格安アパートに入居したら、俺様ざ～こ♡系インキュバスの食料になりました。

第十二話 おはよう、おやすみ。また明日

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「……しょうがないなぁ」

　彼の隣に横になると、シングルベッドは二人で寝るには狭かった。それに、ルカは真ん中にどんと寝るから、こっちは壁際に追いやられるし、背中に固い壁が当たっていて寝苦しい。

　お金を貯めて、ダブルベッドを買いに行こう。




　どっちの自室を共用の寝室にしようかと悩んでいると、軽い振動を感じて、ルカがこちらに寝返りを打ったのだと気づく。彼は僕に抱きつくようにぴったりと寄り添って、すうすうと寝息を立てている。


　無邪気な寝顔。まるで子供みたい。



　胸に温かいぬくもりを感じながら、彼の背中に手を回す。抱きしめたまま、僕も静かに目を閉じた。疲れ切った体がベッドに沈み込んでいくように、意識がだんだんと薄くなる。彼のぬくもりと塩素の匂いが、部屋いっぱいに満ちていた。