幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜

海月 結城

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勇者のスキル

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「次は私の番ね。って言っても、私自身も自分の能力を完璧には知らないんだよね。今回の戦いで覚醒したスキルもあるから、大まかにって感じかな、新たに能力が増えたらその都度みんなに教えるね」
「それで、カリーナちゃんのスキルは何なの?」
「私のスキルは、『収納』『隠蔽』『持続回復』『勇者の剣』これが、今までの私が持っていたスキルなんだけど、この戦いの最中に覚醒したスキルがあって『勇者の過去』っていうスキルが覚醒したんだ。まぁ、先ずは、『収納』から説明するね……」

 『収納』は言わずもがな、ありとあらゆるものを収納できるスキルだ。このスキルには、僕たちも大分助けられている。お金だったり、野宿するための道具だったり、色々と入れさせてもらっている。一つ、欠点を言えば、カリーナが近くにいないと引き出せないことだ。
 一度、カリーナが捕まった時は大変だったことを昨日のように思い出せる。

 『隠蔽』も重宝している。カリーナとリュクスの目の紋章を隠すために今も使っている。ただ、最近は色々と事件に巻き込まれてきているから、いろんな人にばれているんじゃないかとハラハラしている。

 『持続回復』は、カリーナが負った傷を徐々に回復してくれるスキルだ。今回の戦いでも、僕と『ヘルヘイム』が戦かっている最中にカリーナの『持続回復』が発動して、戦い終わった時に気絶から回復する程度には回復していた。カリーナはまだ弱いから、本当に助かるスキルだ。

 『勇者の剣』を最近は1v1でしか使っていないから、『勇者の剣』の本領は発揮できていない。
 『勇者の剣』の効果は、その剣で傷を与えた敵から力を少し奪い取り、自分の力に変えることが出来る効果を持っている。
 本来の勇者の道筋だったら、この剣は最強だっただろうけど、今のカリーナには偶にしか使えない効果なので、良く斬れる剣といった認識をしているらしい。

 『勇者の過去』は今回の戦いで覚醒したスキルだ。過去の勇者が持っていたオリジナルスキルを使えるというものだ。
 例えば、今回の戦いで使った『召喚』が『勇者の過去』で呼び出された過去の勇者のオリジナルスキルだ。
 『召喚』もまだ、どんな効果を持っているのか、召喚の範囲や呼び出せる存在の有無などと言った、不明な点が多いので、これから検証を行っていきたい。

「そこは、この私が説明してあげても良いですわよ」

 『召喚』について、話していたら何処から現れたのか精霊王が姿を現した。

「え、精霊王!? どうやって、出て来たの!!」
「どうもこうも無いわ! なに、召喚だけしてほったらかしているのだ! 精霊王だぞ! 精・霊・王! もっと驚き、崇めないさい! って、そんな事を話しに来たんじゃない! 召喚だけして、ちゃんと、元居た場所に私を返しなさい! それが、召喚を行ったものの責務なのよ! でも、今回は許してあげるわ。初めての召喚だって聞いたし、色々、『召喚』についても教えないといけないでしょ」

 そして始まった『召喚』講座。

「まず、召喚を行うためには、召喚する存在と契約を行わないといけないのよ。契約内容はそれぞれよ、自分より弱い主に召喚されたくなって者もいるし、見返りを求めるものいるわ。例えば、一日に一回の魔力の食事の提供だったり、一週間に一回の戦闘訓練だったり、その内容もそれぞれが決めるわ。そして、何と言っても、一番重要なのは、契約できる数に制限がある事よ。制限は三体。今は、私と契約していることになっているから残り二体と契約できることになるわね」
「残り二体、どんなのと契約できるかな」
「それは、ご主人の運次第ですよ」
「ご主人? 私が?」

 精霊王がカリーナによって召喚されたとき、精霊王はカリーナに向かって「誰?」といった表情をしていた。それがいきなり、ご主人などと言っていたら、カリーナでさえ疑問を抱く。
 だが、精霊王はうんうんと頷きながら答えた。

「最初は驚きましたよ。遥か昔に死んだと思っていたご主人と同じ呪文で呼び出されたんですから、死んだご主人が生き返ったのかと思ったんですよ。意を決してその顔を見ようと思ったら、全くの別人がそこにいたんですよ。私のドキドキを返してくださいよ。まぁ、今は置いておきましょう」

 精霊王とは、もっと威厳があって美しくかっこいいものかと思っていたが違ったみたいだ。
 精霊王も、僕たちと何ら変わりない普通の精霊のようだ。
 そう、だから、普通の精霊のようなこころを持っているから、こんなことが起きてしまった。

「ちょっと、聞いてますか!? 貴女が聞いてきたんですから、ちゃんと聞いてくださいね。貴女に召喚された翌日、気持ちよく眠っていたら夢に元ご主人が出て来たんですよ。そこで、「精霊王あなたはあの勇者に仕えて、あの勇者を助けてあげて。まだまだ、未熟だし、危なっかしいし、未だ弱くて不安ばっかり、でも、精霊王あなたがいれば安心できる。だから、あの勇者をお願いね」って、言われたのよ。仕方なく、元ご主人に言われたから仕方なく仕えてあげるわ」

 そこまで言われたカリーナは、むつけた表情でそっぽ向いたまま口を開いた。

「嫌。精霊王あんたに仕えてもらわなくていい。そんなに、嫌だったら、契約も解除する。だから、さっさとどっか行って」
「は、はぁ!? 精霊王である私との契約を解除する!? そんなこと、貴女なんかに出来るわけないでしょう!!」
「言ったね! だったら、好きなところに行けばいいでしょう!!」

 そう言って、カリーナは精霊王との契約を破棄して、精霊王は何処かに行ってしまった。
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