117 / 147
天からの刺客
しおりを挟む
《神殺し》それが、何を意図しているのか、深く考えなくとも言葉を聞けば誰しもが理解できる言葉。
そして、誰しもが恐れる言葉。
「え、お兄ちゃん? それ、本当?」
「もちろんだよ」
「神様を倒すのか……ちょっと、気が引けるな」
「神様か……リュクスはとっくに気が付いてたみたいだね」
「そっか、今の神様は悪い神様なんだもんね。倒さなきゃだよね」
みんな、驚いてはいたけど、理解し納得してくれたようだ。
「おいおいおい、お前たち何言ってるんだよ!! 神様を殺す!?!? 何馬鹿なこと言ってるんだよ!! そんなことしたら、この世界が崩壊しちまうじゃねぇかよ!! 考え直せ! 唯の、人間が神様を殺せるはずねぇだろ!!!!」
その場にいた、僕たちの関係者じゃないノアさんがそう叫んだ。
「ううん、僕たちは本気だよ。偽物の神を殺す。そして、神の箱庭である今のこの世界をぶっ壊す」
「え、ハハ、お前たち、何言ってるんだよ……意味わからねぇよ、頭おかしいんじゃねぇの? お、おれは、もう付き合ってられねぇ! 先に帰らせてもらう!!!」
「ちょ、ちょっと、ノアさん!!」
ノアさんは僕の静止を無視して先に地上に戻ってしまった。
「はぁ、しょうがない。自力で帰るしかなさそうですね」
いつも通り、この壁画を模写してこの真っ白な空間を出ようとした。
その時だった。
僕たちが降りてきた滑り台から一人の真っ白い服装をした女性が落ちてきた。
僕たちは直ぐに臨戦態勢を整えた。
何故なら、その女性はケモミミを生やさず、汚れ一つない服装だったからだ。
このことから、最低限、獣人族の案内なしで、魔物に襲われても対処する能力を持っているという事だ。
「いやー、なんで、こんなところにいるんですか。ここに来るのに1分も使ったじゃないですか」
そう言って、その女性は何処からともなく大きなハンマーを取り出した。
「量産型戦闘用天使アルファー1487番、敵を殲滅いたします」
そう言って、アルファーはウインクをして僕たちに攻撃を開始した。
アルファーの攻撃は単純で恐ろしいものだった。
動きは単純、簡単に予測して避けることは出来る。だが、その攻撃速度がハンマーのそれじゃない。避けようとしても、あと少し反応速度が遅れたら体の半分は消し飛びそうな勢いを持っていた。
ハンマー自体強打を撃てる武器なのに、それに、勢いまでも付いてしまっては、アルファーの攻撃が当たった床や地面に半径数メートルのクレーターが出来るのも頷ける。
「全員! 命懸けで避けろ!! そして、逃げろ!!!」
「ふふふ、この私が貴方がたを一人でも逃がすとお思いで?」
僕の声を聞いて退路に移動しよとしていたノルメを一瞬で追い越し、扉の上の部分を破壊した。
破壊された瓦礫で退路は塞がれ、僕たちは逃げることが出来なくなってしまった。
「私はご主人様からあなた達の始末を命令されいます。命乞いしながら地面にひれ伏しなさい。そうしたら、苦しませずに殺してあげるよ」
こうなったら、やるしかない。
カリーナたちに目配せで戦う意思表示をして、魔力を解放した。
「おお、凄い凄い! まさか、こんなに楽しそうな相手を殺す任務だなんて、なんて、なんて、最高!!!!」
アルファーは恍惚な表情を浮かべて天を見上げた。
その一瞬の隙を逃すまいと、ノルメの『7つの光』でバフとデバフを一瞬で行った。
これで、相手の動きは遅く、自分たちの動きは速くなり、対等かそれ以上に戦える筈だった。
「う~ん、全然ダメ。たったのこれっぽっちしか身体能力下げられないの? よっわ、ザコじゃん」
そう言って、アルファーは先ほどと同じ速度で僕たちに攻撃を仕掛けてきた。
「う、噓でしょ。アルファーは全く本気出してなかったって言うの?」
「アハハ!! その、絶望の表情……私、大好き!!!」
そして、アルファーは先ほど以上の速度でノルメの前に移動した。
「まずは、貴女から」
そう言って、ハンマーを振り上げた瞬間。アルファーは地面に膝を付いた。
「全員、僕が護る!!!」
「へー、重力魔法。面白いものを使えるんだね」
僕が下げられる限界まで重力を強化している。
もし、ピーカックがこれを受けたら、一瞬で潰れてしまうほどの威力を持っている、筈なのに、アルファーはその攻撃を物ともしなかった。
アルファーは、何か少し考えて、立ち上がった。
「これだったら、全く脅威にならないね。うん、別に、殺すほどでもないか。飽きて来たし、帰ろう」
そう言って、アルファーは一瞬にして姿を消した。
その場には、恐怖で震えるノルメ、弓矢を構えたまま、アルファーの移動が速すぎて一本も放つことの出来なかったレイさん、ただ、一歩も動くことの出来なかったカリーナ、アルファーが去ったことに誰よりも安堵してしまっている僕が残されていた。
そして、誰しもが恐れる言葉。
