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2部 2章
決心
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「まあ、バレちゃったものは仕方ないよ。エリンシア、一体何を話すか迷っていたの?」
私が促すと、エリンシアは小さくため息を吐いて話し始める。
「そうですわね……メリッサさん、これから伝えることはあなたにとっても辛いこと……いいえ、苦しいことですが本当に聞きますの?」
「はい、お願いします……私は、この国の王女として少しでも今の城の状態を知っておきたいのです」
「解りましたわ……先ず、ローラさんの話ですと予想通りこの事件の黒幕はレンシアでしたわ」
やっぱり、そうなのか……ということは国と国との戦いになる……。
「そして、アンダールシアの王……つまり、メリッサさんのお父様なのですが………どうやら本物の様なのですわ」
「……え?」
え、どういうこと?
それってつまり王様がこの国を裏切ったってこと?でも、メリッサの話だと国民を大切にする王様だって……。
「あ、これだと語弊がありますわね……本物ですけれど本物じゃないみたいですの」
よし、全然意味が解らない!
………とりあえず、最後まで聞いてみよう。
「人に乗り移って操るスキルを持った人間がいるらしいですのよ……そいつがメリッサさんのお父様を操っていらっしゃるようなんですの」
「つまり、体を乗っ取られているってこと?」
「そう言うことですわね」
「そんな……」
メリッサの顔色がみるみる青くなる。
それはそうだ、だって自分の父親が、自分の意志とは関係なくやりたくもないことをやらされているのだ。そんなの酷すぎるよ……。
「メリッサのお父さんを助ける方法はないの?」
「ローラさんの話ですと、スキルの使用者を倒せばいいみたいなんですけれど……」
「それが誰か分からないってことだね……」
「ですわ……」
それじゃあ、仮にお城に攻めて行っても八方塞がりである……メリッサのお父さんだって分かっていて王様を倒しちゃうわけには行かないし……かといって、その場にスキル使用者がいなければ脅して王様を解放させることも出来ない……。
「そうなると、一番欲しい情報はそのスキルの持ち主の情報だね」
「ですわね、可能性として考えられるのはレンシアの人間、もしくは雇った傭兵団の人間……最悪なのはそのどちらでもないということですわね」
傭兵団でもなくレンシアの人間でもなく、その上でレンシアに協力しているものとなるとどこの誰か全然わからないもんね……。
「それで、レンさんが昔、その傭兵団にそれらしいスキルを持ったものがいないか聞いたんですけれど……白の傭兵団にはいなかったらしいですわ……ただ、あくまでレンさんがいた頃はということらしんですけれど……」
「レンはその傭兵団を止めてどれくらい経つの?」
「まだ、二か月程とのことでしたわ」
二か月か……新しいメンバーが増えていてもおかしくはないけど、それ程長い時間というわけではない……調べるにしても最後に回してもいいかも……。
「なら、その傭兵団を調べるのは最後に回そうか……レンが情報を持っているっていうのもあるし」
「そうですわね……それよりも、こちらの戦力を上げることを考えないといけませんわ」
「だね。とりあえず、ヴァルガンとローランシアにアンリエッタが使者を送ってくれたからその人たちがこの街に来てくれることを期待しよう」
同盟国二つが協力してくれるのならそれだけでもかなりの戦力強化になる。
とはいえ、同盟国だけに頼るわけにもいかないのでやっぱり、戦力は増やしておかないとだね。
でも、どうやって増やすか……。
「あ、あの……魔女様」
「ん、何?」
「この街の近くの森にエルフの里があると聞いております……エルフの方には協力してもらえないのでしょうか?」
おお……この街の近くにエルフの里があるんだ。
エルフか……私はエルフという単語を聞いて、昔馴染みのリーナとコハクの顔を思い出す。
今頃どうしているのかな?
