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3章 闇のなか
3-11 酒屋の親父の愚痴 ◆リージェン視点◆
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◆リージェン視点◆
「はあーーーーっ」
砦長室でナーヴァルのため息がひどい。
ナーヴァルがリアムの髪を切った翌日、リアムが砦を休んだ。
リアムは母親のリーメルさんに抱えられて来たときから一日の休みもなく皆勤だったのに。
リーメルさんでさえ産休で砦に来なかったことがあったのに。
「やっぱり、俺のせいか?」
「そーですねー、ひどい髪型にしちゃいましたからねー」
補佐は呆れながら答えている。
本当はそんな理由ではないことを補佐もわかっているから、そう答えている。
坊ちゃんが来ねえんだが、の心配そうな顔で、朝に交替なのに俺はナーヴァルに捕まっていた。
リアムが風邪で砦を休むことを伝えに来たのは、なぜか酒屋の親父だった。
そして、リアムの置かれている辛い状況をつらつらと愚痴っていったのだった。
リアム坊ちゃんを守る会が街で密かに作られたそうだ。。。
「リーメルさんとアミールちゃんと一緒にいたときは俺にもいつもニコニコ笑顔で可愛かったのに、リーメルさんが亡くなったら半減どころか一割にも満たない笑顔になっちまった。それも、無理した営業スマイルってわかるぐらいの。。。今までも朝早く起きてリーメルさんの手伝いをしていたって俺たちも知ってるよ。あんな小さい頃から洗い場に来て家の洗濯を魔法でやってたり、パンを買いに行ってたり。母上のお手伝いをしてるのー、って超笑顔で答えられたら、なんか胸のあたりがきゅーっとしめつけられるような感じだったよ」
砦でも母上のためにーって、書類作業やら何やらすべてを牛耳っていたからな。すべてはリーメルさんの仕事が楽になるようにリアムは頑張っていた。実際、砦の管理者であったリーメルさんが亡くなった後も、滞りなくスムーズに砦が動いているのはリアムのお陰だ。リーメルさんがいた頃から、リアムが砦の管理体制を見直していた結果だ。
だからこそ、ナーヴァルが砦長としてここにいることができた。
そうでなければ、ナーヴァルは俺たち仲間に一言も言わずにこの砦を後にしていた可能性すらある。俺がそんなことをさせなかったが。
「それが、リーメルさんが亡くなっても翌日からも坊ちゃんは一人で朝早く起き出して、洗い場で洗濯してパンを買って行くんだ。どうやら領主様はリーメルさんがやっていたことを砦の仕事も家事もすべてリアム坊ちゃんに押しつけたらしい。さすがに八歳の子供にそれはないだろう。しかも、食費すら領主様はリアム坊ちゃんに渡してなかったって話じゃないか。リアム坊ちゃんもクズ親父ーって騒いでいたから、領主様に言うのも嫌だったんだろう」
酒屋の親父さんの気迫に押されて、ナーヴァルも一方的な聞き役になっている。酒屋の親父さんは冒険者でもないのに、かなり屈強なカラダつきをしている。いつも重量級の酒を運んでいるからな。。。顔つきもナーヴァルといい勝負だ。初対面の小さい子供たちに泣かれる顔をしている。最初から笑顔で対応したのはリアムぐらいのものだろう。リアムの場合、母上以外はどんな顔をしていてもどうでもいい感があるのだが。
「でも、熱でもないと、リアム坊ちゃんは怒りを面に出してくれないんだ。ずっと我慢の忍耐で、大丈夫ですしか言わなかった。B級冒険者とE級冒険者の稼ぎがどれだけ違うかわからないが、一家の生活費を支えられる金が手に入るのはC級冒険者辺りからだっていうのは世間の一般常識だ。それをリアム坊ちゃんは何も言わずに堪えていたんだ、たとえ短い期間だったとしても」
