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16章 滅びの季節
16-4 裏切り
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新英雄は動かない。
アスア王国の国民は、国民を助けない英雄を英雄とは認めない。
王都でも日増しに住民の声が大きくなっていった。
新英雄を出せ。
国民を救え。
避難民が王都でも増えてきたからだ。着の身着のまま逃げてきた彼らには財産がない。家族すら失っていれば、もはや失うものは何もない。
自分たちがこんな目に遭っているのは、新英雄が魔物を討伐しないからだ。英雄からギフトを本当に譲られたのなら、魔物と戦い、自分たちを守れ、と。
これでも、彼らは待った方だ。
譲られて日も浅く、他人のギフトを操るのには時間がかかると説明され、王族になる予定の新英雄は教育も訓練もしなければならないと、国から繰り返し言われてきた。
だから、我慢した。
だが、王族の豊かな生活を窺い知ることができる王都では、自分たちの生活と比べてしまう。
我慢の限界だった。
彼らは我慢した方だ。
一年以上も待ってくれたのだから。
アスア王国の王都内には今まで最凶級ダンジョンどころか、魔物の影すらなかった。
けれど、住民や避難民たちが暴徒と化し、王都の一部が火の海になる。それが王都の多くの地区で見られるようになるのも時間の問題だった。
アスア王国内では王都は唯一安全だといわれていたが、安全の神話が崩れた。
新英雄を出せ。
国民を救え。
口々に広がっていった。
本来それを取り締まらなければならない王都の警備兵たちもほとんど動かなかった。
彼ら自身も混じって声を大にして叫び一緒に行動したいぐらいなのだが、黙って何もしないだけ良かったとも言える。
宰相も王城の城壁から彼らを見た。
門の前の広場に集まり、大声で叫ぶ。
新英雄を出せ。
国民を救え。
宰相はため息を吐く。
救う能力がないのだ、新英雄ロイには。
英雄のギフトは扱えない。
説明したところで、もう止まらないだろう。
彼らも知っているのだ、そんなことは。
彼らもロイのことを、新英雄、と呼んでいるのだから。
怒りの矛先をどこかにぶつけなければ収まらない。
それを妨げるのが国王ならば、国王すら標的になる。
だから、前王があれほどまでに国民の声に耳を傾けてしまったのだ。
国民が王城の城壁を越えるのは、それほど先のことではないだろう。
避難民に出される食事の量が充分ではない。
アスア王国の各地から続々と王都にやってくるというのに、王城は毎日一定の量しか吐き出さない。
国王を説得しようとしても、耳を貸さない。
英雄がいるのだから他国が出してくれるだろうとまだ思っている。
そんな国王を冷ややかな目で見る自分がいるのを感じている。
宰相はもはや英雄に縋りたい気持ちの方が強い。
それでも、その前にやっておくべきことがある。
ノーレン前公爵を動かさないといけない。
国民が王城を奪い、宝石や貴金属等を手に入れても有効に活用する術を知らないだろう。
周辺の宗教国家はアスア王国を潰したい。
それが英雄ザット・ノーレンがいてくれたために、停止していただけだ。
王族の財産が国民に移ってしまえば周辺の国々に食い潰されてしまうだけだ。
このまま行けば、どうせ奪われる財産だ。
妖艶な女性が馬車から降りてくる。
エースと呼ばれる娼館の女性である、表向きは。
コレも新英雄ロイが反感を買う一要因である。
訓練や勉学に本気で励んでいるなら、護衛もしがいがあるというものだが、前宰相が形ばかりの教育係となってから新英雄ロイはかなりの自由時間をすごしている。そこで自主訓練をやるという選択肢を取っていたのなら、まだ可愛げがあった。
なぜ英雄なのに、自分たちより弱いのか、守らなければならないのか、という疑問は王城の護衛たちにも日に日に大きくなる。
もはや綻びだらけ。
エースが新英雄ロイの部屋に消える。
キザスが所用で王城からいなくなると、新英雄ロイは必ず彼女を呼んだ。
「ご指名ありがとう、英雄さん」
「煩いヤツがいないときに呼んでおかないとな」
「嬉しいわー。会えるのを楽しみにしていたのよー」
