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2話

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美月「はぁぁ~~~」

朝ごはんを食べながら深いため息をし頭を抱え、やけに気分が低い美月。それに武雄がどうしたのかと聞く

武雄•́ω•̀)?「どうしたのだ美月よ? もしかして自分が会社や世の中にいいように使われてる社畜と気付いたンゴ?」

武雄の言い方に多少ピキっと来たが、まあまあ我慢して

美月「社畜言うな社会不適合者。確かに会社のことだけど仕事が辛いとかそんなんじゃないから。むしろ今の仕事にはやりがい感じてるし…引きこもりのあんたとは違って」

武雄(*´-ω・)ン?「じゃあどうしてクソデカため息してたん??」←(ノーダメ)

美月「会社とか取引先とかに行くと色んな人から声を掛けられたり言い寄られたりされてめんどくさいんだよね~。自然な形で指輪見せつけてるのに~」(グデー)

武雄(´・ω・`)「そりゃみづタンは容姿が良いだけじゃなくて女性でバイク乗ってるし相手が上司だろうが物事をハッキリと言うし、モテる要素しか持ってないもンゴ」

美月「こんな毒口で暴力的なのに?」

武雄(´・∀・`)「人って親密な関係にならない限り外側しか見れない生き物だからノ~。恋愛に限らず友達とか色々」

美月「まぁねぇ~…けどあんた友達いないから親密とか外見もクソもないじゃん」

その言葉は強すぎた…口にしてはならない禁忌の言葉を平然と言い放たれ、武雄はもがきその場でのたうち回った。子供の頃の幼少期や、成人し社会人になっても世の中から浮き続けた悲しい過去に襲われながら…

武雄((^ω^)(°Д°)( ᐛ )「アビア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」

狂ったように悲鳴をあげる武雄のことはまるで普段のことのような感じで気にも留めずご飯を食べ仕事の支度をして靴を履き玄関に立って

美月「仕事言ってくるね~」

武雄((^ω^)(°Д°)( ᐛ )「ギャア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」

まぁ~だ発狂しているが気にしず家を出てバイクに跨りヘルメットを被り、全身に響き渡るエンジンを掛け会社へと向かった

さて、話は美月の悩みに入り、美月が様々な人から声を掛けられたり言い寄られたりするということだが、別に男性だけとは限らず同じ女性達からもされる。例えばそう…会社の駐車場で…

美月「ふぅ」

ヘルメットを外し、チェーンロックを掛けていると後ろから新卒の女性社員がスマホを片手に美月を囲う

女性社員①「あ、あの美月さん!」

美月「えっ? わっ!うお…」

呼ばれて後ろを振り向かえると女性社員達に囲われて驚いていると勢いに任せて詰め寄られている

女性社員①「前から思っていたのですが、美月さんってすっごくかっこいいです!」
女性社員②「特にバイクに跨っている美月さんは素敵です!」
女性社員③「7INEナイン交換しませんか?」

美月「えっ、えっ…」

その瞬間、美月は女性社員達の一瞬の隙を見つけ、ダッシュでその場から逃げたした。突然逃げ出した美月に女性社員達は呆気にとられ立ちすくむ。上手く逃げることが出来た美月は周囲を警戒しながら会社へと入る

美月「(早速朝からこれだよ…)」トホホ…

早速朝から絡まれ、疲れてたようにフラフラとエレベーターに乗るが、その中でも…

男性社員「美月さんですか?」

美月「…そうですが?」

男性社員「自分、この部署の者で…」

男性社員が名刺を出してきたので美月は指輪をつけてる右手を出し、指輪を強調するような取り方をすると指輪が目に入ったのか見るからに同様する

男性社員「えっ、あっ、ゆ…指輪…!?」

美月「なに? " 結 婚 指 輪 " 付けてて何か問題かテメェ??」(圧)

男性社員「えっ、いや、別に、何も…」(焦る)

っと丁度良くエレベーターのドアが開き、そそくさと出ていきそれを少し目を細めて眺める

美月「はぁ~。まっ、しつこいよりはマシか」(深いため息)

仕事中でも…

美月「(今日は仕事量多いなー)」

同僚「美月さーん。急で悪いけど以前やってたプロジェクトの資料作っておいて。本社に資料送るから~」

美月「えっ! 仕事クs…」

気を抜いていた為か毒口が出かけるが、グッと堪える

美月「し、仕事が溜まってるのですが…」

同僚「ごめ~ん。溜まってる仕事のことは私から言っとくから本社に送る方を先にやっといて~」ゴメーン!