しかも、リアムは一日中、魔の大平原に出ているわけではない。リーメルさんが亡くなってから魔の大平原に出ていた時間はごく僅か。俺たちが魔の大平原に出ないように見張っていたからだ。
あの死んだ目を見れば、一目瞭然。リアムが魔の大平原に出れば、リーメルさんを追いかねない。リアムの状態が落ち着くまで俺たちは見張っていることに決めていた。ちょうど俺たちに都合よく、魔物販売許可証が砦にやって来た。責任者はもちろんリアム・メルクイーンの名である。リアムを忙しくして、魔の大平原に出さないためには打ってつけだった。
にもかかわらず、いつのまにかナーヴァルたちの目を掻い潜り、リアムは魔の大平原に出て魔物を討伐していた。
それもそのはずだ。
魔物を倒さなければ、お金がないのだから。
男爵家の息子が金に困っているなんて誰が思うだろう。
確かに、メルクイーン男爵家は貴族としては貧乏だ。だが、男爵や二人の兄は割といい服を着ている。使用人を雇っていないし、リーメルさんはB級冒険者だったのだから多少は金があるはずだ。
リーメルさんも装備はB級冒険者としては普通のものを身に着けていた。
この砦は魔の大平原の影響で年中暖かい。
この地方も温暖な方だが、冬はほどほどには冷えてくる。分厚いコートまでは必要ないが、多少の長袖は必要だ。
そして、最近は朝夕は多少寒くなってきた。
砦内部でも街の方に面している場所は気温の変化がわかる。
だからこそ、砦での人気の部屋は、魔の大平原に面した部屋なのである。運が悪いと魔物に鉄格子ありの強化ガラスの窓を蹴破られることもあるが。
リアムもアミールも砦の外に出るとき上着を持っていなかった。
子供は風の子というわけではなく、なかったからだ。
去年は着ていたような気がするから、リーメルさんも二人の服装には気を使っていたのだろう。
「リアム坊ちゃんの服がボロボロだったって街で目撃した奴らが言ってたんだよ。確かに俺も寝巻は着古した物を着ちまうこともあるが、上の二人には普通に新しい服を買い与えているのに、可哀想な話じゃねえか。医師の爺さんが領主に掛け合ったとき、冒険者はすぐ死ぬから金をかける必要はないとか言われたそうだ。同じ息子じゃねえか。リアム坊ちゃんが何をしたって言うんだよ。メルクイーン男爵家は冒険者だからこの領地を治めているのに」
「そういや、親父さん。今までアミールのこともアミール坊ちゃんって言ってなかったっけ?」
ささやかな違いだったが、俺は気になった。
「そりゃそうだ。俺たちが坊ちゃんと呼ぶのは男爵家の冒険者だけだ。俺たちを命がけで守ってくれるからこそ、メルクイーン男爵家の当主様を尊敬し、砦の跡継ぎの坊ちゃんを支えていた。アミールちゃんは冒険者として育てないことが決まったのなら、坊ちゃんとは呼ばない。アミールちゃんもリアム坊ちゃんと同じでリーメルさんが冒険者として育てるのだろうと思っていたからこそ、アミール坊ちゃんと呼んでいたんだ」
「へえ、そうだったんだ」
この国では貴族の子息を坊ちゃんと呼び、敬う。大抵は跡継ぎに対することが多い呼び名だが、この国の王都では兄弟全員坊ちゃんと呼んでいても問題なかった。地域によって温度差があるのだろう。
俺たちの国ではこの坊ちゃんという呼び方は、少々蔑称を含んでいたが。まだまだ大人扱いされない半人前という意味合いだ。
「何を言っている。ナーヴァルだってリアム坊ちゃんのこと坊ちゃんって呼んでいるじゃないか。知っていたんだろ?」
「え?ああ、」
このナーヴァルの答え方は、街の皆が坊ちゃんと呼んでいるから坊ちゃんと呼んでいただけだが、砦の跡継ぎという点では知っていたから肯定になってしまうのだろう。
もちろん蔑称の意味合いはない。この国の呼び方だからそれに従っただけだ。。。。うん、まさかリアムは勘違いしてないよな?あの子は俺たちが良く使う言葉で、この国では似て非なる意味の言葉になってしまう言葉を紙に書いて教えてくれた。できるだけ違う言葉を使いましょうとアドバイスまでしてくれた。
つまり、リアムは俺たちの国の、坊ちゃんの意味も知っている。
気にしてなかったが、ナーヴァルに対してほんの少し悲し気な目を向けていることがあったような。。。
「今の領主様も、冒険者の前当主様と兄を魔物に殺されてしまったから仕方ないんだが、それでも、我々は不屈の精神で立ち上がってきたメルクイーン男爵家の歴代の当主様たちを尊敬している」
酒屋の親父は言った。
街の者たちは明確に区別している。
現当主であるはずのビル・メルクイーン男爵は、領主様。
歴代のメルクイーン男爵は、当主様。
呼び方が違う。
この差をビル・メルクイーン男爵は気づいているだろうか。
この街の人間は、領主ということは認めるが、彼が冒険者ではないのでメルクイーン男爵家当主であるとは認めていないのだ。
だから、この街の住民は次代に期待している。
しかも、リアム・メルクイーンは街の皆が望んでいた魔物販売許可証を取得しただけでない。砦の守護獣シロ様とクロ様に気に入られている。それは男爵家の悲願であると同時に、この街、いや領民の悲願だ。
辺境伯と同じ誓約者が現れることを、ここの領民たちはどれだけ長く待ち望んでいたことか。
それはビル・メルクイーン男爵の長男と次男は跡継ぎとして、領民から認められていないことを示す。
そして、それは国王も認めない。メルクイーン男爵家当主が冒険者だから、この元辺境伯領を治めている。
ビル・メルクイーン男爵は冒険者ではないが、特例で認められているに過ぎない。
妻のリーメルが冒険者であるからこそ、認められているに過ぎない。
この地には冒険者ではない跡継ぎは必要ない。
「はあーーーーっ」
砦長室でナーヴァルのため息がひどい。
ナーヴァルがリアムの髪を切った翌日、リアムが砦を休んだ。
リアムは母親のリーメルさんに抱えられて来たときから一日の休みもなく皆勤だったのに。
リーメルさんでさえ産休で砦に来なかったことがあったのに。
「やっぱり、俺のせいか?」
「そーですねー、ひどい髪型にしちゃいましたからねー」
補佐は呆れながら答えている。
本当はそんな理由ではないことを補佐もわかっているから、そう答えている。
坊ちゃんが来ねえんだが、の心配そうな顔で、朝に交替なのに俺はナーヴァルに捕まっていた。
リアムが風邪で砦を休むことを伝えに来たのは、なぜか酒屋の親父だった。
そして、リアムの置かれている辛い状況をつらつらと愚痴っていったのだった。
リアム坊ちゃんを守る会が街で密かに作られたそうだ。。。
「リーメルさんとアミールちゃんと一緒にいたときは俺にもいつもニコニコ笑顔で可愛かったのに、リーメルさんが亡くなったら半減どころか一割にも満たない笑顔になっちまった。それも、無理した営業スマイルってわかるぐらいの。。。今までも朝早く起きてリーメルさんの手伝いをしていたって俺たちも知ってるよ。あんな小さい頃から洗い場に来て家の洗濯を魔法でやってたり、パンを買いに行ってたり。母上のお手伝いをしてるのー、って超笑顔で答えられたら、なんか胸のあたりがきゅーっとしめつけられるような感じだったよ」
砦でも母上のためにーって、書類作業やら何やらすべてを牛耳っていたからな。すべてはリーメルさんの仕事が楽になるようにリアムは頑張っていた。実際、砦の管理者であったリーメルさんが亡くなった後も、滞りなくスムーズに砦が動いているのはリアムのお陰だ。リーメルさんがいた頃から、リアムが砦の管理体制を見直していた結果だ。
だからこそ、ナーヴァルが砦長としてここにいることができた。
そうでなければ、ナーヴァルは俺たち仲間に一言も言わずにこの砦を後にしていた可能性すらある。俺がそんなことをさせなかったが。
「それが、リーメルさんが亡くなっても翌日からも坊ちゃんは一人で朝早く起き出して、洗い場で洗濯してパンを買って行くんだ。どうやら領主様はリーメルさんがやっていたことを砦の仕事も家事もすべてリアム坊ちゃんに押しつけたらしい。さすがに八歳の子供にそれはないだろう。しかも、食費すら領主様はリアム坊ちゃんに渡してなかったって話じゃないか。リアム坊ちゃんもクズ親父ーって騒いでいたから、領主様に言うのも嫌だったんだろう」
酒屋の親父さんの気迫に押されて、ナーヴァルも一方的な聞き役になっている。酒屋の親父さんは冒険者でもないのに、かなり屈強なカラダつきをしている。いつも重量級の酒を運んでいるからな。。。顔つきもナーヴァルといい勝負だ。初対面の小さい子供たちに泣かれる顔をしている。最初から笑顔で対応したのはリアムぐらいのものだろう。リアムの場合、母上以外はどんな顔をしていてもどうでもいい感があるのだが。
「でも、熱でもないと、リアム坊ちゃんは怒りを面に出してくれないんだ。ずっと我慢の忍耐で、大丈夫ですしか言わなかった。B級冒険者とE級冒険者の稼ぎがどれだけ違うかわからないが、一家の生活費を支えられる金が手に入るのはC級冒険者辺りからだっていうのは世間の一般常識だ。それをリアム坊ちゃんは何も言わずに堪えていたんだ、たとえ短い期間だったとしても」
しかも、リアムは一日中、魔の大平原に出ているわけではない。リーメルさんが亡くなってから魔の大平原に出ていた時間はごく僅か。俺たちが魔の大平原に出ないように見張っていたからだ。
あの死んだ目を見れば、一目瞭然。リアムが魔の大平原に出れば、リーメルさんを追いかねない。リアムの状態が落ち着くまで俺たちは見張っていることに決めていた。ちょうど俺たちに都合よく、魔物販売許可証が砦にやって来た。責任者はもちろんリアム・メルクイーンの名である。リアムを忙しくして、魔の大平原に出さないためには打ってつけだった。
にもかかわらず、いつのまにかナーヴァルたちの目を掻い潜り、リアムは魔の大平原に出て魔物を討伐していた。
それもそのはずだ。
魔物を倒さなければ、お金がないのだから。
男爵家の息子が金に困っているなんて誰が思うだろう。
確かに、メルクイーン男爵家は貴族としては貧乏だ。だが、男爵や二人の兄は割といい服を着ている。使用人を雇っていないし、リーメルさんはB級冒険者だったのだから多少は金があるはずだ。
リーメルさんも装備はB級冒険者としては普通のものを身に着けていた。
この砦は魔の大平原の影響で年中暖かい。
この地方も温暖な方だが、冬はほどほどには冷えてくる。分厚いコートまでは必要ないが、多少の長袖は必要だ。
そして、最近は朝夕は多少寒くなってきた。
砦内部でも街の方に面している場所は気温の変化がわかる。
だからこそ、砦での人気の部屋は、魔の大平原に面した部屋なのである。運が悪いと魔物に鉄格子ありの強化ガラスの窓を蹴破られることもあるが。
リアムもアミールも砦の外に出るとき上着を持っていなかった。
子供は風の子というわけではなく、なかったからだ。
去年は着ていたような気がするから、リーメルさんも二人の服装には気を使っていたのだろう。