笑顔で言った後に、エースがほんの少し視線をズラした。
ロイもその視線を逃すわけがない。
「どうした?」
「もしかしたら、今日で最後になるかもしれないわね。ここに来るのも」
「あ?何だ?身請けでもされるのか。相手はどんな野郎だ」
憎々しげにロイは言う。
エースはベッドに座り、ゆっくりと微笑みながら首を横に振る。
「そうじゃないのよ。アスア王国の王城はもう落ちる。王や英雄がこの地にいなくなれば、犯罪者だらけの無法地帯になるわ」
「はあっ?英雄の俺がいるじゃないか」
新英雄ロイはこの王城で守られてきた。情報からも。
エースの目は憐みの目だ。
「これから断罪されるのよ。英雄は王城に閉じ籠ったまま動かない。魔物から国民を守らない英雄は英雄ではない。英雄を隠す国王を排除せよ、国民を救え、という声が大きくなっている。この国に反乱が起こるのも時間の問題よ」
「そんなの国王が俺をここから出さないからだろ。俺のせいじゃないぞ。国王だけ死んどけよ」
その言葉がロイの本心だ。
残念ながら、コレは国王だけのせいではない。
今の新英雄ロイが王都から出れば、最凶級の魔物に遭遇した瞬間に殺られるだろう。
英雄のギフトを持ちながら、扱い切れないロイのせいでもある。そんなロイを守るための対策なのに、国王の気持ちすら慮れない。
そんなロイだからこそ、エースは非情にもなれる。
「ねえ、ロイ。このままここにいて良いの?」
その問いは毒だ。
「チッ、護衛がいるから城から抜け出すことはできない」
「そお?私が来ている今なら、貴方はこの部屋から数時間は出てこないと思い込んでいるんじゃないかしら」
エースの笑顔はどこまでも妖艶で怪しい。
「俺を逃がして、何が目的だ?」
善意での行為と思われるより、裏があると主張された方がよっぽどわかりやすい。けれど、真意が出てくるかは別だが。
「超得意様だからー、と言っても信じないわよね。ねえ、ロイ、訓練しても、英雄のギフトって使えないんでしょ?英雄として狙われるより、私に頂戴」
ゆっくりと粘っこく穏やかな口調で纏わりつく。
「はっ、強奪の剣でも持っているのか。お前が英雄でもやるのか」
「英雄をするのは私じゃないわ。英雄のギフトを売るのよ。貴方は英雄として命を狙われなくなるし、英雄の仕事に追われることもない」
「英雄の仕事だあ?そんなの訓練と勉強だけじゃないか」
「前の英雄の仲間だったんでしょ、貴方。アスア王国では最凶級ダンジョンの閉鎖も魔物討伐も災害救助も何もかもすべて英雄の仕事だったじゃない。国民に一人の犠牲も出さないように動くのが英雄よ。今の大惨事を引き起こしているのは英雄が仕事をしていないからよ」
呆れたような口調に、ロイは舌打ちを繰り返す。
「国民に一人の犠牲も出さないようになんて無理だろ」
ロイの口が歪んだ。
「それをやっていたのが、英雄ザット・ノーレン。その英雄のギフトを譲られたのだから、国民は皆、貴方ができなければおかしいと思っている」
ロイの目はエースを鋭く睨む。だが、ロイにもわかっている。自分も英雄に対して、すべての国民を助けて当たり前だと思っていた。しかし、今はロイが英雄だ。それなのにロイは英雄のギフトをこれっぽっちも扱えない。まだ『炎の剣』があれば良かったのだが。
「ねえ、どうするの?私へのお礼は貴方自身。私は別に貴方の依頼通り、このベッドにいても良いのよ」
ロイの頬をエースの細い指がなぞる。
エースは細身である。いくら快楽を与えてくれるとは言っても、訓練もしている自分の方が鍛えているし、何かあったら逃げることは可能だろうとロイは考えた。
「今ならここから出られるんだな」
「貴方が大声を出したり、転んだりしなければ、ね」
「俺はドジっ子か」
ロイはベッドから降り、身支度を始めた。といっても、収納鞄に手当たり次第に詰め込んでいるだけだが。
「ヒロインなのかもしれないわよ。お姫様を助ける、ワ、タ、シ」
「じゃあ、悪役は誰なんだ?」
ロイは冗談のつもりで言った。そう、あくまでも。
「キザスに決まっているじゃない。あの人、宗教国バルトの神官よ。アスア王国の調査がザルと言っても、英雄の仲間に選ぶって最悪よねー。貴方も今まで無事で良かったわね、後ろから刺されなくて」
エースがベラベラと話す。
後ろから英雄を刺したのはロイだ。
