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2章
国民SIDE
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少し時間は遡り、ツァインの王城では街の人々が兵士に誘導され避難をしてきていた。
「女子供を優先だ!急げ!」
兵士たちは国民を誘導し、城の中へといれる。
だが、その数は多く、なかなか避難が進まないでいた。
「一体何が襲ってきたというんだ・・・おまえ、見たか?」
「いや、俺はずっと城の警備だったからな・・・ウェアウルフじゃないのか?」
「ウェアウルフは魔女が追い払ったんだろ?」
「まだ生き残りがいたとか・・・」
「ちがうよ!赤い空をとぶあくまだよ!」
「何?」
少女が兵士たちの会話に入ってきた。
「す、すみません」
母親が駄目でしょうと少女に注意をする。
「いや、構わん。それよりもお前たちは襲ってきた敵を見たのか?」
「うん、みたよー」
「はい、街で襲われて・・・羽を生やした赤い悪魔のような怪物でした。それが、門を破壊して・・・」
「門が破壊された?・・・馬鹿な、この短時間でか?」
「そうか・・・そんな化け物に襲われてよく無事だったな?」
「はい、ソフィーナ様に助けて頂いて」
「なるほど、騎士団長か!」
それなら安心だなと兵士たちは笑った・・・が、その時大きな爆音がと炎が城から離れた位置に見える街のほうに見えた。
「な、なんだあれは!?」
「あ、あそこはソフィーナ様に助けて頂いた場所・・・」
「あれを・・・赤い悪魔が操っているというのか」
遠くから見ても尋常ではない炎の柱が街の中に立ち上っている。
無数の炎がソフィーナを襲っていることは容易に想像できた。
「き、騎士団長は勝てるのか」
「わからん・・・」
先ほどまでソフィーナが迎撃に出ていると知って安堵していた兵士たちが炎の柱を見て不安に襲われる。
もし、あんな力を持つ悪魔が自分たちの所に来たら・・・勝ち目などあるはずがない。
そして、再び先ほどと同じ轟音が辺りに響いた。
ソフィーナは炎の魔法を使ったりはしない、ということはあの炎は赤い悪魔と言われている怪物が出したものだ。
「な・・・・」
兵士の一人が街の上空を見て絶句する。
それもそのはずである、先ほどの三倍はある火球が街の上に出現しているのだ。
「あんなの・・・騎士団長でもどうしようも・・・」
絶望が兵士たちを包んだ。
それだけではない、先ほどの轟音と炎を見て避難の最中だった街の人たちも異変に気付き錯乱し始める人まで出てきているのだ。
だが、次の瞬間、火球は霧散する。
「火球が消えた・・・?」
「よかった、きっと騎士団長殿が悪魔を倒したんだ!!」
よかった、助かったと、兵士も街の人も歓喜の声を上げ始めた。
「あ・・・ああああああ・・・」
一人の男が上空を見て悲鳴のような声を上げる。
他の物もその男の様子に気づき、再び街の上空を見ると、火球が再び出現していた。
ぬか喜びだったことに気付き、再び絶望の底へと落とされた。
そして、今度は火球がゆっくりと街に目掛けて落ち始めた。
「そ、そんな・・・あれが落ちたら街が・・・」
だが、今度は火球が少し下降し始めた瞬間、火球が再び霧散する。
いや、先ほどは魔力が霧散して消えた感じだったが、今のは明らかに何かによって破壊されたように見えた。
「今度は一体何が?」
「おい、さっきまで火球があったところ見てみろ・・・あれが赤い悪魔じゃないか?」
「ほ、ほんとだ何かいるぞ!」
先ほどまではそれほど上空に飛んでいなかった悪魔が火球を街に落とすため上空へあがったことで城の者たちにも姿が確認できた。
そして、まさに赤い悪魔というに相応しい姿のその異形を見て、人々は心から恐怖するのだった。
恐怖の中、再び無数の火球が現れる。
「一体・・・何がどうなってるんだ・・・」
無数の火球が降り注ぐ光景を見て、すでにこの世の地獄にしか見えない人々は、ただただ、見ていることしかできなかった。
・・・が、唐突に一人の少女が声を上げた。
「あ、ドブのおねーちゃん!」
余りの恐怖におかしくなってしまったのか?兵士の一人がそう思ったが、ふとあることを思い出す。
そういえば、最近冒険者になった闇の魔女が溝掃除の仕事ばかりしていて溝の魔女とか呼ばれていたのでは?と・・・。
再び、街の上空に視線を移した兵士の眼には黒い髪の少女の姿がハッキリと見えた。
「闇の魔女・・・」
そう、グランルーン王国に闇の魔女として指名手配され、様々な国を逃げまどいながらこの国に流れてきた少女の事だ。
彼女はこの国に着くなりウェアウルフの大群に襲われている王や兵士を救い、その元凶となっている魔導具を破壊しこの国を救った・・・あの方なら。
「魔女様なら・・・魔女様ならあの赤い悪魔を倒してくださるのでは!」
一人の兵士がそう叫んだ。
その叫びに応えるように他の人々も「そうだ、助かるかも!」等と声を上げていた。
そう声を上げる人々の視線の先で再び大きな火球が出現した。
「あ・・・・」
その火球を見た人々は再び声を無くす・・・いくら魔女でもあの火球をどうにかすることはできないんじゃないかと・・・。
だが、その火球は魔女めがけてではなく別の何かをめがけて投げるように魔女の上を通って飛んでいく、だが、それを魔女は再び追い越し、風の魔法を使い防いだのだ。
「あの大きな火球を簡単に防いだ・・・」
「すごい、闇の魔女様はやっぱりすごい!」
「いいぞー、ドブのおねーちゃん!」
ただ、火球を防いだだけですごい喜びようである。
しかし、あの火球を目の前にすれば普通の人であれば自身の死を覚悟するであろう。
それ程、規格外の力なのである。
そして、とうとう空中で赤い悪魔と闇の魔女の戦いが始まった。
魔女の魔法が赤い悪魔に襲い掛かっているように見える、魔女が優勢なのだろうか?
