幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜

海月 結城

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捜索

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 カリーナが居なくなり2日が経過した。翌日はすぐに帰ってくるだろうと思い特に探さずに過ごしていた。翌々日、朝起きてお昼になっても帰って来ない。その日の内にリュクスと二手に別れメッチァルの街を陽が沈むまで探し回った。

「リュクス。居たか?」
「居なかった。気配も感じない」
「……やばいな」
「そうだな」

 魔物が異常発生し、魔物を倒して回った僕たちはその力をこの街全域に知られてしまった。もしかしたら、その力を自分のものにしようとする者が現れたのかもしれない。

「……」
「フォレス。冷静に……!!!」

 地球でもこの世界でも今までこんなに心が怒りに満ち溢れたことは無い。
 後日、僕の顔を見たリュクスはこれからもこれまでもあんなフォレスを見ることは無いと語っていた。

「ねぇ、リュクス」
「? なんだ?」
「探してる間に考えたんだよ」
「カリーナの事か?」
「うん。なんで急に居なくなったのかなって」
「確かに、フォレス大好き人間のあいつがお前を置いて何処かに行くっておかしいもんな。……誰かに連れ去られた?」
「……多分そうだよな」
「でも、勇者だぞ!!」
「ちょっ! しっ! 一旦宿屋に戻ろう」

 周りの目がある路地から宿屋に戻り話の続きを始めた。

「カリーナが居なくなる前に何があったかを確認しよう」
「でも、仮にも勇者だぞ? 勇者が連れ去られるってなんだよ」
「そうだな。でも、まだ未熟な勇者だから……」
「フォレスまでそんな事思ってたのかよ」
「……無回答で」
「俺たちが地形を治すまで一時も離れなかったからな。そこで何があったかだよな」
「うん。……? あれって……」
「どうした?」

 僕はそこで床に落ちている髪留めを見つけた。

「これ、なんか変じゃない?」
「変?」
「あの時何も気付かなかったけどこれ……魔法? 掛かってない?」
「魔導具って事?」
「あー、うん。魔導具が何か分からないけど、多分そうだと思う」
「簡単に言うと魔法が込められた道具だね」

 初めて見た時は気が付かなかったが、よく見るとこの髪留めからほんの僅かの光が迸っていた。

「なるほどね。一つ聞きたいんだけど魔導具の効果って調べること出来る?」
「やる方法はあるけど、俺は出来ないな。出来ても文字を浮かび上がらせるぐらいだ」
「どうやるの?」
「込められた魔法式を解読しないといけない。それを浮き出させることは俺も出来るけど式が読めないんだよ」
「じゃあ、文字を浮き出させてみてよ」

 何か言葉を話しながらリュクスは魔力を使う。そして、空中に青色の文字が浮き出て来た。

「これが、この魔導具に込められてる魔法式だよ」
「!! これって……」
「読めるのか?」
「え、う、うん」

 そこに映っていたのはこの世界の文字では無く日本語だった。確かに、この世界の言葉が日本語で、なんでだろう? って思ってだけど、この世界を作った神はもしかしたら地球の日本と何か関係があるのかも知れない。

「これ……なんだ……? 傀儡かいらい……? けど、なんで?」
「カイライ? なんだそれ?」
「えっと、操り人形みたいなものだよ」
「それじゃ、カリーナはその髪留めを付けたせいで領主の傀儡になったって事か?」
「……そこが気になるんだよ。あの人、僕たちの実力はちゃんと理解してたんだよ。だから、そんな事しないと思うんだよ」
「じゃあ、やったのはそれを作った奴って事か」
「うん」
「よし。それじゃ領主館に乗り込むとしますか」
「……うん。行くよ」

 時は少し遡り。カリーナが連れ去られた数時間後。

「いや、やめて、お願い……やめて……」
「いいね、いいね!! その表情……最高っに!!! そそられるよ。まぁでも、今回は君の純潔を奪うんじゃ無いんだよ。君のその力。俺の為に活用させてくれよ」
「いや、頭に流れるこれ……やめて……」
「さてと、あとは待つだけだ。ここで、じっくりと鑑賞させてもらうよう」

 そして、勇者カリーナは傀儡として生まれ変わってしまった。
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