けれど、ロイはキザスに刺される可能性があることを知った。
仲間だからそばにいてくれたわけではないことを、ようやく知った。
アスア王国の国民は、国民を助けない英雄を英雄とは認めない。
王都でも日増しに住民の声が大きくなっていった。
新英雄を出せ。
国民を救え。
避難民が王都でも増えてきたからだ。着の身着のまま逃げてきた彼らには財産がない。家族すら失っていれば、もはや失うものは何もない。
自分たちがこんな目に遭っているのは、新英雄が魔物を討伐しないからだ。英雄からギフトを本当に譲られたのなら、魔物と戦い、自分たちを守れ、と。
これでも、彼らは待った方だ。
譲られて日も浅く、他人のギフトを操るのには時間がかかると説明され、王族になる予定の新英雄は教育も訓練もしなければならないと、国から繰り返し言われてきた。
だから、我慢した。
だが、王族の豊かな生活を窺い知ることができる王都では、自分たちの生活と比べてしまう。
我慢の限界だった。
彼らは我慢した方だ。
一年以上も待ってくれたのだから。
アスア王国の王都内には今まで最凶級ダンジョンどころか、魔物の影すらなかった。
けれど、住民や避難民たちが暴徒と化し、王都の一部が火の海になる。それが王都の多くの地区で見られるようになるのも時間の問題だった。
アスア王国内では王都は唯一安全だといわれていたが、安全の神話が崩れた。
新英雄を出せ。
国民を救え。
口々に広がっていった。
本来それを取り締まらなければならない王都の警備兵たちもほとんど動かなかった。
彼ら自身も混じって声を大にして叫び一緒に行動したいぐらいなのだが、黙って何もしないだけ良かったとも言える。
宰相も王城の城壁から彼らを見た。
門の前の広場に集まり、大声で叫ぶ。
新英雄を出せ。
国民を救え。
宰相はため息を吐く。
救う能力がないのだ、新英雄ロイには。
英雄のギフトは扱えない。
説明したところで、もう止まらないだろう。
彼らも知っているのだ、そんなことは。
彼らもロイのことを、新英雄、と呼んでいるのだから。
怒りの矛先をどこかにぶつけなければ収まらない。
それを妨げるのが国王ならば、国王すら標的になる。
だから、前王があれほどまでに国民の声に耳を傾けてしまったのだ。
国民が王城の城壁を越えるのは、それほど先のことではないだろう。
避難民に出される食事の量が充分ではない。
アスア王国の各地から続々と王都にやってくるというのに、王城は毎日一定の量しか吐き出さない。
国王を説得しようとしても、耳を貸さない。
英雄がいるのだから他国が出してくれるだろうとまだ思っている。
そんな国王を冷ややかな目で見る自分がいるのを感じている。
宰相はもはや英雄に縋りたい気持ちの方が強い。
それでも、その前にやっておくべきことがある。
ノーレン前公爵を動かさないといけない。
国民が王城を奪い、宝石や貴金属等を手に入れても有効に活用する術を知らないだろう。
周辺の宗教国家はアスア王国を潰したい。
それが英雄ザット・ノーレンがいてくれたために、停止していただけだ。
王族の財産が国民に移ってしまえば周辺の国々に食い潰されてしまうだけだ。
このまま行けば、どうせ奪われる財産だ。
妖艶な女性が馬車から降りてくる。
エースと呼ばれる娼館の女性である、表向きは。
コレも新英雄ロイが反感を買う一要因である。
訓練や勉学に本気で励んでいるなら、護衛もしがいがあるというものだが、前宰相が形ばかりの教育係となってから新英雄ロイはかなりの自由時間をすごしている。そこで自主訓練をやるという選択肢を取っていたのなら、まだ可愛げがあった。
なぜ英雄なのに、自分たちより弱いのか、守らなければならないのか、という疑問は王城の護衛たちにも日に日に大きくなる。
もはや綻びだらけ。
エースが新英雄ロイの部屋に消える。
キザスが所用で王城からいなくなると、新英雄ロイは必ず彼女を呼んだ。
「ご指名ありがとう、英雄さん」
「煩いヤツがいないときに呼んでおかないとな」
「嬉しいわー。会えるのを楽しみにしていたのよー」
笑顔で言った後に、エースがほんの少し視線をズラした。
ロイもその視線を逃すわけがない。
「どうした?」
「もしかしたら、今日で最後になるかもしれないわね。ここに来るのも」