美月「は、はぁ…分かりました…」(汗)

急用の仕事が出来て、忙しくパソコンの前でカタカタと仕事していると後ろから両肩をポンッと捕まれ耳元で

年配社員「美月ちゃ~ん♡」

突然肩を捕まれ耳元でおじさんの甘い声で呼ばれた瞬間、ゾワッと体中に虫か這いずり回るかのような感覚に襲われる

美月「ひひぃひぃあ!?」(真っ青)

ビックリと気持ち悪さが混ざり、小さく変な悲鳴をあげてしまい後ろにいるおじまさんも驚いく

年配社員「うおっ! ご、ごめんね~?別に驚かすつもりはなかったんだよ~?」

同様しつつも両手で体を抑えながら

美月「なっなっなっ、何の用ですか!? 突然ああ言うことするのやめて下さい!」

年配社員「いや~、仕事忙しいと思って~。 手伝ってあg」

話の内容が分かった瞬間言葉を遮り

美月「結構です!」

年配社員「えっ…けど…」(汗)

おじさんのやったことに頭にきた美月はすごい剣幕で周りに聞こえないぐらいの小声で毒口が炸裂した

美月「突然触るんじゃねぇ、気色悪ぃんだよジジイ!! セクハラ何だよてめぇ、1回死んでこいよ!!」

突然の口調におじさんはタジタジになり、美月はスッキリしたように仕事に戻った。
色々あり、やっと昼の休憩時間になり、食堂室で仲のいい先輩と2人でご飯を食べながろ愚痴を吐く

美月「あ"あ~、このクソ共が~」(グダー)

美月の愚痴を聞くのが職場の先輩『長岡ながおか 紗栄子さえこ』(年齢 27歳)。
ポニーテールをし、雰囲気だけじゃなく本当に仕事の出来る上司のオーラを纏った人だ

長岡先輩「み~づきちゃん、美人でキリッとしててバイクに乗ってるものね~。モテない方がおかしいくらいだよ~」(アハハ)(汗)

美月「それ私の旦那にも言われました~」(ヘトー)

長岡先輩「やっぱり~?」

テーブルにグデーっとしている美月に愛想笑いしている長岡さんが1つ気になったことを聞いてきた

長岡先輩「そういえば美月ちゃんの旦那さんってオタク?だったっけ?」

先輩の質問にグデーとしながらもヘッ(´・∀・`)っとした顔で答える

美月「そうですよ~。ほぼ10歳上のアニメオタクで~す。しかもかなり重度の~」(笑)

長岡先輩「えっ…ど、どのくらいの??」

美月「え~っと、まずアニメ関係のDVDとCD専用の部屋と屋根裏を合わせて2つあって、仕事部屋もフィギュアやポスターなんかがあります。痛車も持ってて、抱き枕もたくさんあって、アニメのコスプレ部屋なんかもありますね~」(笑)

長岡先輩「えぇ…」(ドン引き)

美月「驚きますよね~」(笑)

長岡先輩「驚くって言うかなんというか…。美月ちゃんはそれでいいの?」

美月「別に、気にしてません」(笑)

長岡先輩「はぁ~」

ため息を吐かれ、予想通りの反応をされてヘラヘラと笑う美月に先輩は真剣な面持ちで

長岡先輩「美月ちゃん、私は別にあなたの旦那さんをどうこう言うつもりはないけど1つ注意を言わせて。美月ちゃんは美人で仕事も出来るから凄くモテる。だから言い寄ってくる男の中には美月ちゃんの旦那さんのような人達を下に見る人達もいるの」

先輩の話についていけない美月はテンパリながら聞き返す

美月「え、えっと…つまりどういうことですか?」

長岡先輩「つまり、美月ちゃんの旦那さんに嫉妬して奪おうって思うやつがいるの。中にはかなり強引にやってくる人もいるからあまり旦那さんの話はしない方がいいわ。良い?」

先輩から強めに言われ「はい」としか返信が出来ず、そうしていると休憩時間が終わり仕事へと戻った。
そして1日仕事の邪魔になるレベルで男達(中には女性も含む)に言い寄られ、やっと仕事が終わり家に帰ってくる

美月「ただいま~」(ヘロヘロ)

