3 / 100
第3話
しおりを挟む
4畳半の手狭な部屋が何室かあるだけの外見はしょうもないボロアパート。
そこが私が生活している場所である。
働いてた時はもう少しマシなとこに住んでいたのだが懐の問題もあり引っ越したのだが…。
「いくら時間がなかったとはいえ、もうちょっとマシなとこに引っ越せばよかった…」
そんな風に思う部屋である。
引っ越してから間もないので部屋の中には特にものらしいものは置いていない、あるのはダンボールが三箱あるだけだ。
それ以外はマットが敷いてあり布団が畳んであるだけだ、あまり生活感がない。
まあ仕方ない、まだ禄に生活していないのだから。
「おっと、そろそろ実際にダンジョンというスキルを実践してみなければ…」
ダンジョンへ行くことができる入り口。
ダンジョンゲート。
まずはこれを作らなければいけないっと言っても必要な事はキーワードを言うだけなのだ。
私はそのキーワードを口にする。
「ダンジョンゲート!」
こんな言葉一つで本当にダンジョンゲートが出来んの?
そんな事を思いながらも私が発した言葉、しかしそれによって目の前にダンジョンゲートが本当に現れた。
うわ~~本当にマジだった。
これがスキルの力なのか、なんかちょっと感動してる自分がいる。
あの石造りの大きな門とは違い、人間1人が問題なく通れるくらいの扉だ。
レンガを積み上げて出来た物で、今出来たばかりのくせにツタが巻きついているぞ。
まるで長年の時を超えて存在した遺跡の入り口とでも言えばいいのだろうか。
なんでそんな感じのダンジョンゲートなのかは不明である。
それと扉の向こうは光で満たされていて中を伺い知ることはできない。
本来のダンジョンはマストで危険なモンスターがわんさかいる場所だ。
一応装備が買い揃えたものをまた使うつもりなのだが…。
「こんな貧相なもので一体何の役に立つのかわからないな…」
その貧相な装備の内訳について話そう。
先ずはネットで売られていたプロテクターだ、肘と膝、それと胸をガードする黒いプロテクターである。それとゴーグルとヘルメットだ。
服は動きやすさを重視して上下青のジャージだ、そして武器は金属バッドである。
いっちゃ悪いがダンジョン探索者専用の装備なんて自分に用意できるわけがない、だってお金ないし。
それと銃刀法違反にならない上で用意できるものを用意したらこんな感じになったのだ。
流石に安いからといって本物の刃物とかを買うのに比べればマシだからだ。
安いからといって包丁やナイフとかを買ってダンジョンセンターに行ったりすると変質者扱いを受ける可能性があるのだ。
いっぱしの探索者は槍とか剣とか普通に持っているのだが、完全な素人丸出しの初心者探索者が刃物を持っていると警察から普通に職質を受ける。
ここら辺の扱いについては国はいまいち動いていないからである。
銃刀法違反という法律は生きているのだが探索者としてある程度の実績のある奴らはそういう武器を扱ったとしても特にお咎めがないのである。
つまり新米探索者の場合は刃物とか持ってたら職質されて下手をすると普通に捕まるという。
何ともふわっとした感じなのが今は日本の現状なのだ。
ダンジョンからモンスターが溢れてピンチになるなんてことが起こればどうなるか分からないが。
なにぶん国というな目下に危機が迫らなければ対応は遅い、迫っても遅いもんは遅いのである。
まっそんな事は今に始まった事ではないので仕方がないのだろう。
しかし今はそんな国がどうの法律がどうなんてのはどうでもいい。
装備を整えた私はしばし爆発しそうなほどに動く心臓が収まるのを待つ。
……ここから先のダンジョンは危険度という意味では完全に未知数だ、『ダンジョン』というスキルを持つからといって絶対に安全だという確証はネットの情報ではなんとなく多分大丈夫なんだろうと言うレベルのものしか得られなかった。
ここにはダンジョンセンターの職員たちという教官役の人間もいない。
自分の身に万が一何かが起こったと場合に助けてくれる存在は絶対にいない。
そのことを冷静に考え、頭の中で整理する。
何かがあった時にどっかから救い主が現れてくれないかなとかそんなバカなことに思考を裂かないためだ。
そして深呼吸をして……私はダンジョンへと足を踏み入れた。
そこが私が生活している場所である。
働いてた時はもう少しマシなとこに住んでいたのだが懐の問題もあり引っ越したのだが…。
「いくら時間がなかったとはいえ、もうちょっとマシなとこに引っ越せばよかった…」
そんな風に思う部屋である。
引っ越してから間もないので部屋の中には特にものらしいものは置いていない、あるのはダンボールが三箱あるだけだ。
それ以外はマットが敷いてあり布団が畳んであるだけだ、あまり生活感がない。
まあ仕方ない、まだ禄に生活していないのだから。
「おっと、そろそろ実際にダンジョンというスキルを実践してみなければ…」
ダンジョンへ行くことができる入り口。
ダンジョンゲート。
まずはこれを作らなければいけないっと言っても必要な事はキーワードを言うだけなのだ。
私はそのキーワードを口にする。
「ダンジョンゲート!」
こんな言葉一つで本当にダンジョンゲートが出来んの?