「え、お兄ちゃん? それ、本当?」
「もちろんだよ」
「神様を倒すのか……ちょっと、気が引けるな」
「神様か……リュクスはとっくに気が付いてたみたいだね」
「そっか、今の神様は悪い神様なんだもんね。倒さなきゃだよね」
みんな、驚いてはいたけど、理解し納得してくれたようだ。
「おいおいおい、お前たち何言ってるんだよ!! 神様を殺す!?!? 何馬鹿なこと言ってるんだよ!! そんなことしたら、この世界が崩壊しちまうじゃねぇかよ!! 考え直せ! 唯の、人間が神様を殺せるはずねぇだろ!!!!」
その場にいた、僕たちの関係者じゃないノアさんがそう叫んだ。
「ううん、僕たちは本気だよ。偽物の神を殺す。そして、神の箱庭である今のこの世界をぶっ壊す」
「え、ハハ、お前たち、何言ってるんだよ……意味わからねぇよ、頭おかしいんじゃねぇの? お、おれは、もう付き合ってられねぇ! 先に帰らせてもらう!!!」
「ちょ、ちょっと、ノアさん!!」
ノアさんは僕の静止を無視して先に地上に戻ってしまった。
「はぁ、しょうがない。自力で帰るしかなさそうですね」
いつも通り、この壁画を模写してこの真っ白な空間を出ようとした。
その時だった。
僕たちが降りてきた滑り台から一人の真っ白い服装をした女性が落ちてきた。
僕たちは直ぐに臨戦態勢を整えた。
何故なら、その女性はケモミミを生やさず、汚れ一つない服装だったからだ。
このことから、最低限、獣人族の案内なしで、魔物に襲われても対処する能力を持っているという事だ。
「いやー、なんで、こんなところにいるんですか。ここに来るのに1分も使ったじゃないですか」
そう言って、その女性は何処からともなく大きなハンマーを取り出した。
「量産型戦闘用天使アルファー1487番、敵を殲滅いたします」
そう言って、アルファーはウインクをして僕たちに攻撃を開始した。
アルファーの攻撃は単純で恐ろしいものだった。
動きは単純、簡単に予測して避けることは出来る。だが、その攻撃速度がハンマーのそれじゃない。避けようとしても、あと少し反応速度が遅れたら体の半分は消し飛びそうな勢いを持っていた。
ハンマー自体強打を撃てる武器なのに、それに、勢いまでも付いてしまっては、アルファーの攻撃が当たった床や地面に半径数メートルのクレーターが出来るのも頷ける。
「全員! 命懸けで避けろ!! そして、逃げろ!!!」
「ふふふ、この私が貴方がたを一人でも逃がすとお思いで?」
僕の声を聞いて退路に移動しよとしていたノルメを一瞬で追い越し、扉の上の部分を破壊した。
破壊された瓦礫で退路は塞がれ、僕たちは逃げることが出来なくなってしまった。
「私はご主人様からあなた達の始末を命令されいます。命乞いしながら地面にひれ伏しなさい。そうしたら、苦しませずに殺してあげるよ」
こうなったら、やるしかない。
カリーナたちに目配せで戦う意思表示をして、魔力を解放した。
「おお、凄い凄い! まさか、こんなに楽しそうな相手を殺す任務だなんて、なんて、なんて、最高!!!!」
アルファーは恍惚な表情を浮かべて天を見上げた。
その一瞬の隙を逃すまいと、ノルメの『7つの光』でバフとデバフを一瞬で行った。
これで、相手の動きは遅く、自分たちの動きは速くなり、対等かそれ以上に戦える筈だった。
「う~ん、全然ダメ。たったのこれっぽっちしか身体能力下げられないの? よっわ、ザコじゃん」
そう言って、アルファーは先ほどと同じ速度で僕たちに攻撃を仕掛けてきた。
「う、噓でしょ。アルファーは全く本気出してなかったって言うの?」
「アハハ!! その、絶望の表情……私、大好き!!!」
そして、アルファーは先ほど以上の速度でノルメの前に移動した。
「まずは、貴女から」
そう言って、ハンマーを振り上げた瞬間。アルファーは地面に膝を付いた。
「全員、僕が護る!!!」
「へー、重力魔法。面白いものを使えるんだね」
僕が下げられる限界まで重力を強化している。
もし、ピーカックがこれを受けたら、一瞬で潰れてしまうほどの威力を持っている、筈なのに、アルファーはその攻撃を物ともしなかった。
アルファーは、何か少し考えて、立ち上がった。
「これだったら、全く脅威にならないね。うん、別に、殺すほどでもないか。飽きて来たし、帰ろう」
そう言って、アルファーは一瞬にして姿を消した。
その場には、恐怖で震えるノルメ、弓矢を構えたまま、アルファーの移動が速すぎて一本も放つことの出来なかったレイさん、ただ、一歩も動くことの出来なかったカリーナ、アルファーが去ったことに誰よりも安堵してしまっている僕が残されていた。
0
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
無能烙印押された貧乏準男爵家三男は、『握手スキル』で成り上がる!~外れスキル?握手スキルこそ、最強のスキルなんです!