遠目に戦っているのがわかるが、どちらが押しているのか、魔女の攻撃が効いているのか分からない状況であった。
そして、今度は家一軒分の大きさがあるのではないかという程の大きさの火球が街の上空に現れた。
「な、なんだあれは・・・」
「あれが、魔人の本気・・・」
二人の男女が城の門をくぐりこちらにやってきながらそう言った。
「お、王様!?」
「騎士団長も!!」
そう、フィルディナンドとソフィーナであった。
フィルディナンドはソフィーナに肩を貸しながら城まで避難してきたのだった。
「あれが落ちれば街は・・・いや、この城も危ないかもしれないな」
「く・・・あんな大きさの火球をどうすれば・・・」
確かにあれが街に落ちればその余波でこの城も吹き飛んでしまうかもしれない、そうなれば避難した人々諸共終わりである。
「魔女殿にかけるしかない・・・」
王様のその言葉に人々が声を上げた。
「やっぱり、あそこで戦っているのは闇の魔女様なんですね!」
「ん、ああ、そうだ・・・彼女に我々も助けられた」
「やっぱり、魔女様が我々を・・・このツァインを救おうとしてくれてるんだ・・・」
「ああ、そうだが・・・魔女・・・「様」?」
そう、少し前までは闇の魔女と呼び捨てにするかいい呼び方でも魔女殿だったのだが、いつの間にか魔女『様』と呼び方が変わっていた。
何度も絶望的な光景を前にして、さっそうと現れた一人の少女が人々には救世主のように見えたのだろう。
「あ・・・火球が・・・」
その言葉に人々がその言葉が示すものをみる。
家一軒分の火球が街目掛けて下降し始めたのだ。
「え!?魔女殿!!」
ソフィーナが驚きの声を上げた。
それもその筈である、カモメはその火球めがけて突っ込んでいったのだ。
そして、大きな、死の象徴ともいえる火球は中から溢れ出た爆風により完全に消え失せたのだ。
そして、火の粉が舞い落ちる中に一人の少女が悠然と浮かんでいるのであった。
火の粉がキラキラと光りその光景はまさに幻想的であった。
赤い悪魔に挑む戦乙女・・・そう表現してもいいかもしれない。
「女神の様だ・・・」
「かっこいい・・・」
「なんて・・・なんて美しいんだ!」
「ドブのおねーちゃんかっこいいー!」
「萌えー!!!!」
等という声が上がっていた。
しかし、その光景を前に頭を抱える人物がいた。
「ま、街が・・・」
「ええ、壊れましたね・・・魔女殿の力で・・・」
そうなのである、カモメの放ったフレアバーストの威力はすさまじく、魔人の火球を消し飛ばしただけで終わらず、その余波で街が少し、無くなっていた。
「まあ、あの辺りの人は避難を終えてますし・・・」
「そうだな・・・あのままなら街どころかこの国が消えていたのだ・・・感謝せねばな・・・」
若干光を失った瞳をしている王様が何か悟ったように言っていた。
そんな中、カモメは次の行動に移っていた。
バトーネを振りかぶり魔人に殴りかかっていたのだ。
そして、そのバトーネを掴まれたと思うと、次の瞬間ハンマー投げよろしく、魔人を街の外へと投げ飛ばした。
「デ、デタラメな・・・」
「あの武器って・・・ああ使うんですね・・・」
呆れている二人を余所に、城に避難した人々は闇の魔女を讃えていた。
「女子供を優先だ!急げ!」
兵士たちは国民を誘導し、城の中へといれる。
だが、その数は多く、なかなか避難が進まないでいた。
「一体何が襲ってきたというんだ・・・おまえ、見たか?」
「いや、俺はずっと城の警備だったからな・・・ウェアウルフじゃないのか?」
「ウェアウルフは魔女が追い払ったんだろ?」
「まだ生き残りがいたとか・・・」
「ちがうよ!赤い空をとぶあくまだよ!」
「何?」
少女が兵士たちの会話に入ってきた。
「す、すみません」
母親が駄目でしょうと少女に注意をする。
「いや、構わん。それよりもお前たちは襲ってきた敵を見たのか?」
「うん、みたよー」
「はい、街で襲われて・・・羽を生やした赤い悪魔のような怪物でした。それが、門を破壊して・・・」
「門が破壊された?・・・馬鹿な、この短時間でか?」
「そうか・・・そんな化け物に襲われてよく無事だったな?」
「はい、ソフィーナ様に助けて頂いて」
「なるほど、騎士団長か!」
それなら安心だなと兵士たちは笑った・・・が、その時大きな爆音がと炎が城から離れた位置に見える街のほうに見えた。
「な、なんだあれは!?」
