お隣さんはセックスフレンド

えつこ

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3-3.二人のこれから

5 *

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 遼は一度王輝から自身を抜き、王輝を四つん這いにさせた。濡れそぼった後孔に、遼は自身を再度埋め込む。ローションと遼の精液のおかげで、遼自身は奥まで滑るように入っていった。遼は王輝の腰を固定するように手で持ち、最初はゆっくりと、そして徐々に速く腰を叩きこんだ。
「あっ、あ、っ…、いいっ」
 がつがつと後ろから突き入れられ、王輝は声をもらし、口からは飲みこめなかった唾液がこぼれる。最奥を抉られると、頭の先からつま先まで、びりびりと快感が走り抜け、王輝はぎゅとシーツを握った。
「おくっ、いい、…っ、もっと…」
 王輝の中は、引き抜くときは出ていかないでとばかりに締めつけ、突き入れるときは喜ぶようにしゃぶる。搾り取るように蠢く内壁に、遼の思考が熱くなっていく。もっと、と求めるように、遼は獰猛な肉食獣のごとく、腰を打ちつけた。
「りょう、おく…、そこぉ、いいっ」
「ここ?」
「うんっ、いい、あっ、あっ…」
 王輝の背中は、遼が腰を打ちつけるたびに、蠱惑的にしなる。ローションと遼の精液が王輝の中でかき混ぜられ、ずちゅずちゅと淫らに音を立てた。掻き出された液体が、会陰や太ももの裏側を伝い、視覚的に遼を興奮させていく。
「っ、りょう、大きく、しないで…」
「ごめん、っ…」
「あっ、なか、いっぱいで、きもちい、いっ…」
「煽るなって」
 王輝の声と身体に、遼の欲望の歯止めがかからない。遼が腰の動きを速めると、衝撃で王輝の身体が揺さぶられる。
「あ、いいっ、あ、あ…、だめ、…っ…」
「王輝、俺も…っ…」
 びくんと身体を揺らした王輝は、精を吐き出さずに達した。中で達した快感と射精できなかった苦しさが、王輝の身体の内側で混ざり合う。追い打ちをかけるように、遼の精液が中に出され、腹に熱さが広がった。
 王輝の意識は蕩け、脱力するようにベッドに倒れこむ。後孔から遼自身がずるりと抜け、それすらも王輝にとっては刺激で、ひくりと身体を震わせた。
 遼はベッドに肢体を投げ出した王輝の姿を見つめた。王輝ははくはくと浅い呼吸を繰り返し、放心している。その白い肌は上気して、ところどころ汗や精液で汚れていた。また、後孔は寂し気に口を開き、精液がとろりと溢れ出した。遼の欲望はまだまだ治まる様子はない。達したばかりの遼自身は硬度を取り戻し、熱を持って反り立つ。
「王輝」
 遼は王輝の名前を呼び、仰向けに体勢を変えさせる。熱を持った遼の瞳に見つめられ、王輝は小さく頷き、セックスの続行を了承する。王輝もまだまだ物足りなかった。
 遼は再び正常位で挿入する。すっかり熟れた王輝の蕾は、遼自身を喜ぶように受け入れた。溢れだした精液をまた奥へと押しこむように、遼自身を突き入れる。
 腰を進めきった遼は、今度は王輝の背中に手を回し、抱き起した。急に姿勢が変わり、王輝は慌てたが、抵抗する間もなく遼と対面座位の姿勢となる。自重で、遼自身がさらに深く入り、王輝は息を詰めた。精液混じりの先走りが王輝自身からとろりと溢れる。
「王輝、腰あげて」
 遼に求められ、王輝はゆっくりと腰をあげる。身体の中から遼の熱さが出ていくのが寂しくて、王輝は切なげに声を漏らす。ぎりぎりまで腰を浮かした王輝は、力を抜いて、腰を落とす。それと同じタイミングで、遼は突き上げた。
「っ、はっ…あ…」
 がつんと最奥を暴かれて、王輝は目を見開く。全身に快感が走った王輝はあっけなく射精し、王輝の精液が二人の腹を濡らした。王輝に射精後の余韻に浸る間も与えず、遼は腰を突き上げる。息を吸おうとしていた王輝は、喉の奥で、声にならない声をあげた。
「まって、りょ、うっ…」
 たん、たん、とリズムよく奥を突き上げられ、王輝は何も考えられなくなる。連続的に与えられる快感に、王輝の声色は甘さを増していき、目の前がちかちかとスパークした。
「あっ、いい、…あ、もっと…」
 王輝は甘えるように遼に抱き着いた。二人の密着度があがり、汗ばんだ皮膚が触れあう。遼と王輝は見つめ合ってキスをした。お互い舌を絡ませて、唇を貪りあう。遼は王輝の口内へ舌を侵入させ、味わうように上顎や歯列を舐めた。その間も腰の動きは止めず、王輝の喘ぎ声は遼に飲みこまれた。
「んっ、んぅ…、んん、っ…」
 王輝の瞳から、自然と涙が零れた。
 遼はそれに気づき、腰の動きを止め、王輝の唇を解放する。
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