「そうだね……エルフの里の場所がわかるのなら協力を仰ぎに行ってもいいかもしれないね」
「ですわね。この国ピンチというのならエルフの方々も協力してくれますでしょうし」
と、なればアンリエッタかフランクさんにエルフの里の場所を聞いておいた方がいいよね。
「でも、行くのはクオンさんたちが帰ってきてからの方がいいですわ」
「あ、そっか……そうだね」
ただでさえ、このラリアスの戦力は低い。
ここでまた誰かこの街を離れるとなるともし敵が攻めてきたときに護り切れなくなってしまうかもしれないのだ。なら、クオン達が戻ってきてからの方がいいだろう。
「そういえば、メリッサさんの『看破』でしたかしら?そのスキルはどんな嘘も見抜けますの?」
「はい、見抜けると言っても嘘をついているか、隠し事をしているかくらいですけれど」
嘘や隠し事の内容までは解らないらしい。
「でしたら、明日ローラさんの事も調べてもらいましょう……そうすれば安心もできますわ」
確かに、ローラも護ってあげないといけないので部屋を遠くにすることが出来ない。
未だってレンの部屋を挟んで、もう一つ隣の部屋にローラはいる。
そうなると、もしローラが嘘をついていた場合を警戒しておかなければいけないのだ。
でも、メリッサのスキルで嘘かどうか解るのであれば警戒する必要もあまりなくなる。
まあ、多分嘘はついてなさそうな気がするけどね……女の勘であるが。
「それじゃ、今日は寝ましょうですわ」
「うん、おやすみー」
「……おやすみなさい」
そうして、眠りにつくのであった。
=================================
カモメ達が眠りについた後、メリッサは一人眠ることが出来ないでいた。
「お父様の体が乗っ取られているなんて……」
エリンシアから聞いた話は思った以上にメリッサの心を苦しめていた。
それも仕方ない、メリッサにとってすでに唯一の肉親と呼べる人間なのである。
母親は目の前で殺され、兄のように慕っていた護衛二人も殺された。
これでもし、父親まで殺されたら……。
「私……一人になっちゃう……」
不安が14歳の少女を襲う。
だが、彼女はその不安に押しつぶされない程の強い心の持ち主であった。
暗殺者に追われ、目の前で母をそして兄と慕った護衛を殺されても、まだその眼には光を失っていない。
それは父と母の教えのお陰だろうか?
それとも、彼女自身に王族としての素質があったからなのだろうか?
普通の人間であれば絶望をしてしまう今の状況で彼女が思ったことは……普通ではなかった。
「強くなりたい……お父様を助けられるくらいに……」
彼女は自分の弱さに怒りを抱いていた。
もし自分が強ければ、母を兄を護れたかもしれない。
大事なものを失わずに済んだかもしれない……魔女様くらいの力があれば……。
そこまで考えて、メリッサは一つの事を決心する。
「明日、起きたら魔女様にお願いしてみよう」
寝返りをうち、メリッサは決心したことを口に出した。
「そうと決まれば、今日は休まないと……明日の為にも」
布団を目深に被るとメリッサはゆっくりと眠りに着くのであった。
私が促すと、エリンシアは小さくため息を吐いて話し始める。
「そうですわね……メリッサさん、これから伝えることはあなたにとっても辛いこと……いいえ、苦しいことですが本当に聞きますの?」
「はい、お願いします……私は、この国の王女として少しでも今の城の状態を知っておきたいのです」
「解りましたわ……先ず、ローラさんの話ですと予想通りこの事件の黒幕はレンシアでしたわ」
やっぱり、そうなのか……ということは国と国との戦いになる……。
「そして、アンダールシアの王……つまり、メリッサさんのお父様なのですが………どうやら本物の様なのですわ」
「……え?」
え、どういうこと?
それってつまり王様がこの国を裏切ったってこと?でも、メリッサの話だと国民を大切にする王様だって……。
「あ、これだと語弊がありますわね……本物ですけれど本物じゃないみたいですの」
よし、全然意味が解らない!