「リアム坊ちゃんの服がボロボロだったって街で目撃した奴らが言ってたんだよ。確かに俺も寝巻は着古した物を着ちまうこともあるが、上の二人には普通に新しい服を買い与えているのに、可哀想な話じゃねえか。医師の爺さんが領主に掛け合ったとき、冒険者はすぐ死ぬから金をかける必要はないとか言われたそうだ。同じ息子じゃねえか。リアム坊ちゃんが何をしたって言うんだよ。メルクイーン男爵家は冒険者だからこの領地を治めているのに」
「そういや、親父さん。今までアミールのこともアミール坊ちゃんって言ってなかったっけ?」
ささやかな違いだったが、俺は気になった。
「そりゃそうだ。俺たちが坊ちゃんと呼ぶのは男爵家の冒険者だけだ。俺たちを命がけで守ってくれるからこそ、メルクイーン男爵家の当主様を尊敬し、砦の跡継ぎの坊ちゃんを支えていた。アミールちゃんは冒険者として育てないことが決まったのなら、坊ちゃんとは呼ばない。アミールちゃんもリアム坊ちゃんと同じでリーメルさんが冒険者として育てるのだろうと思っていたからこそ、アミール坊ちゃんと呼んでいたんだ」
「へえ、そうだったんだ」
この国では貴族の子息を坊ちゃんと呼び、敬う。大抵は跡継ぎに対することが多い呼び名だが、この国の王都では兄弟全員坊ちゃんと呼んでいても問題なかった。地域によって温度差があるのだろう。
俺たちの国ではこの坊ちゃんという呼び方は、少々蔑称を含んでいたが。まだまだ大人扱いされない半人前という意味合いだ。
「何を言っている。ナーヴァルだってリアム坊ちゃんのこと坊ちゃんって呼んでいるじゃないか。知っていたんだろ?」
「え?ああ、」
このナーヴァルの答え方は、街の皆が坊ちゃんと呼んでいるから坊ちゃんと呼んでいただけだが、砦の跡継ぎという点では知っていたから肯定になってしまうのだろう。
もちろん蔑称の意味合いはない。この国の呼び方だからそれに従っただけだ。。。。うん、まさかリアムは勘違いしてないよな?あの子は俺たちが良く使う言葉で、この国では似て非なる意味の言葉になってしまう言葉を紙に書いて教えてくれた。できるだけ違う言葉を使いましょうとアドバイスまでしてくれた。
つまり、リアムは俺たちの国の、坊ちゃんの意味も知っている。
気にしてなかったが、ナーヴァルに対してほんの少し悲し気な目を向けていることがあったような。。。
「今の領主様も、冒険者の前当主様と兄を魔物に殺されてしまったから仕方ないんだが、それでも、我々は不屈の精神で立ち上がってきたメルクイーン男爵家の歴代の当主様たちを尊敬している」
酒屋の親父は言った。
街の者たちは明確に区別している。
現当主であるはずのビル・メルクイーン男爵は、領主様。
歴代のメルクイーン男爵は、当主様。
呼び方が違う。
この差をビル・メルクイーン男爵は気づいているだろうか。
この街の人間は、領主ということは認めるが、彼が冒険者ではないのでメルクイーン男爵家当主であるとは認めていないのだ。
だから、この街の住民は次代に期待している。
しかも、リアム・メルクイーンは街の皆が望んでいた魔物販売許可証を取得しただけでない。砦の守護獣シロ様とクロ様に気に入られている。それは男爵家の悲願であると同時に、この街、いや領民の悲願だ。
辺境伯と同じ誓約者が現れることを、ここの領民たちはどれだけ長く待ち望んでいたことか。
それはビル・メルクイーン男爵の長男と次男は跡継ぎとして、領民から認められていないことを示す。
そして、それは国王も認めない。メルクイーン男爵家当主が冒険者だから、この元辺境伯領を治めている。
ビル・メルクイーン男爵は冒険者ではないが、特例で認められているに過ぎない。
妻のリーメルが冒険者であるからこそ、認められているに過ぎない。
この地には冒険者ではない跡継ぎは必要ない。
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