腰を叩きつけ、王輝の身体を揺さぶる。王輝の手首の手錠がかちゃかちゃと音を鳴らした。
「あっ、イってるからぁ、っあ、あ」
 熱い息と嬌声が王輝の口からとめどなく漏れる。それを塞ぐように、遼はキスをした。王輝の口内を舌で嬲り、唇を吸い上げる。ついばむようなキスをしながら、奥を突き上げた。
「っん、いい、ん、っあ、あ」
 声が徐々に甘くなり、王輝の身体は快感を享受する。
 
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

俺には絶対向いてない!

BL / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:379

アイドルですがピュアな恋をしています。

BL / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:125

幼馴染がそんなに良いなら、婚約解消いたしましょうか?

恋愛 / 完結 24h.ポイント:25,519pt お気に入り:3,541

イアン・ラッセルは婚約破棄したい

BL / 完結 24h.ポイント:41,239pt お気に入り:1,390

あなたが見放されたのは私のせいではありませんよ?

恋愛 / 完結 24h.ポイント:7,366pt お気に入り:1,659

運命の番を見つけることがわかっている婚約者に尽くした結果

恋愛 / 完結 24h.ポイント:12,581pt お気に入り:256

ちびヨメは氷血の辺境伯に溺愛される

BL / 連載中 24h.ポイント:42,359pt お気に入り:4,705

公爵様と行き遅れ~婚期を逃した令嬢が幸せになるまで~

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:2,108pt お気に入り:24

君と臓器とそれから愛を

BL / 連載中 24h.ポイント:21pt お気に入り:3

運命を知っているオメガ

BL / 連載中 24h.ポイント:5,766pt お気に入り:3,659

処理中です...