そんな事を思いながらも私が発した言葉、しかしそれによって目の前にダンジョンゲートが本当に現れた。
うわ~~本当にマジだった。
これがスキルの力なのか、なんかちょっと感動してる自分がいる。
あの石造りの大きな門とは違い、人間1人が問題なく通れるくらいの扉だ。
レンガを積み上げて出来た物で、今出来たばかりのくせにツタが巻きついているぞ。
まるで長年の時を超えて存在した遺跡の入り口とでも言えばいいのだろうか。
なんでそんな感じのダンジョンゲートなのかは不明である。
それと扉の向こうは光で満たされていて中を伺い知ることはできない。
本来のダンジョンはマストで危険なモンスターがわんさかいる場所だ。
一応装備が買い揃えたものをまた使うつもりなのだが…。
「こんな貧相なもので一体何の役に立つのかわからないな…」
その貧相な装備の内訳について話そう。
先ずはネットで売られていたプロテクターだ、肘と膝、それと胸をガードする黒いプロテクターである。それとゴーグルとヘルメットだ。
服は動きやすさを重視して上下青のジャージだ、そして武器は金属バッドである。
いっちゃ悪いがダンジョン探索者専用の装備なんて自分に用意できるわけがない、だってお金ないし。
それと銃刀法違反にならない上で用意できるものを用意したらこんな感じになったのだ。
流石に安いからといって本物の刃物とかを買うのに比べればマシだからだ。
安いからといって包丁やナイフとかを買ってダンジョンセンターに行ったりすると変質者扱いを受ける可能性があるのだ。
いっぱしの探索者は槍とか剣とか普通に持っているのだが、完全な素人丸出しの初心者探索者が刃物を持っていると警察から普通に職質を受ける。
ここら辺の扱いについては国はいまいち動いていないからである。
銃刀法違反という法律は生きているのだが探索者としてある程度の実績のある奴らはそういう武器を扱ったとしても特にお咎めがないのである。
つまり新米探索者の場合は刃物とか持ってたら職質されて下手をすると普通に捕まるという。
何ともふわっとした感じなのが今は日本の現状なのだ。
ダンジョンからモンスターが溢れてピンチになるなんてことが起こればどうなるか分からないが。
なにぶん国というな目下に危機が迫らなければ対応は遅い、迫っても遅いもんは遅いのである。
まっそんな事は今に始まった事ではないので仕方がないのだろう。
しかし今はそんな国がどうの法律がどうなんてのはどうでもいい。
装備を整えた私はしばし爆発しそうなほどに動く心臓が収まるのを待つ。
……ここから先のダンジョンは危険度という意味では完全に未知数だ、『ダンジョン』というスキルを持つからといって絶対に安全だという確証はネットの情報ではなんとなく多分大丈夫なんだろうと言うレベルのものしか得られなかった。
ここにはダンジョンセンターの職員たちという教官役の人間もいない。
自分の身に万が一何かが起こったと場合に助けてくれる存在は絶対にいない。
そのことを冷静に考え、頭の中で整理する。
何かがあった時にどっかから救い主が現れてくれないかなとかそんなバカなことに思考を裂かないためだ。
そして深呼吸をして……私はダンジョンへと足を踏み入れた。
16
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
『25歳独身、マイホームのクローゼットが異世界に繋がってた件』 ──†黒翼の夜叉†、異世界で伝説(レジェンド)になる!
風来坊
ファンタジー
25歳で夢のマイホームを手に入れた男・九条カケル。
185cmのモデル体型に彫刻のような顔立ち。街で振り返られるほどの美貌の持ち主――だがその正体は、重度のゲーム&コスプレオタク!
ある日、自宅のクローゼットを開けた瞬間、突如現れた異世界へのゲートに吸い込まれてしまう。
そこで彼は、伝説の職業《深淵の支配者(アビスロード)》として召喚され、
チートスキル「†黒翼召喚†」や「アビスコード」、
さらにはなぜか「女子からの好感度+999」まで付与されて――
「厨二病、発症したまま異世界転生とかマジで罰ゲームかよ!!」
オタク知識と美貌を武器に、異世界と現代を股にかけ、ハーレムと戦乱に巻き込まれながら、
†黒翼の夜叉†は“本物の伝説”になっていく!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる