幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜

海月 結城

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 倒れている僕の目の前に剣を構えたカリーナが立っていた。
 その背中は今までに見たことのないほど大きく見えた。

「……カリーナ……?」
「うん。そうだよ。待っててね直ぐに助けるから」

 そう言ってカリーナは笑顔を向けて来た。その笑顔は今までの無邪気な笑顔では無かった。誰かを安心させる笑顔で心強い笑顔だった。

 僕はその笑顔を見て緊張が解けてしまった。

「あとは任せてね」

 そして、カリーナはあの神と対峙した。

「フォレスちょっとこっち来い」
「……うん」
「動けるか?」
「ごめん。動かないや」
「そっか。でもま、もう安心だ」
「なぁ、なんで二人はあの神と対峙しても動けるんだ? 僕はこの通りあの神の言葉を聞いただけで体が動かなくなったのに……」
「あぁ、多分だけど俺たちの存在そのものが神の力だからかもな……」
「それは、どういう?」
「お、始まるみたいだな」

 リュクスにはぐらかされると共にカリーナと神はお互いの魔力をぶつけ合っていた。

「ほう? やはり勇者と、言ったところだな。この私と同等の力を有しているか。あの少年とは全くの別物だな。あれは弱すぎた」
「ムカ。あんたは分かってないね」
「? 何がだ? 全知全能の神である私に分からない事など無いが?」
「フォレスの強さは現在の力ってところもあるけどそれだけじゃないよね」
「? 弱いことに変わりないじゃないか。まぁいい、早々にお前たちを倒して上に行かせてもらうよ」

 神が話し合えた直後に、カリーナは動いた。空中にいる神の目の前まで跳び拳を握って振り下ろした。神は手を前に出してシールドを張ったが、カリーナの拳はそれに阻まれる事なく神の顔面をぶん殴った。

「!?!?」

 それには神も驚きそのまま地面に殴り落とされた。

「あんたは空中じゃなて地面そこがお似合いだよ」
「へー、やるじゃん。でも、足りないな」

 そこには、無傷の神が立っていた。

「無傷? いや、即時回復?」
「よく分かったな。そうだとも、神である私は全ての傷を回復できる事が出来る。お前たちにこの私は倒せないよ。コアがある限りな」
「いーや、倒すよ」
「無駄な努力だ」

 その時のカリーナは今まで見た事のない速さで神と戦っていた。

 神がカリーナに向かって動くとその場から衝撃波が発生して周りの地面や柱を壊して一瞬でカリーナの目の前に移動して何処から取り出したのか大剣でカリーナを吹き飛ばした。

 吹き飛ばされたカリーナは背後の壁に足をつけて着地し、そのまま神の方に飛んで行った。そして、勇者の剣を右上から振り下ろした。

「うーん、悪くない動きだ」

 神は勇者の剣を左手で受け止めていた。

「くっ、はぁ!!!」

 カリーナは受け止められた剣を押し込みながら引いて神の手に一筋の切り傷を付けた。

「なんだ、勇者と言ってもその程度か……失望したよ」
「失望するのはまだ早いんじゃないかな?」
「? まぁ、良い。お前はこの私には届かない。それを痛感するんだな」

 神が指を鳴らすと神の後ろに十体の神のコピーが現れた。これが、神にとって悪手であった。

「これは私のコピー。数が多いと力も分散されるが、分散された所で弱く無いからな。せいぜい生き残るんだな」

 それを見ていたリュクスは流石に助けに動こうとしたが、カリーナはこっちに顔を向けてニコッと笑った。

「だから言ったでしょ。失望するのはまだ早いって」

 そう言って、勇者の剣に魔力を集め横に剣を振った。すると、その魔力が神の後ろにいた神のコピー全員を一瞬で吹き飛ばした。

「何!?」

 その時、勇者の剣の能力が発動した。

「勇者の事ちゃんと調べないとね」
「……!? な、んだ……その力は……」
「ありがとうね。これで、やっと貴方を……殺せるよ」

 勇者の剣の力で神のコピーから力を少しずつ自分の力に変えた。少しだけだが、倒した数が多く自分の力に変えた力は相当なものだった。

「こんな……まだ始まってもいないのに……こんなところで……終わってたまるか!!!!」

 そして、神の本気を現した。大気を震わせ地面が揺れ地割れが起きた。それとは反対にカリーナから溢れる魔力はそれをどんどん治していく。

 2人が溢れ出る魔力を制御した直後、同時に動き出した。剣と剣がぶつかり合うと衝撃波が空気を振動させる。ぶつかり合った剣をそのままにカリーナが神を蹴り飛ばした。蹴り飛ばされた神は空中で止まり手を上にあげた。

「何を……?」

 その直後、屋根を壊して上から何かが降って来た。

「!? 隕石!?!?」

 瓦礫と共に降って来た隕石はカリーナ当たる前に一瞬で消えてしまった。事実は違うがそう例えるのが正しいと思う。隕石はカリーナに当たる前にカリーナが、散りすら残さずに全てを切り裂いたのだ。

 だが、その一瞬を神は見逃さなかった。全てを切り裂く為にはカリーナも空中に移動しないといけない。そして、カリーナは空中では移動の術がない。その隙を突かれた。

 神がカリーナに大剣を振り下ろした。だが、その隙は故意に作られたものだった。カリーナは今まで使って来なかったスキルを使った。そのスキルを使うのに何故が目を瞑らなければいけない。

「諦めたか!!!」

 神はそれを間違った捉え方をした。そして、大剣がカリーナに当たる直前、カリーナは消えた。

「!?!? どこに……」
「後ろだよ」

 そして、その大剣を思いっきり振った神は次の行動に移せず勇者の剣で体を一瞬にして消し去られ、極小のコア諸共消え去った。
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