「あ、あそこはソフィーナ様に助けて頂いた場所・・・」
「あれを・・・赤い悪魔が操っているというのか」
遠くから見ても尋常ではない炎の柱が街の中に立ち上っている。
無数の炎がソフィーナを襲っていることは容易に想像できた。
「き、騎士団長は勝てるのか」
「わからん・・・」
先ほどまでソフィーナが迎撃に出ていると知って安堵していた兵士たちが炎の柱を見て不安に襲われる。
もし、あんな力を持つ悪魔が自分たちの所に来たら・・・勝ち目などあるはずがない。
そして、再び先ほどと同じ轟音が辺りに響いた。
ソフィーナは炎の魔法を使ったりはしない、ということはあの炎は赤い悪魔と言われている怪物が出したものだ。
「な・・・・」
兵士の一人が街の上空を見て絶句する。
それもそのはずである、先ほどの三倍はある火球が街の上に出現しているのだ。
「あんなの・・・騎士団長でもどうしようも・・・」
絶望が兵士たちを包んだ。
それだけではない、先ほどの轟音と炎を見て避難の最中だった街の人たちも異変に気付き錯乱し始める人まで出てきているのだ。
だが、次の瞬間、火球は霧散する。
「火球が消えた・・・?」
「よかった、きっと騎士団長殿が悪魔を倒したんだ!!」
よかった、助かったと、兵士も街の人も歓喜の声を上げ始めた。
「あ・・・ああああああ・・・」
一人の男が上空を見て悲鳴のような声を上げる。
他の物もその男の様子に気づき、再び街の上空を見ると、火球が再び出現していた。
ぬか喜びだったことに気付き、再び絶望の底へと落とされた。
そして、今度は火球がゆっくりと街に目掛けて落ち始めた。
「そ、そんな・・・あれが落ちたら街が・・・」
だが、今度は火球が少し下降し始めた瞬間、火球が再び霧散する。
いや、先ほどは魔力が霧散して消えた感じだったが、今のは明らかに何かによって破壊されたように見えた。
「今度は一体何が?」
「おい、さっきまで火球があったところ見てみろ・・・あれが赤い悪魔じゃないか?」
「ほ、ほんとだ何かいるぞ!」
先ほどまではそれほど上空に飛んでいなかった悪魔が火球を街に落とすため上空へあがったことで城の者たちにも姿が確認できた。
そして、まさに赤い悪魔というに相応しい姿のその異形を見て、人々は心から恐怖するのだった。
恐怖の中、再び無数の火球が現れる。
「一体・・・何がどうなってるんだ・・・」
無数の火球が降り注ぐ光景を見て、すでにこの世の地獄にしか見えない人々は、ただただ、見ていることしかできなかった。
・・・が、唐突に一人の少女が声を上げた。
「あ、ドブのおねーちゃん!」
余りの恐怖におかしくなってしまったのか?兵士の一人がそう思ったが、ふとあることを思い出す。
そういえば、最近冒険者になった闇の魔女が溝掃除の仕事ばかりしていて溝の魔女とか呼ばれていたのでは?と・・・。
再び、街の上空に視線を移した兵士の眼には黒い髪の少女の姿がハッキリと見えた。
「闇の魔女・・・」
そう、グランルーン王国に闇の魔女として指名手配され、様々な国を逃げまどいながらこの国に流れてきた少女の事だ。
彼女はこの国に着くなりウェアウルフの大群に襲われている王や兵士を救い、その元凶となっている魔導具を破壊しこの国を救った・・・あの方なら。
「魔女様なら・・・魔女様ならあの赤い悪魔を倒してくださるのでは!」
一人の兵士がそう叫んだ。
その叫びに応えるように他の人々も「そうだ、助かるかも!」等と声を上げていた。
そう声を上げる人々の視線の先で再び大きな火球が出現した。
「あ・・・・」
その火球を見た人々は再び声を無くす・・・いくら魔女でもあの火球をどうにかすることはできないんじゃないかと・・・。
だが、その火球は魔女めがけてではなく別の何かをめがけて投げるように魔女の上を通って飛んでいく、だが、それを魔女は再び追い越し、風の魔法を使い防いだのだ。
「あの大きな火球を簡単に防いだ・・・」
「すごい、闇の魔女様はやっぱりすごい!」
「いいぞー、ドブのおねーちゃん!」
ただ、火球を防いだだけですごい喜びようである。
しかし、あの火球を目の前にすれば普通の人であれば自身の死を覚悟するであろう。
それ程、規格外の力なのである。
そして、とうとう空中で赤い悪魔と闇の魔女の戦いが始まった。
魔女の魔法が赤い悪魔に襲い掛かっているように見える、魔女が優勢なのだろうか?