「あ?何だ?身請けでもされるのか。相手はどんな野郎だ」
憎々しげにロイは言う。
エースはベッドに座り、ゆっくりと微笑みながら首を横に振る。
「そうじゃないのよ。アスア王国の王城はもう落ちる。王や英雄がこの地にいなくなれば、犯罪者だらけの無法地帯になるわ」
「はあっ?英雄の俺がいるじゃないか」
新英雄ロイはこの王城で守られてきた。情報からも。
エースの目は憐みの目だ。
「これから断罪されるのよ。英雄は王城に閉じ籠ったまま動かない。魔物から国民を守らない英雄は英雄ではない。英雄を隠す国王を排除せよ、国民を救え、という声が大きくなっている。この国に反乱が起こるのも時間の問題よ」
「そんなの国王が俺をここから出さないからだろ。俺のせいじゃないぞ。国王だけ死んどけよ」
その言葉がロイの本心だ。
残念ながら、コレは国王だけのせいではない。
今の新英雄ロイが王都から出れば、最凶級の魔物に遭遇した瞬間に殺られるだろう。
英雄のギフトを持ちながら、扱い切れないロイのせいでもある。そんなロイを守るための対策なのに、国王の気持ちすら慮れない。
そんなロイだからこそ、エースは非情にもなれる。
「ねえ、ロイ。このままここにいて良いの?」
その問いは毒だ。
「チッ、護衛がいるから城から抜け出すことはできない」
「そお?私が来ている今なら、貴方はこの部屋から数時間は出てこないと思い込んでいるんじゃないかしら」
エースの笑顔はどこまでも妖艶で怪しい。
「俺を逃がして、何が目的だ?」
善意での行為と思われるより、裏があると主張された方がよっぽどわかりやすい。けれど、真意が出てくるかは別だが。
「超得意様だからー、と言っても信じないわよね。ねえ、ロイ、訓練しても、英雄のギフトって使えないんでしょ?英雄として狙われるより、私に頂戴」
ゆっくりと粘っこく穏やかな口調で纏わりつく。
「はっ、強奪の剣でも持っているのか。お前が英雄でもやるのか」
「英雄をするのは私じゃないわ。英雄のギフトを売るのよ。貴方は英雄として命を狙われなくなるし、英雄の仕事に追われることもない」
「英雄の仕事だあ?そんなの訓練と勉強だけじゃないか」
「前の英雄の仲間だったんでしょ、貴方。アスア王国では最凶級ダンジョンの閉鎖も魔物討伐も災害救助も何もかもすべて英雄の仕事だったじゃない。国民に一人の犠牲も出さないように動くのが英雄よ。今の大惨事を引き起こしているのは英雄が仕事をしていないからよ」
呆れたような口調に、ロイは舌打ちを繰り返す。
「国民に一人の犠牲も出さないようになんて無理だろ」
ロイの口が歪んだ。
「それをやっていたのが、英雄ザット・ノーレン。その英雄のギフトを譲られたのだから、国民は皆、貴方ができなければおかしいと思っている」
ロイの目はエースを鋭く睨む。だが、ロイにもわかっている。自分も英雄に対して、すべての国民を助けて当たり前だと思っていた。しかし、今はロイが英雄だ。それなのにロイは英雄のギフトをこれっぽっちも扱えない。まだ『炎の剣』があれば良かったのだが。
「ねえ、どうするの?私へのお礼は貴方自身。私は別に貴方の依頼通り、このベッドにいても良いのよ」
ロイの頬をエースの細い指がなぞる。
エースは細身である。いくら快楽を与えてくれるとは言っても、訓練もしている自分の方が鍛えているし、何かあったら逃げることは可能だろうとロイは考えた。
「今ならここから出られるんだな」
「貴方が大声を出したり、転んだりしなければ、ね」
「俺はドジっ子か」
ロイはベッドから降り、身支度を始めた。といっても、収納鞄に手当たり次第に詰め込んでいるだけだが。
「ヒロインなのかもしれないわよ。お姫様を助ける、ワ、タ、シ」
「じゃあ、悪役は誰なんだ?」
ロイは冗談のつもりで言った。そう、あくまでも。
「キザスに決まっているじゃない。あの人、宗教国バルトの神官よ。アスア王国の調査がザルと言っても、英雄の仲間に選ぶって最悪よねー。貴方も今まで無事で良かったわね、後ろから刺されなくて」
エースがベラベラと話す。
後ろから英雄を刺したのはロイだ。
けれど、ロイはキザスに刺される可能性があることを知った。
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