幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜

海月 結城

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お祭りの始まり

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「おい! あいつは何処に行った!!」
「わ、分かりません」
「分かりませんじゃねぇ!! 殺されたくなかったら死に物狂いで探して来い!!!」
「ひっ! は、はい!!」
「ちっ、使えないクズどもが……。あんな上玉逃してたまるか」



「おーい、ノルメ」
「もう、遅いよ!」
「それじゃ、行こっか」

 温泉から上がり2日が経過した。
 当初、カリーナがノルメと一緒に温泉から上がってきた時は驚いたが、二日も経過するとノルメの人となりも知ることが出来て、悪い人じゃなくとてもやさしい人だという事が分かった。
 そして、お祭りが始まった。今日は食事をテーマにしたお祭りで至る所に小さな食事処や屋台が見える。

「今日は私の奢りだから好きなだけ食べて良いよ」
「え!? 良いの!?」
「うん。ノルメの好きな物なんでも食べようね」
「う、うん!!」

 それからおよそ数十分ノルメの好きなものを買って行く。僕とリュクスが飲み物などを買ってきて机で待っているとカリーナとノルメが食べ物を抱えて帰ってきた。それを机に置くと机が見えないぐらいに食べ物が広がっていた。

「これ、全部食べるの?」
「えへへ、もちろん!」

 カリーナとノルメはここ数日で距離感が近くなり、初めて会った時に使っていた敬語が既に無くなっている。

 この街は海に面しており、この国の貿易の要として良く知られている。その為、世界中の美味しい食べ物、珍しい食べ物、世界中の宝石や魔道具も集まりやすい。

「ねぇ、本当にそれ食べるの?」
「……売ってるって事は食べられるって事だよ」

 ノルメが手に持っているのは小さい壺の様な貝だ。その貝には変な顔の様なものが描かれていて、壺の中からひょこっと身が出て来ている。

「この身にこのソースを掛けて……そして、これを吸う!」

 壺の様な貝の身を口に含んで思いっきり吸うと、中から身がズボッと音を立ててノルメの口に吸い込まれた。ただ、ノルメにとって誤算だった事が一つあった。焼き立ての貝の外に出ていた身は外気に触れて少し冷めていたが、中は殆ど冷めていなかった。

「っっっっっ!!!!!」

 その熱さで口の中が焼けるように熱いが、口からギリギリ吐き出す事なくハッフハッフとそれを冷ます。

 そして、だんだん冷めて来たそれをハムッと噛むとその身のクリーミーさが口の中に溢れ出て来た。それが、先程かけたソースの少しのしょっぱさと甘さが相まってとても美味しく味わい深いものになっていた。

「これ、凄い美味しい!! カリーナもこれ食べてみてよ!!」
「え!? わ、分かった」

 ノルメに手渡されたそれを目の前に運ぶと、やはり気持ちの悪い見た目をしている。意を決してそれにソースを掛けて口に運び思いっきり吸った。

 ズボッと音を立てて全部口の中に入った。

「!? ……美味しい」
「! でしょ!! 見た目とは違って意外に美味しくない?」
「……認めたくないけど……美味しい」

 その後も、机の上にある美味しそうな食べ物や、見た目が珍しい食べ物を完食した。

「ふぅー、美味しかった」
「ノルメすごいね。まさか4/5を全部食べきるとは……感服致します」
「そこまで? でも、嬉しい」
「それじゃ、次はどうする?」
「そうだな、私はもうお腹いっぱいだからもう何も入らないや」
「それで、『まだ食べる!』なんて言い出したら流石に引くよ」
「えー、ひどいなぁ。そうだ、ちょっと散歩しようよ」
「散歩?」
「食後の散歩、だよ」
「はいはい」

 ノルメの行きたいところを中心に散歩していく。およそ30分後、カリーナ達はとある所に到着した。

「うわー、海だよ海!! それに砂浜!!」
「あれ? ノルメって海初めて?」
「うん!! 私昔は海に面してない場所に住んでたから海見た事無かったんだ」
「へー、それじゃ散歩はこのぐらいにして海で遊ぶ?」
「うん! 遊ぶ!!」

 海と言ったら水着、しかし4人はそんなもの持っていない。なので、水着は購入することにした。
 買った水着に着替えて海へと駆り立てた。

 カリーナは短髪の茶色の髪によく合う色の水着。赤色の水着を、ノルメは金色の腰まである髪を一本に纏めて左の肩に掛けている。そんなノルメに似合う水着、純白の水着を身に纏っていた。
 その水着を見たフォレスとリュクスは素直に褒めた。

「良いんじゃね?」
「うん。すごく……似合ってるよ」
「ほんと!? え、へへ、嬉しい……大好きだよ! フォレス!!」
「うわっ! その格好で抱きつくな!!」
「えー、別に良いじゃん!!」
「は、ハレンチだわ!」
「お前は純粋だな」
「う、うるさいわね! このバカ!」
「言っとけ」




「おい、あれって……」
「!? まじか……ボスに報告だ!」
「お前、絵描けたよな」
「は、はい!」
「声がでかい。あいつらの似顔絵描いとけ」
「す、すみません。分かりました」
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