飼猫タマ
ファンタジー
貧乏準男爵家の三男トト・カスタネット(妾の子)は、13歳の誕生日に貴族では有り得ない『握手』スキルという、握手すると人の名前が解るだけの、全く使えないスキルを女神様から授かる。
貴族は、攻撃的なスキルを授かるものという頭が固い厳格な父親からは、それ以来、実の息子とは扱われず、自分の本当の母親ではない本妻からは、嫌がらせの井戸掘りばかりさせられる毎日。
だが、しかし、『握手』スキルには、有り得ない秘密があったのだ。
なんと、ただ、人と握手するだけで、付随スキルが無限にゲットできちゃう。
その付随スキルにより、今までトト・カスタネットの事を、無能と見下してた奴らを無意識下にザマーしまくる痛快物語。
魔道具は歌う~パーティ追放後に最高ランクになった俺を幼馴染は信じない。後で気づいてももう遅い、今まで支えてくれた人達がいるから~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界転生者シナグルのスキルは傾聴。
音が良く聞こえるだけの取り柄のないものだった、
幼馴染と加入したパーティを追放され、魔道具に出会うまでは。
魔道具の秘密を解き明かしたシナグルは、魔道具職人と冒険者でSSSランクに登り詰めるのだった。
そして再び出会う幼馴染。
彼女は俺がSSSランクだとは信じなかった。
もういい。
密かにやってた支援も打ち切る。
俺以外にも魔道具職人はいるさ。
落ちぶれて行く追放したパーティ。
俺は客とほのぼのとした良い関係を築きながら、成長していくのだった。
荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました
夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。
スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。
ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。
驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。
※カクヨムで先行配信をしています。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
最弱Sランク冒険者は引退したい~仲間が強すぎるせいでなぜか僕が陰の実力者だと勘違いされているんだが?
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
冒険者のノエルはSランクパーティーの荷物もちだった。
ノエル自体に戦闘能力はなく、自分のことを足手まといだとすら思っていた。
そして、Sランクになったことで、戦うモンスターはより強力になっていった。
荷物持ちであるノエルは戦闘に参加しないものの、戦場は危険でいっぱいだ。
このままじゃいずれ自分はモンスターに殺されてしまうと考えたノエルは、パーティーから引退したいと思うようになる。
ノエルはパーティーメンバーに引退を切り出すが、パーティーメンバーはみな、ノエルのことが大好きだった。それどころか、ノエルの実力を過大評価していた。
ノエルがいないとパーティーは崩壊してしまうと言われ、ノエルは引退するにできない状況に……。
ノエルは引退するために自分の評判を落とそうとするのだが、周りは勘違いして、ノエルが最強だという噂が広まってしまう。
さらにノエルの評判はうなぎのぼりで、ますます引退できなくなるノエルなのだった。
他サイトにも掲載
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
異世界帰りの勇者、今度は現代世界でスキル、魔法を使って、無双するスローライフを送ります!?〜ついでに世界も救います!?〜
沢田美
ファンタジー
かつて“異世界”で魔王を討伐し、八年にわたる冒険を終えた青年・ユキヒロ。
数々の死線を乗り越え、勇者として讃えられた彼が帰ってきたのは、元の日本――高校卒業すらしていない、現実世界だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる