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第18話
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「ハルカ、アヤメ、何なんだこいつらは?」
「…ワタシに聞かれてもね~」
「私に聞かれても困まるわよ」
目の前に現れた熊っぽいモンスターだ、しかしその見た目はリアルのクマとは若干…いや結構違っていた。
なんか…ぬいぐるみっぽいのだ全体的に。
目はくりっとしていて大きくつぶらな瞳をしている、全体的に丸っこい印象を受ける感じで手足は太いくせに爪がやけにちっこいのだ。
さっきからプオープオー言いながらこちらの方を見ている。
ちなみに他の草団子たちも擬態したクマっぽいモンスターだった。
一番最初に動き出したやつがひときわ大きくそれ以外の奴らは大きいとはいえ人の大人よりは小さなサイズだ。
きっと一番大きなやつがボスとか母親で他は子分か子供と言った感じなのだろう。
そしてこちらを攻撃してくる感じはない。
「アヤメ、これは先制攻撃をすべきなのかな?」
「攻撃してきたらさすがに向こうも襲ってくると思うから様子を見た方がいいんじゃないかしら、こんな時こそヒロキ君の持つスマホの出番でしょ?」
モンスターを目の前にスマホをいじれってか。
さすがはダンジョンコア、その精神構造は人間とは別次元のところにあるな。
多少の距離を取りながらスマホを見てみる。
ネット関係の情報を漁ってモンスターとかファンシーなクマと検索してみた。
するとヒットしたのは色合いこそ違うがそっくりなやつが出てきた。
モンスターの名前はモフリンベアー。
基本的に非戦闘タイプのノンアクティブモンスターでありこちらから攻撃してこなければ襲ってくることはないらしい。
そしてその性格は大人しいので友好的に接すれば向こうも友好的に接してくれるとか。
お腹や肉球がとても柔らか仲良くなると触らせてくれる事とその見た目から女性の探索者にやたらと人気があるらしいことがわかった。
……どうやら自分が知らなかっただけで、こういう現実離れした可愛らしい生き物というのはダンジョンにはわりといるらしいな。
そういうモンスターたちの写真や交流動画を好んで配信するダンジョン配信者もいるみたいだ。
「どうやらこのモンスターたちはこちらから攻撃しなければ襲ってこないタイプのノンアクティブモンスターらしいみたいだ」
「なぁ~るほどね、どおりで気配ってやつがモンスターにしてはこう丸っこいと思ったわ~」
個人としては見た目とネットの情報だけで安易に判断するのは難しいと思っているのだが。
そう考えていると向こうの方から一体の小型のモフリンベアーが近づいてきた。
ソイツは体を自分の体をさするように当ててくる。
猫が何かが足元にすり寄ってくる感じに似ていた、ちなみにもモフリンベアーは見た目はクマだが精霊的なモンスターの一種らしく物を食べたりだとかしなくても生きていけるらしい。
だから普通に探索者を食べたりしないから襲われることを理由に戦闘にはならないのだそうだ。
本当にこちらから攻撃しなければ襲ってくることはないモンスターなのだそうである。
スマホで調べてみたところ武器を持って攻撃するとかスキルで攻撃する以外だったら直接触ったとしても怒ったりもしない温厚なダンジョンモンスターとして有名らしい。
さっきからそのモフリンベアーをジ~~っと見ているハルカさんである。きっと触りたいのではなかろうか。
「それにしてもなんでこんなモンスターが現れたんだろう、ダンジョンは精神に影響されるって言ってたけど、こんなモンスターの存在も知らなかった私の精神が影響したのか?」
「……ううん、多分だけどあなたじゃなくてハルカじゃないかしら~?」
「ハルカが?」
「そう、あの子は見た目はビシッとした感じだけどこういう可愛い系のわりと好きだからね~」
「……でしょうね」
さっきからハルカはモフリンベアーの柔らかい体に片手を出してもふもふと触っている。
それはもうもふもふしているのだ。
向こうのモフリンベアーは何も言わない、ただそのつぶらな瞳をハルカに向けているだけである。
自分も一番近くにいるもモフリンベアーをもふもふしてみる。
おう柔らかい、柔らかいぞモフリンベアー。
すると一番大きなモフリンベアーがなぜか自分の方に近づいてきた。
そして黒光りするツヤツヤの鼻先を自分の顔に押し付けてくる。なんだこれは。
「…多分だけどそれは友好的な行動だと思うわよ~」
「そっそうなのかな……?」
やたらとグリグリされるぞ。
実際のクマはどうか知んないけどこいつらが体をくっつけてくるのは好意的な思いを相手に伝えるためだと言うことか。
「ダンジョンコアとしての直感よ。間違ってないと思うわコイツらは安全よ」
「そうか、分かったよ。なら戦うのは無しにしょう」
鼻をグリグリされながら思う。
これが友好の証というわけか、なかなかにしつこいな。
熊っぽいモンスターことモフリンベアーたちとはその後本当に戦ったりすることもなく散々もふもふしたり鼻をグリグリされたりして相手をしていたらそのうち森の中に帰って行った。
「何だったんだろうね、あのモンスターたちは」
「精霊って割と気まぐれなのよ。きっと気が向いたらまた現れるんじゃない?」
「私としてはとても満足できたわ!」
そりゃあんだけモフリンベアーをもふもふすれば満足もするだろうさ。
そんな感じで我がダンジョンに住み着いたモンスターの第一号は熊の姿をしたモフリンベアーさんであった。
ノンアクティブらしいのでこのまま放置しようという方針になった。
……そう言えばスキルの保有者である私に危害を加えるモンスターがこのダンジョンに出現する可能性ってかなり低いってネット情報にあったな、わすれてたわ。
「…ワタシに聞かれてもね~」
「私に聞かれても困まるわよ」
目の前に現れた熊っぽいモンスターだ、しかしその見た目はリアルのクマとは若干…いや結構違っていた。
なんか…ぬいぐるみっぽいのだ全体的に。
目はくりっとしていて大きくつぶらな瞳をしている、全体的に丸っこい印象を受ける感じで手足は太いくせに爪がやけにちっこいのだ。
さっきからプオープオー言いながらこちらの方を見ている。
ちなみに他の草団子たちも擬態したクマっぽいモンスターだった。
一番最初に動き出したやつがひときわ大きくそれ以外の奴らは大きいとはいえ人の大人よりは小さなサイズだ。
きっと一番大きなやつがボスとか母親で他は子分か子供と言った感じなのだろう。
そしてこちらを攻撃してくる感じはない。
「アヤメ、これは先制攻撃をすべきなのかな?」
「攻撃してきたらさすがに向こうも襲ってくると思うから様子を見た方がいいんじゃないかしら、こんな時こそヒロキ君の持つスマホの出番でしょ?」
モンスターを目の前にスマホをいじれってか。
さすがはダンジョンコア、その精神構造は人間とは別次元のところにあるな。
多少の距離を取りながらスマホを見てみる。
ネット関係の情報を漁ってモンスターとかファンシーなクマと検索してみた。
するとヒットしたのは色合いこそ違うがそっくりなやつが出てきた。
モンスターの名前はモフリンベアー。
基本的に非戦闘タイプのノンアクティブモンスターでありこちらから攻撃してこなければ襲ってくることはないらしい。
そしてその性格は大人しいので友好的に接すれば向こうも友好的に接してくれるとか。
お腹や肉球がとても柔らか仲良くなると触らせてくれる事とその見た目から女性の探索者にやたらと人気があるらしいことがわかった。
……どうやら自分が知らなかっただけで、こういう現実離れした可愛らしい生き物というのはダンジョンにはわりといるらしいな。
そういうモンスターたちの写真や交流動画を好んで配信するダンジョン配信者もいるみたいだ。
「どうやらこのモンスターたちはこちらから攻撃しなければ襲ってこないタイプのノンアクティブモンスターらしいみたいだ」
「なぁ~るほどね、どおりで気配ってやつがモンスターにしてはこう丸っこいと思ったわ~」
個人としては見た目とネットの情報だけで安易に判断するのは難しいと思っているのだが。
そう考えていると向こうの方から一体の小型のモフリンベアーが近づいてきた。
ソイツは体を自分の体をさするように当ててくる。
猫が何かが足元にすり寄ってくる感じに似ていた、ちなみにもモフリンベアーは見た目はクマだが精霊的なモンスターの一種らしく物を食べたりだとかしなくても生きていけるらしい。
だから普通に探索者を食べたりしないから襲われることを理由に戦闘にはならないのだそうだ。
本当にこちらから攻撃しなければ襲ってくることはないモンスターなのだそうである。
スマホで調べてみたところ武器を持って攻撃するとかスキルで攻撃する以外だったら直接触ったとしても怒ったりもしない温厚なダンジョンモンスターとして有名らしい。
さっきからそのモフリンベアーをジ~~っと見ているハルカさんである。きっと触りたいのではなかろうか。
「それにしてもなんでこんなモンスターが現れたんだろう、ダンジョンは精神に影響されるって言ってたけど、こんなモンスターの存在も知らなかった私の精神が影響したのか?」
「……ううん、多分だけどあなたじゃなくてハルカじゃないかしら~?」
「ハルカが?」
「そう、あの子は見た目はビシッとした感じだけどこういう可愛い系のわりと好きだからね~」
「……でしょうね」
さっきからハルカはモフリンベアーの柔らかい体に片手を出してもふもふと触っている。
それはもうもふもふしているのだ。
向こうのモフリンベアーは何も言わない、ただそのつぶらな瞳をハルカに向けているだけである。
自分も一番近くにいるもモフリンベアーをもふもふしてみる。
おう柔らかい、柔らかいぞモフリンベアー。
すると一番大きなモフリンベアーがなぜか自分の方に近づいてきた。
そして黒光りするツヤツヤの鼻先を自分の顔に押し付けてくる。なんだこれは。
「…多分だけどそれは友好的な行動だと思うわよ~」
「そっそうなのかな……?」
やたらとグリグリされるぞ。
実際のクマはどうか知んないけどこいつらが体をくっつけてくるのは好意的な思いを相手に伝えるためだと言うことか。
「ダンジョンコアとしての直感よ。間違ってないと思うわコイツらは安全よ」
「そうか、分かったよ。なら戦うのは無しにしょう」
鼻をグリグリされながら思う。
これが友好の証というわけか、なかなかにしつこいな。
熊っぽいモンスターことモフリンベアーたちとはその後本当に戦ったりすることもなく散々もふもふしたり鼻をグリグリされたりして相手をしていたらそのうち森の中に帰って行った。
「何だったんだろうね、あのモンスターたちは」
「精霊って割と気まぐれなのよ。きっと気が向いたらまた現れるんじゃない?」
「私としてはとても満足できたわ!」
そりゃあんだけモフリンベアーをもふもふすれば満足もするだろうさ。
そんな感じで我がダンジョンに住み着いたモンスターの第一号は熊の姿をしたモフリンベアーさんであった。
ノンアクティブらしいのでこのまま放置しようという方針になった。
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