異世界転生者〜バケモノ級ダンジョンの攻略〜

海月 結城

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ちょっと本気出す〜1〜

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「クルーズさん! おーい!」

 放心状態のクルーズさんを呼ぶが戻って来ない。さてさて、どうしたものか? お、そうだ、軽く殺気でも当てればもどっ来るかな?
 そんなことを考えたので、後は実行するだけだ。
 ふっ! ガタン!

「あ、大丈夫......ですね!」
「なんだ、今の殺気は! 死んだかと思っむたぞ!」
「全然戻って来ないので、ちょっとだけ出したんですよ」
「それは、すまんかったな。だが、次からは普通に起こしてくれ、シャルが……」

 あ、完璧に忘れてたよ。白目剥いて失神してるよ。漏らしては……なさそうだから、よかったね。

「それで、なんで10階層に行ったことにそんなに驚いてるんですか?」
「知らなかったのか。実はな、10階層に行くのに普通の攻略者だったら半年から二年は、かかるんだよ。それをお前は、初めての攻略でそこまで行ったんだ、異常だ」

 酷い言われようだよ。

「実は、冒険者ランクとダンジョンランク同じように上げる決まりがあってだな、お前をAランクに上げようと思ってるんだが。どうだ?」
「それは、いいですけど、10階層に辿り着いただけでAランクに上げるんですか?」
「大抵のCランク冒険者は、10階層に行ける実力を持って居るからな。そんなのをたった1日で攻略する実力を持って居るやつをそんなランクに野放しにはできないのでな。これからも、どんどん潜っていくつもりなのだろ?」
「まぁ、そうですね」
「やはり、Aランクに昇格だな」

 Aランクか、父さんに聞いたけど、指名依頼があるって言ってたよな。ほとんどダンジョンにいるから関係ないけどね。
 あ、そうだ。ダンジョンで集めた魔物換金しても大丈夫かな?

「わかりました。後、今回のダンジョン攻略で集めた魔物換金したいんですけど」
「わかった。では、この前と同じところに来てくれ」

 今回は、少ないと思うけど、行けるかな?

「では、ここに」
「ほいっ」

 1層から10層までの魔物を亜空間から出した。

「これで、全部ですよ」
「やはり、多かったか。コネさん、これほどの量どのくらいで終わりますか」
「明日の……夕方まで……時間をくれ」
「ほんと、お前は規格外だよな。てことで、明日の夕方にまた来てくれ」
「帰りにシャルに回復魔法かけて帰りますね」
「お前は、回復魔法までかけられるのか……」
「では、また明日」

 そして、シャルに回復魔法をかけて、ギルドを出た。外は、もう夕方になっていた。明日は、休みにして、この国でも回ろうかな。小さい家でも買うか悩むけど、2億ほどお金があるから余裕だな。そんなことを考えていたら宿に着いた。

「あ! おかえりなさいカレンおねいちゃん!」
「ただいま、ネールちゃん。晩御飯あるかな?」
「ありますよ。お風呂の後にしますか?」
「そうするよ。おねがいね」

 そして、お風呂に入ってきた。今日の晩御飯は、オーク肉のステーキ、キュリのサラダ、クロワッサンのようなパン2つだった。オーク肉は、ナイフを入れると肉汁がたっぷりと出てきて、すごく美味しかった。キュリのサラダは、キュリは地球のきゅうりに似ていた。まぁ、うん。普通に美味しい。クロワッサンのようなパンは、形は三日月だが、味はお肉に合うように合わせてあって、米じゃなくても行ける味だった。

「今日も美味しかったですよ」
「ありがとうございます! パパに言っておきますね! あ、カレンおねいちゃんは、明日もダンジョンですか?」
「そうだね。お金はあるけど、目的があるからね」
「目的......ですか? それって、なんですか?」
「ん~。今は、内緒かな?」

 頬を膨らませて、む~って唸ってる。可愛いなぁ。そんなことを思っていたら。無意識で、ネールちゃんの頭を撫でていた。今度は、ちょっぴり頬を赤く染めて、えへへって言ってる。コロコロ表情が変わるよ。あぁ、まじ尊い!
 そして、今日は、ネールちゃんを愛でることができたので、ぐっすり寝れた。
 そして、今日も、ダンジョンに潜る為にギルドに寄らずにダンジョンに向かった。

☆☆☆

 さて、今回は、昨日攻略した10階層からのスタートだ。ちょっと本気出して、40階層まで、行こうかな。そんじゃ、行きますか!