武雄((^ω^)(°Д°)( ᐛ )「アビア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」

美月「えっまだやってたの?」(笑)

仕事帰りでヘロヘロなのにも関わらず、未だ発狂し続けている武雄をどうにかなだめ、溜まっていた家のことをしてお風呂に入る

美月「…」

美月は1人真剣な顔で昼に先輩から言われていたことを考えていた

美月「…強引に色んなクソ共がね…」

お風呂を上がり、パジャマを着てリビングへ行くと武雄が家のことを全て終わらせテレビでゲームをしている

美月「仕事終わらすの早いね~」

武雄( • ̀ω•́  )「まぁな。ゲームしたいし」(ゲームのリモコンカチャカチャ)

美月「相変わらずだね」(笑)

武雄( • ̀ω•́  )「これが俺や!」(ゲームのリモコンカチャカチャ)

美月「私先に寝るから。あまり騒がないでね?」

武雄( • ̀ω•́  )「大丈夫だ、問題ない!」(ゲームのリモコンカチャカチャ)

美月「ならいいや。それじゃお休み」

武雄( • ̀ω•́  )「おう! おやす!」(ゲームのリモコンカチャカチャ)

階段の1段目に足を置いた時、美月は武雄に振り向かえる

美月「武雄…私、あなたについて行くから安心してね?」

武雄(・д・。)「…えっ?」

武雄は突然言われたからかちゃんと聞き取れておらず、もう一度聞こうとしたが、美月は2階の寝室へと行ってしまった。まっいっかと武雄はゲームを続けた。



おけま(おまけ)

仕事が終わり駐車場でバイクに荷物を積んでいる美月の下にバイク通勤している他の社員達がやってきて、美月のバイクを見て興奮する

男性社員「うぉおおお! これアールエスじゃないですか! しかも初期生産型で殆どのパーツがカスタムされてるなんてー!」

1人で盛り上がってる男性に恐る恐る誰なのかと聞く

美月「あの…すみませんがどなたですか?」(汗)

名前を聞かれ、ハッと我に返り頭をペコペコとさせながら

齋藤(さいとう)「あっすみません。私『齋藤さいとう 恵也けいや』(38歳)といいます」

美月「あっ、私は仲田 美月です」

齋藤「仲田さんですか。いや~、私バイクが大好きでして~。ついレアなバイクを見つけてしまって1人で盛り上がってしまいましまってどうもすみません~」(ペコペコ)

美月「やっぱり…(笑)。ん?、ところでZ2(ゼッツー)のことをアールエスって言ったってことは齋藤さんは関西出身の人ですか?」

齋藤「あっ!、分かってしまいましたか?」

美月「えぇまぁ。齋藤さんはなんのバイクに乗ってるんですか?」(笑)

齋藤「私の?私のバイクはあそこに停めてるカタナですよ」(笑)

美月「カタナじゃん。しかもGSX1100S…初めて見たな~」

齋藤「私のお気に入り何ですよ~」(笑)

美月「これも年代物ですよね~。他にも持ってるんですか?」

齋藤「いえ、これ1台だけです。増やそうものならカミさんに〆られますよ(笑)。仲田さんは他のを持ってるんですか?」

美月「えぇまぁ。これ(Z2)合わせて5台…」

齋藤「5台!? ほ、他の4台は…?」

美月「他のはニンジャH2、スーパーシェルパ、ワルキューレ、SRX600ですね」

齋藤「レア車も含まれてるじゃないですかァ…。よく買えましたね?」

美月「いやぁ…実は全部もらい物でして、Z2以外は全部壊れてまして…修理待ちです」(笑)

齋藤「お下がりでしたか」(笑)

美月「私の全財産でもバイク1台も買えませんよ」(笑)

そして2人はその場で話が盛り上がってしまい、気付けば深夜の9時になってしまった

美月「あっ、もう9時…」

齋藤「えっ!!?」

時間を言った瞬間突然齋藤さんが焦りだし、慌ててヘルメットを被った

齋藤「時間教えてくれてありがとう!。早く帰んないとカミさんに怒られちまう!」

美月「あ、あはは…」(笑うことしか出来ない)

齋藤「話楽しかったよ! 今度他のバイク仲間呼んでまた話しましょう!ではまた!」

そう言って齋藤さんは猛スピードで帰って行った。美月ももう夜遅いので寄り道せず家に帰宅した。
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