幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜

海月 結城

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7つの大罪『シン・コピー』~1~

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 7つの大罪『色欲』シン・コピー。サソリの尻尾を持った、大罪の持ち主。

「お久しぶりですね。魔王様」
「あぁ、久しぶりだな。で、なんでお前が俺に歯向かっているんだ?」
「魔王様。私はあなたが憎かった。貴方は、私のことを一度たりとも戦闘で使ってくれないじゃない!! あんなに一緒にいたのに、私を使うときは必ず戦闘以外で、人間の住処に行っては私を使って姿を変えて美味しい食べ物を食べる。それだけのために、7つの大罪である私の能力を使うあなたが、私は許せない!!!!」

 シン・コピーは所謂戦闘狂なのだろう。戦いたいけど、戦いで能力を使ってくれない。コピーにとってそれが許せなかった。

「お前の能力、お忍びで遊びに行くとき滅茶苦茶便利だったぞ。七つの大罪の能力の中で一番使ってた能力だしな」
「それでも、私は戦いたかったのよ!!!」

 二人の戦いの火蓋は切って落とされた。
 どこから他もなく取り出された、先端が巻貝のようになっている槍をコピーはリュクスの動体目掛けて突き出した。
 リュクスはその攻撃をひらりと躱して、コピーの横顔目掛けて蹴りを入れた。その攻撃は見事に命中しコピーは吹き飛んだ。2つの砂岩の山を経て勢いは収まった。
 崩れた砂岩からコピーは笑顔で立ち上がった。

「……そうだよ。私がやりたかった戦いはこれだよ。私は、この戦いをずっと待っていた!!!」

 そう言って、コピーは砂埃を上げながらリュクスの目の前に移動し、紫色の魔力を纏った槍を大きく振りかぶってリュクスの頭上目掛けて振り下ろした。
 その威力は絶大だった。
 振り下ろされた槍の衝撃波は、先ほどコピーが吹き飛ばされた距離の数倍は上回った距離に影響を与えた。

「もう! 今の避けないでよ!!」
「避けるはアホ!」

 その後は、リュクスは防戦一方だった。
 槍の攻撃だけでも、反撃が出来ないほどに手数の多さと威力の強さがあるのに加えて、サソリの尻尾を使った攻撃も加わって反撃が出来ないでいた。

「ッチ、面倒な」
「魔王!! 私はこんなに強いんだ!! 姿を変えるだけが私じゃないんだ!!!」

 確かに、一度殺した時よりも数倍の強さを持っている。

「魔王、お前なんて、お前なんて!! 既に私の敵じゃない!!!!」
「……悪いな。お前の想像している魔王は既にこの世に存在していなんだよ」

 コピーが知っている魔王は、何十年も前の話し。今の魔王はフォレスやカリーナたちと出会ったことで強さに磨きが掛かっている。

 リュクスはコピーの攻撃を受けることによってコピーの攻撃の合間に出来る隙を見つけていた。
 その隙を狙ってリュクスはコピーの首を掴んで、コピーの耳元に口を近づけた。

「お前が邪魔しなかったら、普通にお祭り楽しめたんだよ。二度と俺たちの邪魔するなよ。死ね」

 そして、リュクスはそのまま首を握り潰した。
 手に付いた血を払い除けて僕たちの方に歩き出した。

「ダンジョンだけど、そろそろ崩壊すると思うぞ」
「……う、うん」

 普通の顔して戻ってきたフォレスに、僕は少しの恐怖感情を抱いてた。
 やっぱりどんな人であっても死ぬところを見るのはキツイ。
 けど、今回に限って言ったらあの人を殺さないとダンジョンを攻略できないのだからしょうがない。

「ねぇ、リュクス、ダンジョンが崩壊したらあの人たちはどうなるの?」

 カリーナが指さした先に居たのは、コピーが勇者の姿だった時に案内された場所にいた人たちだった。
 戦いの音を聞いて出てきてしまったみたいだ。

「あれは、ダンジョンの魔力で出来た人。言うなれば、魔力の塊みたいなものだ。ダンジョンの崩壊と共にあいつらも消えてなくなる」
「そうなんだ」

 その時、僕の脳裏にはある一つの疑問が浮かび上がった。

 戦いの音を聞いて出てきた?

 僕は、そのことが引っ掛かった。
 この人たちが魔力で作られた人だという事は分かった。けれど、出会った子供は自分で考えて行動していた。この人たちは大きな音を聞いて身を潜むのではなくそこから出て来た。

「リュクス、ダンジョンのコアを破壊したらダンジョンはどのくらいで崩壊して、僕たちは外に出られるんだ?」
「そろそろ、戻れるはずなんだけどな」

 そうは言うけれど、崩壊する気配が微塵も感じられない。
 なにかが可笑しい。そう思い始めた時、ノルメが気が付いた。

「ねぇ……みんな、あれ見て」

 ノルメが指さした方向には、体が魔力となり消えかかっているその人たちが居た。その魔力が何処に向かっているのかを見ると、コピーにその魔力が集まっていた。
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