僕は君にとってのラーメンになりたい。

第一章

【4話】ちょっと天然なところもあるよね、

私の名前は【真戸玲香】（まとれいか）。


皆さんは、[結果より過程が重要]という
言葉を聞いた事があるだろうか。


有名な心理学者の言葉だ。


これは、、安易に結果はどうでもよく、
努力した事実が大切なのだという
意味の言葉ではないと、私は考察している。

より良い結果を【継続】させる為に、
内容の濃い過程が必要という、
そういった意味合いも持つ言葉だ。


この言葉が私の座右の銘であり、
過程に重きを置いて日々を生活している。

その為、毎日新しい情報の収集（インプット）を
欠かした事がない。

家ではニュースや流行りの物の記事を読み、
受講した資格の勉強をする。

私にとっての娯楽は知識の吸収であり、
他人には一切興味がなかった。


そして“職場”というものは、
情報収集の場であり、社交性を磨く為の場所ではない。
（※真戸の偏見です。）

【真戸はゴリゴリのINTJであった。】

それなのに何故、
男性社員が私のデスクに近寄ってきて、
仕事を取っていこうとするのか………。

確かに私は入社して間もないし、
まだこの会社では戦力ではない。

【※そんな事ありません。】

だからと言って、「仕事を手伝いますよ」って
大勢の男性が私をいじめてくるのは
さすがにパワハラが過ぎるのではないだろうか。

【真戸は男性社員から
いじめられていると勘違いをしていた。】


真戸（そろそろ労基に相談するか……？）




特に近くのデスクの橋本さんは、
毎日しつこく仕事の邪魔をしてくる。

私個人の、プライベートな事を聞いてきたり、
毎日食事を誘ってきたり………


これは俗にいうセクハラと言うものではないだろうか。

（※その通りです。）


真戸（あ、そろそろお昼だ、まだ橋本さんがくるぞ…）


橋本「真戸さーん！お疲れ様でーす！」


橋本「今日はお昼一緒にどうですか！？」


真戸（毎日毎日面倒だな、今日はなんて返そう。）

真戸（いや、変に喋るとそこから
話題広げてくるんだったわ、この人、）

真戸は手を横に振って
「行きません」とジェスチャーをした。


橋本「ですよねー、」

橋本「あ、真戸さん喋るの苦手ですよね、
なので今日は俺が話しますね、
この間購入したとまりんのキーホルダー自慢したくて！」

「見てください！可愛いでしょ！！」


【とまりんとは、植木と橋本が今はまっている、
どこかの地域のご当地キャラクターの事である。】
（※架空キャラ）

【キーホルダーは橋本が当選し
奇跡的に購入することの出来た、限定品であった。】

橋本「他にも沢山グッズ買ったんですけど、
見てくださいよ！！」

そういうと橋本はカバンの中から
とまりんのグッズをボロボロと出し始めた。

真戸は物凄く迷惑であった。

そしてこの日の真戸は
コンディションがわるかった。
低血圧で少し
フラフラとぼーっとしていたのである。

橋本（もしかして真戸さん怒ってる……？）

（※眠気とめまいで目を細めているだけです。）


橋本「ごめんなさい！あまり興味なかったですよね…」
「はは、じゃあ俺退散するんで、では、また！」

そう言って橋本は足早に帰っていった。

真戸（私もお昼行こう）

真戸（塩分と糖分、脂質を取らないと……
気を抜くとすぐ血圧下がるもんな…）

真戸（今日は特に低かったからな…）

真戸（ラーメンを摂取しなければ……）


真戸は今年に入ってから血圧計を購入し、
毎日血圧を測っていた。

そして、ラーメンを食べた日の血圧は
正常値に近かく、ふらつきも改善される事に気がついた。

【※真戸の勘違いです。】
【⚠良い子は絶対に真似してはいけません。】

この事から彼女はラーメン信者になっていた。


真戸（今日は特に塩分の多い
こってりしたラーメンを食べなければ……）

真戸（会社の近くの二郎系行きたいけど、
あそこ男性しかいないから緊張して
一人で入れないんだよな…）

【二郎系ラーメンとは…】

【極太の「わしわし麺」が特徴であり、
麺を覆い尽くすほど野菜が盛られていて、
ニンニクや背脂などのトッピングも選べる。
そういった類のラーメンの事である。】

【気になる方は検索してみてください。】


真戸（誰か誘うにも私、交友関係全て断ち切ってるしな…）

そのような事を真戸が考えていると、
向かいのデスクからとある男性社員が近寄ってくる。


真戸（あれ、誰だ、？あの人……）


真戸は普段、モテている為、
勝手に男性が話しかけてくる。

しかし植木は一度も真戸に話しかけた事がなく、
その上、橋本の圧が強すぎて、
真戸は植木の存在を認識していなかった。


植木「あっ、あの、真戸さんッッ！！！」


真戸「………。」


植木「橋本がとまりんを置き忘れたのでッ！
取りには伺いましたッッ！！」


真戸（！？）∑

【5話に続きます】


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