………とりあえず、最後まで聞いてみよう。
「人に乗り移って操るスキルを持った人間がいるらしいですのよ……そいつがメリッサさんのお父様を操っていらっしゃるようなんですの」
「つまり、体を乗っ取られているってこと?」
「そう言うことですわね」
「そんな……」
メリッサの顔色がみるみる青くなる。
それはそうだ、だって自分の父親が、自分の意志とは関係なくやりたくもないことをやらされているのだ。そんなの酷すぎるよ……。
「メリッサのお父さんを助ける方法はないの?」
「ローラさんの話ですと、スキルの使用者を倒せばいいみたいなんですけれど……」
「それが誰か分からないってことだね……」
「ですわ……」
それじゃあ、仮にお城に攻めて行っても八方塞がりである……メリッサのお父さんだって分かっていて王様を倒しちゃうわけには行かないし……かといって、その場にスキル使用者がいなければ脅して王様を解放させることも出来ない……。
「そうなると、一番欲しい情報はそのスキルの持ち主の情報だね」
「ですわね、可能性として考えられるのはレンシアの人間、もしくは雇った傭兵団の人間……最悪なのはそのどちらでもないということですわね」
傭兵団でもなくレンシアの人間でもなく、その上でレンシアに協力しているものとなるとどこの誰か全然わからないもんね……。
「それで、レンさんが昔、その傭兵団にそれらしいスキルを持ったものがいないか聞いたんですけれど……白の傭兵団にはいなかったらしいですわ……ただ、あくまでレンさんがいた頃はということらしんですけれど……」
「レンはその傭兵団を止めてどれくらい経つの?」
「まだ、二か月程とのことでしたわ」
二か月か……新しいメンバーが増えていてもおかしくはないけど、それ程長い時間というわけではない……調べるにしても最後に回してもいいかも……。
「なら、その傭兵団を調べるのは最後に回そうか……レンが情報を持っているっていうのもあるし」
「そうですわね……それよりも、こちらの戦力を上げることを考えないといけませんわ」
「だね。とりあえず、ヴァルガンとローランシアにアンリエッタが使者を送ってくれたからその人たちがこの街に来てくれることを期待しよう」
同盟国二つが協力してくれるのならそれだけでもかなりの戦力強化になる。
とはいえ、同盟国だけに頼るわけにもいかないのでやっぱり、戦力は増やしておかないとだね。
でも、どうやって増やすか……。
「あ、あの……魔女様」
「ん、何?」
「この街の近くの森にエルフの里があると聞いております……エルフの方には協力してもらえないのでしょうか?」
おお……この街の近くにエルフの里があるんだ。
エルフか……私はエルフという単語を聞いて、昔馴染みのリーナとコハクの顔を思い出す。
今頃どうしているのかな?
「そうだね……エルフの里の場所がわかるのなら協力を仰ぎに行ってもいいかもしれないね」
「ですわね。この国ピンチというのならエルフの方々も協力してくれますでしょうし」
と、なればアンリエッタかフランクさんにエルフの里の場所を聞いておいた方がいいよね。
「でも、行くのはクオンさんたちが帰ってきてからの方がいいですわ」
「あ、そっか……そうだね」
ただでさえ、このラリアスの戦力は低い。
ここでまた誰かこの街を離れるとなるともし敵が攻めてきたときに護り切れなくなってしまうかもしれないのだ。なら、クオン達が戻ってきてからの方がいいだろう。
「そういえば、メリッサさんの『看破』でしたかしら?そのスキルはどんな嘘も見抜けますの?」
「はい、見抜けると言っても嘘をついているか、隠し事をしているかくらいですけれど」
嘘や隠し事の内容までは解らないらしい。
「でしたら、明日ローラさんの事も調べてもらいましょう……そうすれば安心もできますわ」
確かに、ローラも護ってあげないといけないので部屋を遠くにすることが出来ない。
未だってレンの部屋を挟んで、もう一つ隣の部屋にローラはいる。
そうなると、もしローラが嘘をついていた場合を警戒しておかなければいけないのだ。
でも、メリッサのスキルで嘘かどうか解るのであれば警戒する必要もあまりなくなる。
まあ、多分嘘はついてなさそうな気がするけどね……女の勘であるが。
「それじゃ、今日は寝ましょうですわ」
「うん、おやすみー」
「……おやすみなさい」
そうして、眠りにつくのであった。
=================================
カモメ達が眠りについた後、メリッサは一人眠ることが出来ないでいた。
「お父様の体が乗っ取られているなんて……」
エリンシアから聞いた話は思った以上にメリッサの心を苦しめていた。
それも仕方ない、メリッサにとってすでに唯一の肉親と呼べる人間なのである。
母親は目の前で殺され、兄のように慕っていた護衛二人も殺された。
これでもし、父親まで殺されたら……。
「私……一人になっちゃう……」
不安が14歳の少女を襲う。
だが、彼女はその不安に押しつぶされない程の強い心の持ち主であった。
暗殺者に追われ、目の前で母をそして兄と慕った護衛を殺されても、まだその眼には光を失っていない。
それは父と母の教えのお陰だろうか?
それとも、彼女自身に王族としての素質があったからなのだろうか?
普通の人間であれば絶望をしてしまう今の状況で彼女が思ったことは……普通ではなかった。
「強くなりたい……お父様を助けられるくらいに……」
彼女は自分の弱さに怒りを抱いていた。
もし自分が強ければ、母を兄を護れたかもしれない。
大事なものを失わずに済んだかもしれない……魔女様くらいの力があれば……。
そこまで考えて、メリッサは一つの事を決心する。
「明日、起きたら魔女様にお願いしてみよう」
寝返りをうち、メリッサは決心したことを口に出した。
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