幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜

海月 結城

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ギルド登録

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 最初に身分証を作っていたお陰でギルド登録は順調に終わった。身分証とは別にギルドカードを貰った。ポイントカードとほぼ同じ大きさだ。
 冒険者にはランクと言うものがあり、C、B、A、Sランクの4つがある。最初はCランクから始まり、ギルドの方で決まったラインまで行けば上のランクに上がる事が出来る。そのラインは、冒険者に喋るのは固く禁止されているので、僕らには知る権利が無い。
 クエストは、受付に行きどんな種類のクエストを受けたいかをギルドカードと共に受付嬢に渡す。すると、受付嬢がその人に合ったクエストを幾つか提供してくれるのでその中からクエストを受けることが出来る。

「最後に、副ギルドマスターと戦って貰うわ」
「なんでですか?」
「そうね。最近だと魔王と勇者が誕生して、魔物が活性化して今まで以上に……今までを知らないか。魔物が凄い強いから、こっちも無闇に死にに行かせるようなクエストを受けさせない為に、その人の強さとかを大まかに知る為には必要なのよ」
「分かった」
「いつやるの?」
「そうねぇ。今副ギルドマスターは外に行ってて帰ってくるのが今日の夕方だから明日のお昼頃に来てくれる?」
「「「はーい」」」
「うふふ、元気良いわね」

 僕たちが部屋から出るとギルド内でのザワザワとした声は消え、シーンと静まり返った。さっきの事を知らない人たちは困惑していたが、こんな空気にさせた二人を横目で見ると特に気にしていなかったので、なんとなく僕が気まずくなった。
 僕たちがギルドを出た瞬間。みんなの肩の力が抜けて「はぁぁ」と声が聞こえた。

「二人とも。お昼どこで食べる?」
「うーん」
「私フォレスの料理が食べたいな」
「街まで来たんだからそこの特産物とか食べなくて良いの?」
「うん。私はフォレスの料理が好きだからね」
「ありがとう、カリーナ」
「これだと、いつまで経ってもフォレス離れ出来ないぞ」
「いーんだもん。私はフォレス一筋だからね」
「はいはい。そうですかそうですか。あ、あそこなんてどう?」

 リュクスが指差した方向には道から中が丸見えになっている構造のファミレスに近い感じの料理屋さんだった。

「そうだね。あそこ行こうか」
「えー」
「ほらほら、行くよ」
「私フォレスが作った料理が食べたかったな」
「行かないと、これから料理作ってあげないよ」
「行きます」
「変わり身早過ぎんだろ」
「リュクスもいくよ」
「分かったから、急かすなって」

 ファミレスの様な料理屋さんに入ると、部屋の隅のところに通された。周りには誰もおらず少し大きな声で話しても周りに迷惑が掛からない場所だった。店員さんに料理を頼んで会話を始めた。

「二人とも。今から言う事を絶対に守ってほしい」
「いきなりどうしたの?」
「うん。ギルドの換金所をちょっと探して見つけたんだけど、あのギルド換金所が他の冒険者に見える位置にあったんだよ」
「それが、何か問題?」
「バカだなぁ、カリーナ。それだと、お前の『収納』のスキルが見られて勇者だってバレるし、俺たちまだ魔物の強さが分からない。知らないうちに目立つかもしれない。だから自重しろって事でしょ?」

 リュクスはそう言ってこっちを見て来た。あらかたあっていたのでうんうんと頷くと、カリーナにドヤ顔をしていた。

「す、凄いね。まぁ、付け加えるとしたら、『収納』が使えないからバックパックを買って行動しようかなって思ってるよ」
「はい。お待たせしたね。注文の料理、オークのステーキ、白身魚のソテー、果物の盛り合わせだよ」
「あ、ありがとうございます」

3人での会話に夢中で店員さんの足音に気が付かなかった。 

「今の、聞かれてないよね?」
「う、うーん? どうだろ?」
「ま、まぁ、その時はその時だよ」

 ちょっと不安なことはあったが、運ばれて来た料理はどれもとても美味しかった。

 その頃、先ほどの店員さんが何かを手に持って話していた。

「失礼します」
『どうした?』
「勇者らしき人物を見つけました」
『ほう? 根拠は?』
「勇者しか使えない『収納』の話をしていて、困ったね。と話していました」
『成る程。了解した。場所は?』
「メッツァルと言う街です」
『分かった。では、お前はそのまま仕事をしていろ。もし何か情報があったらまた連絡しろ』
「はっ!」
『下がって良いぞ』

「やっと、やっとこの時が来た。これで、私の時代が始まる。この私がこの世界の覇者になるのだ!!」

 そして、一人ではとても大きい部屋に男の高笑いがこだました。
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