「やっぱりこの階層でも相手になる魔物は出てこないな」

 今私は、20階層、ボス部屋の前にいた。11階層~20階層までは、ゴブリン、オーク、ポイズンバットこの3種が主な魔物だ。
 ゴブリンは、上の階層よりも多くの団体で、7~8体ほどで襲ってくる。オークは、数は少ない、2~3体だ。身体がゴブリンよりも大きく力が強い。そして、ポイズンバットは、その名の通り、牙に麻痺毒が付いており、牙に身体を傷つけられると、身体が麻痺し、その間にやられてしまう。
 それでもまだ、カレンが苦戦するような場面は出てこない。

「お、ボス部屋じゃん! 今回は、なんだろな~」

 扉を開けるとそこには、ゴブリンが5体で、剣持ち3体、弓持ち2体が、チームを作りそれが3つ作られていた。計15体だ。そして、その奥にはゴブリンジェネラルがいた。

「今回は、剣をしまって、と、魔法オンリーで、やりますかね」

 そして私は、自分に付与魔法2つを使った。1つ目が、風魔法だ。これは、自分の進行方向の逆の位置に風魔法が動き、移動のスピードを上げることができる。止まっているときは、身体の周りに留まっているので攻撃を弾くこともできる。2つ目が土魔法だ。これは、足元にくぼみを作り、走るときにそこに足を引っ掛け、ぐんっと、スピードを上げることができる。

「これで、翻弄の準備は整ったな。さて、ゴブリンさん、楽しませてくださいね」

 先に動いたのはゴブリンの方だ。ゴブリンジェネラルの指揮のもと、私を囲むように動いてきた。そして、ゴブリンの後方にいた弓を装備したゴブリンが矢を3方向から放ってきた。それを私は、土魔法で壁を作り防ぎ、その壁を蹴り飛ばし、団体のゴブリンに飛ばした。しかし、矢と一緒に前に来ていたゴブリンには当たらず、後ろにいたゴブリンにあたり粉々になった。そして、前に来ていたゴブリンは、『ウォーターバレット』(水を小さく圧縮されたもの)を眉間にくらい、動かなくなった。

「さて、あとは、あんただけだよゴブリンジェネラル」

 自分の部下が全員殺されたことに怒り、咆哮を上げた。

「お、いいプレッシャーだよ。でも、まだまだだけどね!」

 そして、ゴブリンジェネラルは、刃こぼれを起こしている剣を構え、突っ込んで来た。私は、『ウィンドカッター』を放ち、脚を切ろうとしたが、ゴブリンジェネラルの皮膚が硬いのか、浅くしか切れなかった。

「だったら、燃え尽きなさい! 『ファイヤー』」

 この魔法は、その名の通り相手を灰にするまで燃やし続ける魔法だ。大量の水をかけたら消火されちゃうけどね。
 だが、ゴブリンジェネラルは、そのままの勢いで突っ込んで来た。だが、さっき付与した魔法がここで役に立つ。風魔法をゴブリンジェネラルと、私の間に移動させる。そうすると、私は後ろに飛び、ゴブリンジェネラルは、来た道を戻るように飛んでいった。だが、さっきの魔法はまだ持続中だ。しかも、風魔法を使ったときに酸素が大量に火に入ったので、爆発を起こした。

「ふぅ。ちょっと、よかったけど。もっと本気出したいなぁ」

 あ、私は戦闘狂じゃないからね! そこは、知っておいて! 力を持て余してる感じがしてちょっぴりモヤモヤするんだよね。
 私は、ゴブリンたちの死体を亜空間にしまった。ゴブリンジェネラルは、灰になって素材が魔石しかないのは、ちょっと残念だ。

「さて、次の層に行きますかね」
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