遠目に戦っているのがわかるが、どちらが押しているのか、魔女の攻撃が効いているのか分からない状況であった。
そして、今度は家一軒分の大きさがあるのではないかという程の大きさの火球が街の上空に現れた。
「な、なんだあれは・・・」
「あれが、魔人の本気・・・」
二人の男女が城の門をくぐりこちらにやってきながらそう言った。
「お、王様!?」
「騎士団長も!!」
そう、フィルディナンドとソフィーナであった。
フィルディナンドはソフィーナに肩を貸しながら城まで避難してきたのだった。
「あれが落ちれば街は・・・いや、この城も危ないかもしれないな」
「く・・・あんな大きさの火球をどうすれば・・・」
確かにあれが街に落ちればその余波でこの城も吹き飛んでしまうかもしれない、そうなれば避難した人々諸共終わりである。
「魔女殿にかけるしかない・・・」
王様のその言葉に人々が声を上げた。
「やっぱり、あそこで戦っているのは闇の魔女様なんですね!」
「ん、ああ、そうだ・・・彼女に我々も助けられた」
「やっぱり、魔女様が我々を・・・このツァインを救おうとしてくれてるんだ・・・」
「ああ、そうだが・・・魔女・・・「様」?」
そう、少し前までは闇の魔女と呼び捨てにするかいい呼び方でも魔女殿だったのだが、いつの間にか魔女『様』と呼び方が変わっていた。
何度も絶望的な光景を前にして、さっそうと現れた一人の少女が人々には救世主のように見えたのだろう。
「あ・・・火球が・・・」
その言葉に人々がその言葉が示すものをみる。
家一軒分の火球が街目掛けて下降し始めたのだ。
「え!?魔女殿!!」
ソフィーナが驚きの声を上げた。
それもその筈である、カモメはその火球めがけて突っ込んでいったのだ。
そして、大きな、死の象徴ともいえる火球は中から溢れ出た爆風により完全に消え失せたのだ。
そして、火の粉が舞い落ちる中に一人の少女が悠然と浮かんでいるのであった。
火の粉がキラキラと光りその光景はまさに幻想的であった。
赤い悪魔に挑む戦乙女・・・そう表現してもいいかもしれない。
「女神の様だ・・・」
「かっこいい・・・」
「なんて・・・なんて美しいんだ!」
「ドブのおねーちゃんかっこいいー!」
「萌えー!!!!」
等という声が上がっていた。
しかし、その光景を前に頭を抱える人物がいた。
「ま、街が・・・」
「ええ、壊れましたね・・・魔女殿の力で・・・」
そうなのである、カモメの放ったフレアバーストの威力はすさまじく、魔人の火球を消し飛ばしただけで終わらず、その余波で街が少し、無くなっていた。
「まあ、あの辺りの人は避難を終えてますし・・・」
「そうだな・・・あのままなら街どころかこの国が消えていたのだ・・・感謝せねばな・・・」
若干光を失った瞳をしている王様が何か悟ったように言っていた。
そんな中、カモメは次の行動に移っていた。
バトーネを振りかぶり魔人に殴りかかっていたのだ。
そして、そのバトーネを掴まれたと思うと、次の瞬間ハンマー投げよろしく、魔人を街の外へと投げ飛ばした。
「デ、デタラメな・・・」
「あの武器って・・・ああ使うんですね・・・」
呆れている二人を余所に、城に避難した人々は闇の魔女を讃えていた。
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