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2月17日
しおりを挟む今日も柚希のバイト先に行ってきた。
いつも巻いているはずの髪がストレートだった。
寝坊でもしたのかな。可愛いな。
柚希は僕を見ると、「またカレーですか?」と笑いながら聞いてきたから
「そうだよ」と答えた。
席に座りカレーを待っていると、金澤が「ご来店有り難うございます」なんて涼し気な顔で水を持ってやってきた。
「カレー美味しいですよね、スタッフの間でも人気なんです」なんて自慢げに話す。
そりゃそうだろう。
僕の柚希が作ったカレーだ、美味しいに決まってる。
なにをこいつは自慢げに話しているのだろう。
煩わしい金澤の話を適当にあしらっていると、
柚希がカレーを持って来た。
金澤は、柚希の肩をポンッと叩くと「良かったな」と去っていった。
柚希に触れた。僕の柚希に触れた。僕はあいつが嫌いだ。
今日一日、僕はずっと胸がザワザワしていた。
全部あいつのせいだ。
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